2016年4月29日金曜日

日本車の「現在地」は自分で感じるしかないな・・・。

  日本のスポーツカーが世界各地で大人気みたいです!!!日本の自動車メーカーといえばトヨタを始めとして比較的おとなしくてやや庶民的なクルマ作りを得意としているイメージがあります。700psとか出すマッスルカー(ハイパワーな改造乗用車)が根強い人気のアメリカ車、200psそこそこでもニュルブルックリンクでかなりの好タイムを出すドイツ車・・・に比べるとやっぱり地味かも。速さの為に6や8気筒を使うアメリカやドイツに対して、日本メーカーでは大型エンジンを静かさの為に使ってます・・・。

  それでも先日発売された「トップギアジャパン」の第二号を読むとですね、世界の(イギリスの)ジャーナリストが15年前とは全く別の視線を日本車のスポーツカーに送っているのがわかります。日本車の多くは静かで知的なんだけど、ひとたびスポーツカーになれば彼らの妄想が次々と具現化された官能領域で「走り」のクルマを作ってきやがる!!!エンジン頼みのドイツ、イギリス、イタリア、アメリカでは、その変態っぷりに対抗できませーん!!!いつから日本車はこんなにまでの羨望を集められるようになったのか!?

  この15年の間には「R35GT-R」や「レクサスLFA」といった世界中のエンスーを騒がすような究極的なクルマが発売されるなど、日本車のステージは確実に上がったでしょう。しかし15年前のクルマだって、もちろん「究極」な存在であることは変わらずで、スカイラインGT-Rは公道車両の世界最速を達成するためのクルマでした。BMWが300psそこそこで、メルセデスの方がいくらか洗練されたシャシーで400psに耐えられるくらいの時代に、650psの大出力でも生かせる市販車としては異次元のシャシーを使ってました。もちろんレース車両として使うためなんですが、そんな反則な車両を出されたらレースにならないわけで、全日本ツーリングカー選手権(JTC)のクラス1がスカGのワンメイクレース化しました。

  フェラーリに対して「過去の遺物」と言い放ったホンダは、確信とともにNSXを発表し、さらにフェラーリよりも優美でハンドリングに優れてなおかつ速いマツダ・RX7もありました。さらに小さいサイズのスポーツモデルとしては、ホンダ・インテグラRはスポーツクーペの次元を越えていると海外メディアから激賞され、当時話題のアウディTTなどの欧州のクーペを全く寄せ付けない「走り」のクルマでした。これらはホンダVテックとマツダロータリーを搭載しているわけですから、これまたスカGのような反則的なスポーツカーでした。

  シビック・タイプRの存在は、間違いなく欧州のホットハッチ・シーンを牽引していて、欧州メーカーからは「アンタッチャブル」な存在として煙たがられていました。二輪も作っているメーカーが参入するなんて反則だろ!!!ホンダやスズキの小型エンジンの開発力は、二輪と四輪のシナジーで、他のメーカーを上回るのは当たり前の事ですが、ホンダが創業して戦後の復興期に普及した二輪車の成功したのは、つまるところ日本がたどってきた歴史によるものです。

  二輪を持つホンダやスズキに対抗するために、ヤマハと提携してスポーツエンジンを開発したトヨタ。さらに旧財閥に系譜を持つ三菱(最初は重工)や日産の元にはプリンスなどの中小メーカーが旧通産省の主導で統合され高い技術が結集しました。その一連の統合から逃れるため!!!という名目でマツダは血眼になってロータリーを実用化に舵を切ったという経緯があります(そして住友と組んで西日本の産業を固守した!)。

  普通にクルマ好きならこれらの事をよく知っていて日本のメーカーの強みや弱みもわかっているものだと思うのですが、日本のオッサンってのはなんだか不思議な輩が多くて・・・、こういったことを全く関知せずに、ドイツ車中心のクルマ観で全てを語る「めんどくせーヤツ」が結構多いんですよ。別にプロジェクトXみたいな番組で啓蒙されなくても、ごくごく身の回りの事に関する自然科学を学ぶ姿勢があれば、情報なんていくらでも溢れていますし、クルマを実際に体験する場所だっていくらでもあるわけです。

  それでも100年の歴史があるメルセデスやBMWに比べれば、日本メーカーなんて高々60年の新参・・・だから日本車は欧州車には勝てない!とか未だに言っている人いるんですよ。そもそもプロジェクトXみたいな企画が出来ること自体に、「産業の空洞化」以前に日本人のオッサンの「脳内の空洞化」が進んでいているからなんでしょうね・・・。クルマも満足に語れない不自由なオッサンが多過ぎる・・・。決して口には出さないですけど、評論家の意見とか真に受けているなと感じると、「だっせ〜」って思います。15年前の欧州白人主義のまま頭が停止している!!!これこそ「過去の遺物」だ!!!

  さて「トップギア・ジャパンvol2」ですが、コレはかなりの意欲作です。とても面白いですよ!!!最新の日本車がシビアに評価されてます。ちなみに特集として登場する日本車は・・・NDロードスター、レクサスRC、WRX STI、シビックtypeR、S660、コペン、アルトワークス、そしてプリウス!!!外国人ライターが待ったなしで切り込んでます!
ハッキリ言うとそれ以外の部分がもっと面白い!!!大黒取材とか!!「カーグラフィック」と「VIPカー」のいいとこ取りみたいな・・・あと編集が上手い。


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2016年4月21日木曜日

三菱が・・・とうとう。

  トヨタが操業停止(熊本地震の影響)などトラブルを抱えるとやっぱり出てくる!なかなか不思議なタイミングのニュースだな?という気もしないでもないですけど。それにしても三菱の意図的な「虚偽表示」のニュースには心底ガッカリさせられました・・・。モード燃費をチョロまかすなんてさー・・・、どっかのビッグな市場の国でどっかの国を代表するメーカーが大々的にやらかして大バッシングされてましたけども、日本ではVWや三菱ほどには報じられなかったのもまた不思議です。

  繰り返しますけどモード燃費の誤魔化しなんて、まともなメーカーのすることではないと思います。まったく中長期的な戦略など立案できていないメーカーが行き当たりばったりで急場しのぎに作ったクルマで、ちょっと性能が劣っているから「継ぎ足し」しておこう!っていう子どもの発想です。現代のクルマ作りは、そのモデルが販売される予定のサイクルの中で、出現するであろう有力なライバルを予測し、それらのポテンシャルを徹底的にリサーチした上で、満を持して綿密に設計した上で出てくるものじゃないですか?

  もちろん強敵がたくさんいるわけですから、計画どおりには行かないこともあるでしょう。でも一流のメーカーならば当然に最悪のケースを十分に想定していると思うのですよ。そして万が一にも最悪のシチュエーションが再現されても、「燃費をごまかす」という詐欺行為はどう考えても合理的な戦略にはならないと思うのですが・・・。そういうメーカーにまで成り果ててしまった三菱にはガッカリだと言うわけです。

  トヨタとホンダがなんともゲスで不毛な燃費競争を繰り広げていて、その競争に参入しても未来は無い!と十分にわかっているスバルやマツダは「走る」歓びを追求する方向へ舵を取りました。そしてスズキはイニシャルコストを削減して、より経済的な負担が少ないクルマ作りを目指していて、日産はこれまでに蓄積した高度な走行システムを駆使して世界有数の総合力が高いクルマを作るメーカーへ・・・。これまでの三菱だったならば、ドイツでもアメリカでも非常に故障率が低くて高い信頼性を獲得していましたから、日産と同じ路線を突き進むことも出来たでしょう。

  しかし2000年代から俄にターボエンジンのブームが到来して、三菱重工&三菱自動車の収益体制が大きく変化しはじめました(重工は自の親会社)。2002年の排ガス規制強化を期に、欧州の有名ブランド(アルファロメオなど)が次々に三菱のGDIエンジンのライセンス取得に走り、さらに三菱がいち早く実用化した直噴ターボ技術が欧州メーカーの経営合理化策に見事に合致します。1台のエンジンにさまざまなターボチャージャーを組み合わせることで、複数の価格帯のユニットを造り分けることができる!!!という画期的なシステムはメルセデス、BMW、アウディ、VW、ボルボ、ミニなど日本で成功している多くの輸入車ブランドで採用されました。

  クルマを売らなくても、ターボチャージャーが売れるので十分に儲かる!!!そんなバブルなぬるま湯に浸かっていては、構造改革も進まないですし、中長期的なビジョンも無かったのかもしれません。そんな魂の抜けた三菱を軽蔑するかのように、スバルやマツダはアメリカのハネウェル製のタービンをFA20/FB16ターボやスカイアクティブDでは採用しています・・・。

  別に2000年代の三菱がターボチャージャー販売にあぐらをかいていて、何もしてないというわけではありません。2009年には世界もびっくりの手頃な価格のEV「iミーブ」を発売し、その後にはiミーブに関するEVライセンスもぜひ売ってくれ!とPSAグループなど欧州方面から熱烈なオファーが殺到したようです。「あの三菱が作ったのだからさぞかし優秀だろう!」といった、直噴ターボやSUVのOEM実績(シトロエンにRVRを納入)など、三菱はグローバルでのBtoBにおける「ブランド力」を存分に発揮していたようです。

  2010年頃にまとめられた自動車メーカーを分析した書物によると、2000年代後半の三菱は北米市場から車種を削減したことで赤字に陥っていたものの、欧州ブランドがバタバタと死滅した大不況期の欧州市場でもそこそこ堅調に推移し、マツダのような「火だるま」にはなっていなかったようです。さらになんと!!!大方の予想に反して国内ではきっちり黒字を確保!!!三菱グループによる商用車需要が基盤になっているので底堅いんですね。だから一般ユーザーの意見なんて聞く耳持たないのかな・・・。

  そもそも戦前の財閥直系の軍需企業が、いまでも自衛隊の兵器やミサイル部品や戦闘機を作りつづけているんです。親会社の重工業にとって最大のお得意様は、自衛隊・JR・大手私鉄などなど。機械製造の分野では、トヨタや日立を軽く凌ぐほどの構造上の利権を確保した安定企業なんですね・・・。「三菱は国家なり」マスコミに躍らされて、市井の雑魚市民が三菱をいくら批判したところで全くびくともしない!いくら不買運動を展開したところで、痛くも痒くもないのかもしれません。

  報道を聞いて三菱批判を始めた俄な人々へ!!!三菱自は日本国を守るためにこれまで粉骨砕身の献身をしてきました!!!ODAの一環として日本からの技術援助の中核を担っていたのは三菱自です!!!韓国・中国・マレーシアなどのほとんど全てのメーカーにエンジン製造技術を提供したのは三菱です。中国では三菱は「中国自動車産業の父」として崇められています。貿易摩擦軽減の為に、不採算覚悟で747ジャンボを大量購入して、そのまま経営難へと落ちていった日本航空と同じで、三菱自は自らが犠牲になることで日本の国益に貢献しています!!!

  三菱自の会長が今回の一件で辞任といったニュースが流れるかもしれないですが、それは全く責任を取ったことにはなりません。その人物は三菱重の会長も兼任してますから・・・。
さてこの国策メーカー・三菱自は今後一体どうなっていくのでしょうか? 不死身の復活を果たして、再び世界のどっかの自動車産業を盛り上げるかもしれません。

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2016年4月14日木曜日

エクストレイル20Xt  メルセデス製エンジン搭載ではないです・・・

  「エクストレイル20Xt」昨年の12月の発売なので今更なんですけども、なんとも紛らわしいグレード名ですね。明らかに「スカイライン200GT-t」と同じ要領でグレード名が付いていると誤認させようとしている気が・・・。もちろんよーく考えてみれば、スカイラインは縦置き2Lターボですから、FFベースの横置きエンジンのエクストレイルにそのまま積めるはずもないわけで、まずはあり得ない話なんですが・・・。日産が自ら「最強のSUV」だとするエクストレイル。欧州では先代キャッシュカイにGT-R用の3.8LのV6ターボを搭載したモデルもありました!日本でももうちょっと派手な展開を期待したいものです。

  先日、別ブログの記事で「トヨタ、日産、マツダ、ホンダのクルマ作りは素晴らしい!」と白々しい理由を付けてもっともらしく書いたりしてました。そうしたら昨日届いたばかりの沢村さんの新刊「自動車問答」の巻頭を飾る一節で、なんと事もあろうか!日産(とホンダ)のクルマ作りが最近とんでもなく酷いと槍玉に上がっていて、もはや自動車メーカーとしての態を成してない!?再起不能!?とでも言いたいほどにボコボコに叩かれてるのを見て、ただただ唖然というか戦慄が・・・。「新興アジア向けの安普請車とアメリカで売るインフィニティ車だけ」という簡素な表現であっさりと叩き切られてましたよ。失礼ですが、沢村さんのようなスーパーカーが専門のやや古典的な評論家の手に掛かれば、「日産=スカイラインとマーチ」という認識なんでしょうね。

  これはもう本当にがっかりしましたよ〜・・・。欧州ナンバー1のSUVブランド「日産」という輝かしい実績は無視ですか!? キャッシュカイ(エクストレイル)とジューク以来の日産の欧州大攻勢は、もはや日本のカーメディアが全く関知しない領域のようです。他にも日産のロングセラーミニバンのセレナはフルモデルチェンジしたばかりのステップワゴンよりもよく売れてます!!!5ナンバー・ミニバン(ヴォクシー系とステップワゴン)の対決に勝利したときは、「やっぱり日産だな!」と思ったんですけどね。ライバル勢に比べて優れた静音性がユーザーから評判なのにな〜・・・。日産こそが日本市場にとって具合のいいクルマを作ってくれるメーカーだと思いますよ!!!

  「インフィニティ車」とかあっさり括られてますけど、スカイラインもフーガも日本で走らせることも十分に視野に入った素晴らしいサイズ感の高級セダンです(スカG世代には目の敵にされてますけど)。何より素晴らしいのがドイツブランドの安普請なライバルと比べて、これまたかなり具合がいいことです。単純に比較すると意図しない結果になるからか、もはや多くのカーメディアがどういう対応をとっていいかわからないほどにインフィニティ車は冴えてますよ。BMW5erとフーガを比べてみましたが、どこを切り取っても5erの優位はほぼ感じられないくらいです。クルマ全体の雰囲気もフーガの方が間違いなくいい!フーガは本気でオススメできるけど、5erは一言諌めてあげたいくらい・・・。

  日産の4気筒ノートが「安普請」というのであれば、BMWやミニの3気筒なんてFF、FR問わず低速域では「絶対に買ってはいけないレベル」のNVHを覚悟しなければならないです。度々失礼ですが、いよいよ沢村さんも耄碌してきたのかな・・・。私が思うに日本市場のクルマは相対的にレベルが高いわけですが、それでも日産無くして「上質」は語れない!ような納得のクルマの仕上げをしています。

  確かに現行マーチのような「?」なクルマもありますけど、主要なモデルに関してはコンパクトカーもミニバンもSUVもセダンも・・・全てのジャンルにおいて、日産車が質感における「スタンダード」を作っているといっていいくらいです。スカイラインがあるから、アテンザがセダンとしてまだまだのレベルだということがわかる。これをCクラスや3erを基準に測定するのは無理ですよ!ハンドリングやらNVHやらでアテンザが下剋上してますから・・・、もはやスカイライン以外で、他のライバルモデルの性能を測ることはできないです。

  SUVではもちろんエクストレイルです。マツダのCX5が高く評価されるのも、エクストレイルという既存勢力が比較対象として存在したからこそ、その性能の高さが伝わったはずです。SUVなのにここまで操安性が高いのか!? エクストレイルもCX5発売後にフルモデルチェンジをして、やはり「操安性」というマツダと同じテーマに挑んで、トラクションとハンドリングを同時に改善する装置「ヨー・モーメント・コントロール」をAWD車に装備してきました。スカG時代の遺産といわれる日産自慢の「ATTESA(アテーサ)E-TS」をさらに進化させた機能のようで、トルク配分を絶えず適性化してハンドリングやコーナー時の加速性能を高めるのだとか(スポーツカーか?)。

  理屈としてはホンダNSXが新たに採用するハイブリッドのモーター制御によるSH-AWDシステムと同じですね。マツダも似たようなものを開発していて、空転によるロスを徹底的に減らすことで2WD車よりも燃費の良いクルマを目指すことを掲げています。沢村さんの最新作で「自力で開発している!」と評価されていたマツダですが、そのマツダの進む先を走っているのが日産とホンダ!!!やはり開発力は素晴らしい!!!。「日産に対する批判」いくら沢村さんの主張でもこればっかりは疑問符を付けざるを得ないです。


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2016年4月6日水曜日

マツダCX4 「ビーエムの真似とか言わないで〜」

  発売から3年半が経過した3代目アテンザが当初の目論見通りにグローバルで月に1万台を売り続けているマツダ。アテンザは日本市場でもしぶとく月1000台を確保するなど予想外に健闘しています。フラッグシップが好調ということもあって、他の下位モデルも全て堅調に推移しています。

  以前のスポーティなハンドリングへ突き進むマツダがとても好きだったので、「スカイアクティブ」以降のややどんよりしたマツダには個人的には懐疑の目を向けていました。実家のトヨタと自分のマツダ(旧型)は「走り」に関するあらゆるパラメーターが違っていて、実際にそのギャップはとてつもなく大きいです。同じCDセグのセダンなんですけど、クルマの乗り味ってこんなに振り幅が大きの!?というくらいです。おかげさまで、それを尺度に他のメーカー車の乗り味をあれこれと断定させてもらってます。BMW3erはトヨタとマツダのほぼほぼ中間くらいでしょうか、電動ステアになってからなんとも薄味に感じます。スカイラインは「あのステアリング」のインパクトもあってかかなりマツダ寄りです。Cクラスは完全にトヨタ寄りですね・・・現段階ではとてもスポーティとは表現できないです。

  しかし「スカイアクティブ」になってからというもの、マツダのハンドリングはハッキリとマイルドになりました。当初はフロントサスの変更が影響したのかな?と勘ぐってましたが、マツダのエンジニアがいろいろな場所で、ステアリングの切り始めをマイルドにした!と言っているので、どうやらメーカーぐるみの意図的な変更のようです。2012年まではロータリー搭載車を販売していたので、その機動性を生かすためにも、「アウトロー」で「アヴァンギャルド」なハンドリングをブランド全体の個性として打ち出してきたマツダですが、自己都合によりディーゼルをブランドの目玉に据えるようになったり、排気を改良したガソリンエンジンを積む為に長いノーズのボディが必要だったりするなどで、どうも凡百な輸入車と同じような「ゆるさ」が出てきています。

  それでもデザインを中心にマツダの美徳とする「こだわり」が存分に出ていて、それが世界的なヒットに繋がっているようです。しばしば「マツダのデザインはいい!」と漠然と評価されていますが、細部までしっかり作り込んでいるという意味では新型プリウスやミライもそれなりに時間はかけているのがわかるデザインだと思います。マツダよりも圧倒的なインパクトを持つド派手な「面(ツラ)」をつかってます。

  マツダ車を見ていて「すごいな〜・・・」と思うのは、どのモデルも「デザイナーとの対話」が楽しめるところです。近くで眺めていたら、さりげないこだわりにあれこれと気がつきます。例えばアテンザならば・・・グリルやライトの造形に最初に目がいきますけど、これらはそれほど感銘深くはないです。しかしサイドの肉厚なパネルとそこから醸し出される全体の素晴らしいバランスに気がつくと、もうクルマの全景が一気に変わって惚れ惚れします。これを見てしまったあとでは、アホみたいなライン入れてるレクサスISや、妙に弱々しいオモチャみたいなCクラスや、何も意図していないジャガーXE、スカイラインや、パサートやレガシィと見分けが付かないアウディA4や、ただただ安っぽくて塗装もずば抜けて下手くそなBMW3erなど・・・これらのサイドのデザインが自分の意識の中で完全否定されてしまうほどです。

  「セダンはサイドデザイン」・・・ドイツ車も他の日本車も全く欠落していた真理を再発見するのが、マツダ・デザインの非常に有り難いところです。もしアテンザが無かったら?・・・メルセデスCLS→CLA→S→Cのようなリアからボデーが溶け出してしまったようなブサイクな「デザイナーズ・セダン」が流行っていたでしょうね。この4台を街中で後ろから見るとあまりに酷いデザインに失礼ですが嗤ってしまいます。新型Eクラスも相変わらずの「小さなケツ」デザインで登場しましたが、発売前からすでにダサいです。もっとも「小さなケツ」の源流は日産レパードJフェリーなんですけどね・・・。

  マツダに話を戻すと、CX5もとてもバランスの良いSUVデザインだったと思います。もしこのクルマが無かったら、レクサスもメルセデスもSUVデザインの方向性を完全に見失っていたでしょう。素人が言うことではないですが、余計なことをせずに淡々とマツダのデザインをパクっておけば、ロングテールで売れる評判良い定番SUVが作れるような気がします。レクサスもメルセデスも雑然としたSUV市場を「派手な仕掛けデザイン」で楽に目立ちたいと思うでしょうが、ハイクラスのブランドがジューク路線を安易に追従するのは危険です。

  とにかく「俄」「俄」「俄」なSUV市場ですから、トヨタのように開発に手間ひま賭けると完全に商機を逸します(プリウスSUVはまだまだ先でしょうか?)。そこで登場するのが、BMWのような「ヤクザ」なブランドです。BMWのSUVはなんとも玉虫色で、そもそも開発が面倒だからM&Aでランドローバーのノウハウを手軽にゲットして、他人のふんどしでクルマ作りをする超合理主義で、ルノー経営陣にいちいち楯突く日産のクルマ作りとは真逆です。もはやBMWのSUVはドイツとは何の関係もないクルマでしかなく、デザインまでそれぞれ他社に丸投げしてますから、X1、X3、X5でも統一感がかなり希薄です。ちなみにX1は中国の下請けが、X3はオーストリアのマグナシュタイナーが、X5はサウスカロライナがそれぞれ担当しています。

  参入・撤退が比較的に容易な「ライセンス生産」でやっつけ仕事で作られているBMWのラインナップを、マツダが真似してる!?みたいなミーハーな記事を見かけると、なんだかとってもやるせない気分になります。いよいよマツダ公式HPでもCX5→CX3に続いて「CX4」という名称の新型SUVが北京MSで公開されることになりました。

  実際のところBMWのSUVはどれも良さがよくわからなんのですよ。何がしたいのか?全くわからない!近頃じゃセダンも同じ臭いがいますけど・・・。SUVでは特にBMWらしい操安性の良さなんてまるで感じないですし、スタイルも日本で販売している全メーカーのSUV中でも最低レベルに「すぼら」です。X5とX6はクロカン好きのツボを押えたラダーフレーム車ですけども、X1、X3、X4はまるで存在意義がわからないです。ホンダのCR-Vやヴェゼルの方がよっぽどいい。この3車種を褒めているライターは絶対に信用できないな・・・。まともなライターなら「コメントは控えます!」と評価を放り投げるレベルですから。

  そんなBMWのSUV展開に対比されちゃうマツダは少々気の毒ですね。マツダのCX5とCX3は国内外で販売も至って好調で、各地のCOTYでも軒並み高い評価を受けていて、激戦区を見事に勝ち抜いた「傑作SUV」としての評価を勝ち取っています。・・・が今回のCX4はプロトモデルが中国の工場で作られたようで、かなり早い段階で情報が漏れてました。いよいよマツダもBMW的な「投機」に走ったか?と嫌な予感もしましたけど。

  CX5のCD値を改善するボデースタイルで高速道路での風切り音を低減させたり、「低床車と同じように走れる操安性」をCX5からさらに高めた企画なのだと思いますが、ボデー以外はCX5の「ノックダウン(流用)」になるのでしょうか? それともCX5とは全く別の世界観を見せてくれる、マツダらしい「こだわり」の新型車として登場するのでしょうか? マツダの予告だと、デザイナーとの対話が楽しめる自信のデザインのようです。セダンを越えた操安性で・・・アテンザユーザーをも取り込むのか? まあボチボチ発売が楽しみな1台ではあります。


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↓福野さんの新刊だってさ〜!!

  

2016年3月25日金曜日

スパルタン・ファミリーカー対決  エクストレイルvsオデッセイ

  日産のSUVと言えば「エクストレイル」。ホンダが誇るピープルムーバーは「オデッセイ」。どちらも誕生以来それぞれのジャンルでその名を轟かせた「名シリーズ」で、熱烈なファンも非常に多いです!なんといっても歴代モデルはどれも「男らしさ」を存分に表現するなど日本車としては独特な存在感を放ってきました。そんな個性派キャラのおかげで一般認知度も高く、それぞれ10年以上前から日産・ホンダの代表的なモデルでした。当初の濃いキャラから考えると、・・・かなりの変遷を経て今に至っています。

  途中の歴史とかメンドクサイのですっ飛ばしますが、「エクストレイル」は北米と日本でのRV車ブームの中から誕生し、頭カチカチの日産エンジニアが悪路走破性などを追求し世界最高レベルの性能を持つSUVへと瞬く間に育て上げました。その後「コスト=カッター」と呼ばれたカルロス=ゴーンが社長に就任すると、エクストレイルの開発費があまりにも高騰していることに驚き、担当者を呼び出してあれこれ聞いたそうです。担当者から「川を渡る時に発揮される世界最高の装備」といった「?」な機構に湯水の如く開発費を注ぎ込んでいたことを聞いて心底呆れ果てたのだとか・・・。

  現行のエクストレイルは、先代までのやたらと武骨なエクステリアから、いきなり大人しいスタイルに変わりました。厳密に言うと、北米・日本向けのエクストレイルは廃止となり、欧州でナンバー1セールスを記録したSUVのキャッシュカイ(デュアリス)と統合された後継モデルが「エクストレイル」として販売されています。相変わらず「新技術」が大好きな日産は高重心のSUVを安定して走らせるトラクションコントロールを新たに投入しています。

  スイスの「アルペンパノラマルート」やアメリカ・コロラドの「パイクスピーク」みたいな山岳ルートを100km/h前後で駆け抜けられるだけの高い操安性を備えたSUVが欧州でも北米でも人気になっているみたいです。日本車の中では「マツダCX5」と「エクストレイル」が現地のカーメディアからも非常に高い評価を得ていて販売が好調です。「山岳ルートをSUVが100km/hで駆け抜ける・・・なかなか日本では想像できないですが、日本でも未舗装の車道を抱える自治体(長野県川上村など)のHPでは「SUVでの走行を推奨します!」など書いてあったりします。

  日本では主要な観光道路はバスが入れるような整備がされていますから、欧州や北米のようなSUV需要は盛り上がりにくく、むしろコンパクトカーの代わりとして使えるような街中だけを走る「都市型SUV」が人気です。自然とふれあうにも、日本ではほとんどの生活圏へはバイパス=アクセスが発達しているため、未舗装林道などはひとたび自然災害に見舞われても、生活圏の影響がないルートに関しては長期間閉鎖されていたりします。さらにマイカー規制なんかも多いです。東京都の人口50万人を擁する八王子市近郊でも数ヶ月以上も通行止めのままの街道があります。SUVが無いと通れない!というような必然性はほぼ無いかな・・・。

  一方で「オデッセイ」はというと、欧州でも北米でも成功したピープルムーバーの代表的なシリーズです。こちらは山岳ルートではなく、ホンダ自慢の低床プラットフォームを使ったアウトバーンを走るための7人乗りです。「3列なのにBMWのような乗り味」と海外でも絶賛されてましたし、日本でも初代の発売直後から爆発的なヒットを遂げました。「日本人はあまりクルマに走りを求めない」とかバカなことを言っている人々(プロ、アマ問わず)がたまにいますが、「初代オデッセイ」や先ほどの「CX5」など、「走り」に定評があってかつ、ユーティリティの高いクルマはほぼ例外なく大ヒットするんですよね。なんだかんだみんな試乗して納得して買っているようです。

  「エクストレイル」も「オデッセイ」も現行ではすっかりファミリーカーです。どちらも待望のHVが用意されましたが、そもそも山岳ルートやアウトバーンをノンストップで駆け抜けるクルマにハイブリッドなんて全く意味はないです。HV化されたということは、いよいよ日本式ファミリーカーとして、家族全員で街道沿いにある大型量販店に出掛けるクルマとして新しいマーケットを目指しはじめたということです。ホンダによると2月に仕切り直しでHVが追加されたオデッセイですが、1ヶ月で約9000台の受注が来るなど好調のようです。そしてHV率はやはりというべきか・・・70%超だとか。

  さらに全体の9割以上がアブソリュートを選んでいるようです。これは「専用シート・18インチホイール・エクステリア」のセットオプションになっていて、HV&アブソリュートだと本体価格だけで400万円ですが、これが一番の売れ線!!!400万円ならば輸入ブランドの3列ミニバンもVW、BMW、シトロエンなどどれでも選べるわけですが、やはりファンが多い「オデッセイ」ですね。さすがです!

  エクストレイル(キャッシュカイ)も先日のジュネーブMSで「プレミアム・コンセプト」が公開されました。ナッパレザー(ホワイト塗装仕上げ)でシートやトリムを仕上げてあります。いわゆる最近の日産が得意な「ホワイト」な内装です(スカイライン&シーマの クールエクスクルージブは違う素材だけど)。さらに日産の公式ページにも「週末をアルプスやピレネーで過ごすアクティブな人々に向けて」と書かれてましたが、日本でもそのイメージのままでプロモーションを展開してほしいです。日本での発売があるとしたら、日産はいつも弱気なので300万円台半ばくらいでしょうか?

  100万円台でも3列のプチバンが買えますし、200万円ちょっとで納得のサイズの5ナンバーミニバンもたくさんあるのに、ちょっと豪華なオデッセイやエクストレイルが日本のユーザーに支持されているのはとてもいい傾向だと思います。まだまだ他のメーカーにも「アウトランダー」や「エクシーガ・クロスオーバー7」など「新しいファミリーカー」競争に精力的に参入しています。トヨタにもベストセラーの「エスティマ」がFMCのタイミングを伺っています。ミニバンの廃止が報じられたマツダですが、いよいよ2.5Lターボの「CX9」を日本に持ってくる?


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2016年3月21日月曜日

マツダの決断!? プレマシー終了との報道。

  日本市場で一部のユーザーから「コア」に愛されていたプレマシーが姿を消すことになりそうです。同クラスのミニバンなんていくらでもあるから影響はない・・・とはいえ、国産最強レベルのハンドリング・ミニバンの突然の終焉にショックを隠せない人も少なくないはずです。メルセデスやBMWのFF車に乗っていて「やっぱり欧州車はハンドリングがいい!」とか周囲に噴いている人に、「プレマシー!」と冷や水を浴びせる「ネタ」が無くなってしまうのは、私のような日本車大好きな輩にとっても痛いですね・・・。

  「(マツダが目指す)高級車ブランドにミニバンはいらない」とやや乱暴気味に専決されたとは思わないですけど、トヨタやホンダがすっかり市場を独占したプチバンの「商品性の高さ」(低価格&パッケージ性)によってマツダのミニバンは閉め出されつつあるのも事実です。アクセラベースのプレマシーが、デミオクラスのBセグをベースにしたプチバンに負ける・・・というのは完全なる「市場構造上の敗北」です。マツダにとって悔しいのは、プチバンが未だに国内専売モデルにとどまっていることで、オール・グローバルのマツダには手も足もでないジャンルです。

  プレマシー(マツダ5)ももちろんグローバル車ですが、元々は欧州市場を狙ったマツダの戦略車で、エスティマの前にに敗れさったMPV(マツダ8)を価格面で補完するためのクルマでした。しかし1999年の初代デビュー以来17年が経過し、ミニバンのマーケットもマツダの当初の狙い通りでは無くなったことで、プレマシーとMPVの次期モデルの開発を凍結するのはある程度は致し方ないとは思います。プレマシーが当初想定していた欧州市場は「成長性」「関税」「円高」「輸送コスト」などマツダにとっては厳しい条件を揃っていて今後の見通しが立ちません。それでは他の市場は・・・!?、残念ながらアメリカや中国ではもっと大きなサイズのミニバンが好まれ(MPVが下限?オデッセイはわざわざ日本とは違うサイズで売ってました)、日本では逆にシエンタのようなもっと小さいサイズの販売が伸びています。「帯に短し、たすきに長し・・・」

  個人的に惜しいな・・・と思うのが、「マツダのミニバン開発」という仕事が見れなくなることです。マツダのラインナップは「セダン/ワゴン/ハッチバック」「コンパクト」「SUV」「ミニバン」「スポーツカー」の5部門に分けられますが、ライバルと比較したときに、どの部門が最も「マツダらしさ」を出せていたか?と考えると、断然に「ミニバン」だったと思うのです。ちなみに順位付けすると「ミニバン」「スポーツカー」「コンパクト」「セダン/ワゴン/ハッチバック」「SUV」です。・・・上位3つはそれぞれにいい仕事している!けれども下位2つはどうもダメですね・・・もしディーゼルが無かったら商品として成立するのか?それすら危ういレベルだと思いますよ。

  裏を返せば・・・下位2つで売り上げ全体の8割以上を占めるわけですから、開発者はどうしても慎重にならざるを得ないということだと思います。アテンザもアクセラも決して悪くはないのですけど、このクルマを所有する理由を聞かれたら、ちょっと返事に窮すると思います(魅力がわかりにくい)。ネットリでゴリゴリした感じのディーゼル車の乗り味は、やっぱり愛車するにはちょっと躊躇いがあります。かといってガソリンモデルを試してみると、
 「2.5Lのアテンザは『クルーズカー』にはちょうどいいかな」
 「2Lのアクセラは『GTカー』としての汎用性は魅力だけど、3人以上で使うには狭い」
乗ってみて気になるポイントが、結局トヨタやアウディと同じなんですよね。

  「プレマシー」「ロードスター」「デミオ」はマツダらしい「フォロソフィー」がド素人にでもわかるレベルで詰まっているクルマです。最初からそれほど売れるなんて思っていないからでしょうか、なにかと思い切ったことを「やらかして」います。
 「Bセグにディーゼル積む」
 「オープンスポーツに専用シャシー」
 「BMW並みのマルチリンク装備ミニバンを廉価で売る!」
大手メーカーではどこもやらないことをズケズケとやります。そもそもこんな不採算部門を3つも保持していること自体がクレイジーです。スバルなんて、BRZこそトヨタと共同開発してはいますが、「ミニバン」「コンパクト」は既に廃止しています。

  アメリカ市場で成功を収めているスバルを見れば、プレマシー廃止は当然の成り行きなんでしょうけども、、を惜しむ声は多いようで、走りのミニバンとしての完成度圧倒的な定評です。VW、BMW、シトロエンなどが「走りのミニバン」を日本へ投入しはじめていますが、現状ではまだまだプレマシーが完成度で勝るでしょう(未確認ながら)。2010年に登場した3代目プレマシーのハンドリングはミニバンのレベルを超越していました。ラージサイズに迫るアテンザを「上質でスポーティ」だと唸らせるマツダの味わい深いハンドリングも、この車から始まったようです。

  BMWから3列ミニバンの「2シリーズ・グランツアラー」が登場したときに、なぜかカーメディアはプレマシーとの比較を避けました。円熟のプレマシーと出たばかりのグランツアラーではさすがに勝負は明らかですし、BMWを貶めるコーナー展開したところで、メーカー(BMW)からも読者からもブーイングは避けられません。後輪サスにインテグラルアームを採用した450万円のBMWと比べて250万円のマツダがどれだけ凄い走りをするか・・・日本のカーメディアには絶対にありえないテーマです(笑)。

  マツダにとってもBMWのミニバン参入によって、「切磋琢磨」できる環境が期待できたとは思います。もちろん経営判断が待った無しの状況ではあるんでしょう。(マツダの説明によると、年産250万台というマツダの生産能力の上限に迫っていて、メキシコ工場以外に新設するつもりはない、だからSUV作るためにミニバンをやめるとのことです)。それともいよいよミニバンに「まで」参入してきたBMWに対してマツダの幹部が幻滅したのかもしれません・・・。

  さてマツダの決断によって乗り換えのクルマが無くなってしまった、コアなプレマシー愛好家はどこへいくのでしょうか? オデッセイはゴツすぎる、ストリームはヤワすぎる・・・シエンタは論外。VWゴルフトゥーランは街中での使い勝手がDCTと固さでダメ。シトロエン・グランドC4ピカソが最もプレマシーに近い気もするけど100万円以上高くなる。そこで期待できそうなのが、トヨタのヴォクシィの次期モデルでTNGAを使って生まれ変わることが予想されていて、一気にアクセラに接近したプリウスの進化をみる限りでは、プレマシー的なクルマになる予感も。プリウスと同じで、シエンタとアルファードによって上下の需要が押えられているから「個性」が要求されるポジションではあります。思い切ってヴォクシィの開発をマツダに丸投げする・・・愛知産OEMの次期プレマシーってのもいいかも。

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↓最新のマツダ本で、プレマシーのハンドリングについてマツダ社員が自画自賛してるのに・・・やっぱり廃止?

  

2016年3月15日火曜日

プリウス独裁にアクセラは「待った!」をかけることができるのか?

  街中で見かけると「やっぱり少々マヌケかな・・・」そんな印象を振りまいているのが4代目となった新型プリウスです。「Cセグなんてどれもマヌケだ・・・」なんてシニカルな指摘もあるかもしれないですが、一応・・・新型プリウスを迎え撃つ側になった自称「走りのCセグ」なモデルが国産・輸入の各ブランドから発売されています。

  予想外だったのは、プリウスの対極にありながら、こんどこそ「走りのCセグ」の頂点へと登り詰めると思っていた、期待のフォード・フォーカスが・・・新型プリウスの無双ぶりを見て怯えたのか、日本から逃亡することになってしまったことです。残念ですね・・・。一説によると日本の新しい排ガス規制(2017年〜)が、フォードのエンジンには完全に逆風になっていることが原因だとか。この調子では・・・同じ路線で販売しているVWゴルフやプジョー308もフォーカスの後を追って撤退もあるかもしれません。

  ちょっと前まで、自動車メディアではあれだけ「先進的なダウンサイジングターボを日本メーカーも採用せよ!」と吠えてました。それに感化されたのか私の弱小ブログにも「ターボ化の流れは常識だ!バカもの!」・・・と本質には興味がない頭でっかちな自称インテリなオッサン?から幾つもツッコミを入れられましたよ・・・怖かったな〜・・。3シリーズ、ゴルフ(GTI以外)、Aクラスは全部ゴミだった!!!と正直過ぎる記事を書いた自分が世間知らずだったのは確かですけど・・・。

  それなのに!?なぜか真っ先に規制に引っ掛かって退場されられるのがガソリンターボです。一体どこが先進的だったんだ?と訊いてみたいですね。他にも先進のミッションとして当時話題だったDCTも、今ではかなり危うい立場へと追い込まれつつあります。CVTと比べて乗り味が一方的に悪いとは思いませんけども、ジャダーが抑えられない難点はついに解消されずじまいでした(結局コスト削減が目的だったんでしょ!)。「日本車も早くDCTにしろ!」とか迷言をほざいていた評論家は今頃何を考えているのでしょうか?

  「HVやCVTに乗るヤツは情弱」といまだにカーメディアが大合唱してたりしますが、トヨタが逆風の中で推し進めてきた「ハイブリッド&CVT」による「マトモなクルマ作り」がいよいよ20年目にして新型プリウスとして結実しました・・・そしてそれを苦虫をかみつぶしたような渋さでレビューするカーメディア連中(プライドを持てよ!)。そしてそんな時代の寵児プリウスの前に立ちはだかるクルマなんてあるのか・・・。規制によって締め上げられるダウンサイジングターボ陣営に勢いはなく、なんだかんだで「自然吸気&AT」という旧態依然のスタイルを維持したまま熟成されたマツダ・アクセラだけが対抗馬です。

  アクセラ・・・2013年の発売時にはかなりの反響があったのですが、翌年にはデミオが刷新されやや注目度が薄れ、さらに昨年の2015年にはCX3が発売されて、手頃な価格の1.5Lディーゼル車がマツダの中心になったことで、いっそう影が薄くなってしまいました。 ブランド内ではやや地味なクルマですけども、プリウスが進化の方向性として目標にしたのが、アクセラ、ゴルフの2台だったことが示すように、アクセラはゴルフと並んで乗り味から車体の剛性感に至るまであらゆる点での「清々しさ」が心に染みるクルマです。

  日本から撤退したフォードとマツダそしてボルボはかつては共同でクルマを開発していたこともあり、「フォーカス」と「アクセラ」と「ボルボV40」の3台は、源流の部分で繋がっています。また初代フォーカスによって欧州市場を席巻されたVWがフォードのエンジニアを引き抜いて5代目「ゴルフ」を作ったのは有名な話です。そのゴルフをベースにしているのが「アウディA3」で、ゴルフをベンチマークにしてそっくりに作ったと言われるのが「プジョー308」です。かつてはこれらのモデルがその乗り味の良さをアピールして、プリウスからユーザーを奪う!とかなり息巻いていましたが、立場は逆転しいよいよ防戦一方になりそうな気配です。

  さらにややこしいことを書くと、ゴルフの設計をコピーしたようなモデルを2000年頃にトヨタも作り欧州に投入しました(カローラ・ランクス)、それがオーリス/ブレイドへと進化し、その末裔といえるシャシーにプリウスのパワートレーンを乗せたクルマが「レクサスCT」です。このクルマはレクサスブランドにおいて欧州でもなかなか販売が好調です。さらにレクサスCTを越えるべく企画されたのが、アクセラのシャシーにプリウスから譲り受けたユニットを使った「アクセラHV」です。発売当初のマツダディーラーの売り文句は「レクサスCT」を越えた!でしたが、販売はイマイチ・・・。

  新型プリウスが「目からウロコの乗り味でした!」というのはあくまで先代のプリウスとの比較においての話であり、シャシーや車体剛性などの進化を認めるならば、すでに新型プリウスと同じ狙いを持った「レクサスCT」や「アクセラHV」が存在していたわけだから今さらに騒ぐのもちょっと違う気がします。しかしこの2台はレクサスやマツダにはあまり相応しくない「CVT装備車」としてブランドのファンから「禁忌」されるモデルだったことも確かです。レクサスやマツダがやっても全然ダメだけど、トヨタが同じことをやったら大絶賛・・・レクサスCTとアクセラHVの開発者は完全に貧乏くじですね。

  私も心当たりがありまして・・・アクセラHVをLパケ(280万円)で乗ろう!とは少しも思わなかったのに、プリウス・Aプレミアムツーリング(320万円)には、ちょっとだけ「ありかも!?」と惹かれましたね!!! 冷静にこの両者を比べれば、あらゆる面でアクセラHV・Lパケが優位ですから、買うならどう考えてもアクセラHV・Lパケです。たしかに新型プリウスはブレーキなどが先代よりも断然にマトモになりましたけど、アクセラHVは最初からマトモですから・・・。

  目には目を、HVにはHVを・・・。AプレミアムにはLパッケージを。・・・しかし慌てて決める必要がなければ、次期インプレッサの登場と、シビックの日本凱旋を待って検討したほうがいいでしょう。アクセラにもビッグマイナーがあるようですし、次期ルノー・メガーヌも意欲的なユニットを積んで日本にやってくると思います。FF化された1シリーズ・・・代わりにFR化されたジュリエッタなどなど、300万円台前半の攻防戦が激しくなってくれればいいですけど、日本に果たしてそれだけの需要があるのか・・・。


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