2017年6月15日木曜日

スズキ・エスクード 「なんかパクられちゃいましたー」

  カーメディアも全然騒いでくれないんですけども、ヤラれました・・・。これはもう弁解の余地はないでしょう!!けれども悲しいことに全く知名度がないスズキ・エスクードゆえに誰も指摘してくれない!!まあ某フランスブランドの仕業なんですけども、そのブランドも日本での生き残りをかけて、デザインこそパクリながらも、頑張って良さげな車を作り上げて、今がとても大事な時見たいなので、車名を挙げて非難するのはやめておきましょう。(スズキがSX4クロスでBMWをパクったと盛り上がってますが、これはなにも
言われないんだ!?・・・あんまり一方的な意見ばかりで閉口します。本当にクルマ知らない人が多いよなー)



  ハンガリーのマジャール・スズキ製造車をわざわざ日本に持ってきて売るとなると、スロバキアで作っているVWのSUVの輸送コストとほぼ同じだと思われます。当初は用意されていたFFモデルがなくなりAWDのみ『234万円』という価格設定になりました。4m前後サイズのコンパクトSUVの国内王者ヴェゼルのAWDが『213万円』ですから、外しにはちょうどいいかなー・・・なんんて思っていたらとんでもない!!さすがはスズキ!!コスパでは『絶対』に裏切らない!!234万円でここまで付いてくるものか!?

  本当に『無駄が嫌い』と著書がはっきり書いておられる鈴木修社長が許可したのか!?というくらいに色々と付いてます。ズラズラ書いていたらありがたみも無くなりそうなので、これは間違いなく嬉しいでしょ!!というものから・・・まずは『アナログ時計』です。最近ではディスプレイにアナログ表示させているモデルもありますが、これはマテリアルが備わった本物のアナログ時計が付いてます。シトロエンなども比較的に小さめのクルマに導入していて、どうやらEU圏では人気のインテリア装備になっているようです。

  次はクルマ選びの重要なポイントになるトランスミッションですが、MINIやマツダと同じ「パドルシフト付き6速トルコンAT」です。欧州で『勝つつもり』のクルマはことごとく(2ペダルに関しては)このミッションで勝負してます。日本ではゲトラグ製DCTで展開するルノーも、本国モデルはアイシンAW(トヨタ陣営から買ってる・笑)の6ATを使います。スズキはターボ車にも6ATの配備をしていますが、新開発の『内製』とのことです。

  『どっか』の大手サプライヤーから部品を買ってきて、エンジンとのマッチングは自前のエンジニアリングコンサルタントを使うという手法はマツダも同じですが、これが150万円前後のクルマ(バレーノ、デミオ)に最先端のロックアップするトルコンATを組む秘密なんでしょうね。MINIで比較すると6MT(230万円)、6SAT(244万円)と10万円以上の価格差が付いてますから、ミッション単体でそれなりのコスト差があるのがわかります。なずマツダは・・・。

  ちょっと気になったかもしれませんが、エスクードの234万円あればMINI買えます。エスクードもMINIも『満足度』の高さに気がつくユーザーなら間違いなくお買い得です。どちらも『旨味』が凝縮された良さがある!!これこそが『本場』で作られるクルマのオーラとでもいましょうか・・・(なんかオザーKジさんみたいだな)。メキシコくんだりで作られるエクステリアが『しょっぱい』大雑把なクルマとは違うぞーーー!!同じスズキでもマルチ製(インド)とは違う魅力がエスクードにはあるのだけど、ターボ馬鹿なオッさんライター連中は、某ドイツ・コンパクトカーのコピーは素晴らしい!!とかいう理由でバレーノを某雑誌のCOTYに選んでたね・・・。

  さて話が脱線しましたが、エスクードの素晴らしい『標準装備』に話を戻すと、スズキのAWD技術はやっぱり半端ないぞーってことを示す『オールグリップ』ですね。路面状況に応じて適切なAWDシステムが選べるモードです。スズキといえば『ジムニー』という世界遺産級の古典的AWDシステムを持つクルマが現役バリバリなんですけども、インパネに『2WD/4WD/4WD-L」と3段階のマニュアルスイッチがあって、ドライバーが任意に切り替えます。4WDは昔ながらの直結式で、センターデフなどないですから、とにかく曲がらないクルマになる。そこら中でジムニーで遊ぶ人々がいますが、彼らを虜にしているのは、実は悪路走破性によるクロカン遊びではなくて、4WDの旋回性の低さによって、『業務車両』を動かすプロドライバーの気分が存分に味わえる魅力が大きいのだとか・・・。

  しかし快適装備満載で登場しているエスクードに『直結式』AWDのみではあまりにも無粋すぎる!!ということで、同じくマジャールで製造されるSX4クロスとともに、最先端のAWDシステムが搭載されました。概要としては『電子制御トルクスプリット』です。スバルが用意している4つのAWD技術のうちで、最も高性能な『WRX STI』のみに使われる『DCCD』だけがこの『電子制御トルクスプリット』です。

  あのBMWがAWDの権威であるアウディ・クワトロに対して、『FRベースで電子制御だから高性能です!!』と喧嘩を売った『Xドライブ』もやはりこの『電子制御トルクスプリット』です。ただしターマック走行最強のアウディに対して、登坂性能(確かにFRベースは有利だな)に関する動画などでアピールする手法は詐欺だと思いましたけどね。メルセデスの4maticもホンダ・ヴェゼルもやはり『電子制御トルクスプリット』です。

  もちろんWRX  STIは40kgmのトルク、BMWのXドライブに至っては80kgmの12気筒ターボと組み合わせてますから、スズキやホンダよりも『耐久性』の向上に圧倒的にコストがかかってはいるわけですが・・・。ちょっと文句が来そうなんで書いておくと本当の意味でのAWD『最先端』は前後だけでなく、スリップ関係なく旋回のために左右にトルク分配も行う三菱AYC、日産ATTESA E-TS、ホンダSH-AWDがAWDの理想を追求した姿ではあります。

  またまた横道に逸れましたが、『オールグリップ』の切り替えスイッチは、『オンデマンド/直結/スポーツ/スノー』の4種類のAWDモードの切り替えが可能になりました。『直結』が選べるというのがなかなか画期的で、ジムニー中毒も任意に体感できるわけです。せっかくの高性能AWDなのだからエンジンパワーをもっと!!という声もあるようですが・・・。

  こんなにすごい『オールグリップ』が付いていない2WDモデルを選ぶ『無関心層』にも当初は売ろうと思ったけども、ヴェゼルに全部持って行かれてしまった。まあそりゃそーだよね。ヴェゼルって何気に剛性感のある樹脂素材を多く使って独特の操作系を作っていたりして、売れるポイントをうまく押さえていましたし。ヴェゼルの2WDモデルなら200万円以下で手軽、しかもキャビンも広い。

  ということで、エスクードを買う人のツボってのは、『トルコンAT』でスズキのやる気を感じつつ、『オールグリップ』を使いこなして、アナログ時計などの独特の格調高いインテリアを好み、・・・あと大事なこと忘れてました!!エスクードは、本革シートが標準装備です(えーーー!!)。しかも前席にはシートヒーターまで付いてます(えーーー!!)。


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2017年6月12日月曜日

マツダCX3 「なんでこのブランドは最初からコレなんだ・・・」

  「最近のマツダはカッコいいよね!!」とか寝ぼけたことを言ってる奴に、見てもらいたいのが「マツダのすべて」というムック。歴代のマツダ車がづらづら並んでいる誌面を見ても、まだ同じこと言うのかなー。その寝言をほざくだけで、クルマのこと何もわかってない奴ってことがバレますよ。評論家も素人も・・・そして沢村慎太朗さんも。

  斎藤慎輔さんは「マツダは宗教」と言ってマツダ好きの視野の狭さを、度々ディスっておられますけど、もう『宗教』でもいいじゃん。だって相当にヤバいレベルのマツダファンじゃないと、マツダのクルマ作りそのものを理解できてないんじゃないか!?ってくらいだからさ。『真言密教』の神を名乗るだけの奥深さ!!

  スカイアクティブになる前の2000年代のマツダが何を成し遂げたのか!?それすらわかってない評論家が、マツダとそのファン(信者)に対して「視野」がどうのこうの言ってるんですよ・・・見えてないのはどっちだ!?。2000年代のマツダといえば『MZR』エンジンと、100以上のCOTYを獲得した『GGアテンザ』、そして中国共産党幹部向けの特別ブランンドに採用された世界の頂点の3台の一角を占めた『GHアテンザ』(他にマジェスタとゴルフⅥ)。

  どの一つとっても『マツダだからできた』驚異の実績です。特に『第一汽車』の特別ブランドのコンペを勝ち抜いたのはすごい!!トヨタ(マジェスタ)、VW(ゴルフⅥ)の2強に加えてマツダが選ばれている。メルセデスでもBMWでもホンダでもなく(フォードの中核を担った)マツダだった訳です。たしかにこの時期のメルセデス、BMW、ホンダは暗黒期だった。選ばれたからといってマツダの優秀さが全面的に保証されるわけじゃないけど、WTOに加盟していよいよベールを脱いだ超大国・中国の権益を握る超エリート専用車ですからそれなりの基準で選ばれているはず。世界中のブランドが選ばれることを熱望しただろうし。この実績を無視して『マツダの変遷』を勘違いして語る評論家は信用できねーな・・・。

  1980年代からマツダはずっとすごかった。ロードスターを作れば、メルセデス、BMW、ポルシェが恥も外聞も気にせずにコンセプトをパクってくるし、MPVを作れば日本のほとんどのメーカーがSUVを作り始める・・・。RX7FD3Sは英国メディアの20世紀の名デザインベスト100の第12位(日本車最高位・1990年代の世界最高位)です。ルマンを制覇して、あまりに速すぎるから大会から追放された『伝説のスポーツカーメーカー』『東洋のジャガー』。いくら頑張ってもルマンを勝てない某大手メーカーとは何もかもが違うんですよ。

  スカイラインGT-Rに憧れて、エンジンの設計などをコピーして喜んでいるBMWとかいう三流ブランドとは、最初から全くレベルが違うんです。スカイラインGT-Rの進化を促した天敵と言えるライバルがマツダです。まあこれくらいの圧倒的な実績があるからこそ、周囲は完全に過疎化している広島のメーカーが21世紀まで生き延びることができたわけです。海外へ市場を広げる際には『広島』の知名度が役に立ったのかもしれません。あの廃墟から立ち直った奇跡のメーカー。しかもブランド名はゾロアスター教の最高神だし。

  三菱もスバルも日産もそうですけど、いかにも日本らしい『背景』が色濃くあるメーカーって欧米人にとってはとてもクールみたいです。日本ではとっくに販売終了になってしまったランサー・エヴォリューションですが、実際に零戦と戦ったアメリカでは熱く支持されていて、継続して販売されています。中島、立飛の系譜を受け継ぐスバルや日産はアメリカで大人気ですね。インフィニティの勢いがこのまま続けば、プレミアムブランドの頂点に立つ!?ちなみにアメリカのQ50(スカイライン)は、メルセデス製エンジンなんて使ってないですよ!!なぜか日本未発売ですが、日産の新型3Lターボが凄すぎて、レクサスもドイツ勢も沈黙しちゃうそうです。

 

マツダCX3。誰の目にも『売れ線』狙いで適当に作ってそうな現場が想像できますよね。あーデザインだけは頑張ったんだねーって。しかしマツダにとって、コンパクトSUVを作った経験なんかないんです。最初に作ってみたら『こんなの』できちゃいました!!って感じ。まあデザインなんて主観に過ぎないですけども、他のメーカーに比べてマツダはやっぱり達者・器用だなーと感心します。

しかも初めて作ったモデルなのに、北米の保険会社が料率を決める際に使うデータとして知られるIIHSの2016年のトップスコアラー23台にしっかり名前を連ねています。マツダ車は他にアテンザとアクセラが入っています。23台中16台を日本勢が占めるという結果なんですが、メーカー単位ではヒュンダイが4台入っていて単独トップです。アメ車が2台、独車はメルセデスGLEだけ。北米販売車の中でも最もミニマムなボデーにもかかわらずここに食い込んだCX3。一体どういうカラクリなんだろう!?

イギリスではCX3とNDロードスターが大人気。2016年のマツダのシェアは前年の2倍!!『トップギア』も『東洋の神』がグレートブリテンに上陸した!!みたいな騒ぎ方をしています。『オート・エクスプレス』もCX3を完全に贔屓してますね。『再びスゲーMAZDAがやってきた!!』。それにしてもなんでマツダは最初のモデルからこんなに『完成度』が高いんだろう・・・。もちろんそれがこのメーカーの魅力であることは間違いないんですけどね。CX3は突如現れて世界を席巻したあのGGアテンザの再来だと思う。日本ではあんまり売れないのもなんか似てるし・・・。


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名車アーカイブMAZDAのすべて―三輪トラックから新型アクセラまで完全保存版オールア (モーターファン別冊 名車アーカイブ)
↓毎号の巻末についてくる現行モデルの採点表を見渡すと10点満点を獲得しているブランドが3つ。もちろんマツダとポルシェ。あとは英国の某ブランドです

2017年6月8日木曜日

マツダ・アテンザワゴン 『主役になりきれない!?境界の・・・逸品』

  『帯に短し、タスキに長し』あんまりテキトーなことを言うべきではないとは思いますが、とても良くできているのに日本市場では誰が買ったらいいのかいまいち判然としないクルマがたまにあります。アテンザワゴン、レガシィアウトバック、ジェイド、エスクードなどなど・・・。そして誰かが囁いている!!今のマツダにぴったりの故事成語は『邯鄲の歩み』だと!!


  特にアテンザワゴンは、2012年のデビュー後に、なかなか市場に定着できないままに5年が経過しました。レヴォーグやCLAシューティングブレークによって狭いワゴン市場はあっさりと抑えられてしまった感が・・・。スバルとメルセデスによる先進的なイメージを持つ2台のワゴンに比べて、アテンザワゴンはやや古典的な佇まいです。これを買うべきか迷っているユーザーは、ちょっぴり『流行に乗り遅れた』ファッションで外を歩くようなドギマギした気分になってしまうのではないか?と疑心暗鬼になってます。

  ワゴンユーザーというのは、実はとっても『流行』に敏感。スポーツカーやクーペはドレススタイル、セダンはスーツなので、ある程度はメーカーのセンスに委ねることができますが、ワゴンはジーパン。最も気楽に選べそうで、実は最も奥が深いファッションアイテムです。売れ筋としては、100~200万円台に君臨する『カローラフィールダー』エンジンのバリエーションも選べるし、MTも選択可能。レザーシートなんてアンバランスなオプションもなく、普段着としてベストなチョイスの『ユニクロ』。

  300〜400万円台に位置するのがアテンザワゴン、レヴォーグ、アベンシス、ジェイド、CLAシューティングブレーク、ゴルフヴァリアント、308SW、メガーヌエステート220。中国縫製なのに2万円以上してステッチや裏地で差をつけてくるクラスのジーパン。・・・がしかし綺麗めのブルージーンズという立ち位置がそもそも非常に『スタビリティ』に乏しい感じがします。有名人が華麗に着こなす様子を多くの人が目にする機会があれば、狂ったように売れるでしょうし、そうじゃなければ・・・なんでジーパンが2万も3万もするんだ!?

  マツダの想定では、このグループの中では『アテンザワゴン』だけがフルDセグサイズになっていて、間違いなくお買い得だという目論見があるのでしょうけど、そのフルDセグが見せつける上級モデルとしての強烈な走りが、いまいちユーザーには伝わっていないのかなー。もちろんそれがわかっている人は喜んで買うわけですけども・・・。この走りならば3シリーズツーリングにもA4アバントにも負けないって。

  500~600万円台では、3シリーズツーリング、V60、Cクラスワゴン、A4アバントの4台です。このクラスになると『ステータスとしてのワゴン』という新しい『商品力』が生まれてきます。ポルシェ(マカン、718ケイマン)や有名スポーツカー(フェアレディZ、エリーゼ)を買えるくらいの価格でわざわざワゴンを買うという『クールなライフスタイル』にうまくユーザーを誘導しています(レザーパンツが買える価格で、綿素材のパンツを売る!!)。

  マツダとしてはなんとか『アテンザワゴン』をこのクラス(8万円のジーパンクラス)にまで押し上げたい!!もちろん『プレミアムなクリーンディーゼル』『魅惑の塗装』『オートクチュールなレザーの質感』などなど、そのための技術的な裏付けも獲得してきました。

  高い理想と高いポテンシャルはある!!しかし世間がついてこない・・・。結局はどこか落ち着かないクルマになってしまった・・・。色々理由はあるでしょうけど、やっぱり『動画で登場するアテンザはセダンが多い』に尽きるんじゃないですかねー。結局マツダのスタンスでは最初から『セダン推し』でガチガチに決まっていたこと。そしてサイドパネルのグラマラスな雰囲気が『アテンザセダン』における琴線なのですが、ワゴンではもちろん別のパネルを使っていて表現も全く別で、しかもサイドよりもルーフラインに目がいくデザインへと強引に仕立ててある。これは・・・デザインが優秀であるゆえに陥る罠なのかも。セダンとワゴンが同じモデル名である必然性がない!!それどころかマイナスに作用している。ド下手に『二兎』を追ってしまった・・・か!?

  セダンのデザインがスキャンダラス過ぎるのでワゴンが割を食った・・・。いやいやセダンのデザインと同じくらいにワゴンも頑張るべきだったんじゃないのかなー。スバルやメルセデスはそれなりに危機意識持ってデザインしたけど、マツダはそこまで追求できなかった!?本来は2013年春に発売予定だったものを、半年早めたことで煮詰める時間がなかったのか? ただ決して悪いデザインではないです。いかにも実用車らしい風貌は、あえてセダンとの対比を考えて抑えた部分もあるんですかねー。

  セダンよりもホイールベースが短くて(欧州の税金対策らしい)、走り・乗り心地に関してはセダンよりもワゴンの方に好感が持てます。ワゴンのホイールベースでセダンか4ドアクーペでも作ってくれれば・・・また違ったアテンザの世界が開けるんじゃないでしょうか? ハイチューンに仕立て直した2.5Lターボ&Gベク連動AWD。これですぐさま三菱AYCやアウディクワトロのレベルにまで到達できるとは思わないですけども、メルセデスやBMWがハナから諦めて近づこうともしない世界へアテンザワゴンが踏み出すならば、『捲土重来』全てを変えることもできるんじゃないでしょうか!?・・・まだまだマツダの課題は山積みです。
 

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MAZDA FANBOOK vol.2 / マツダ ファンブック (ノスタルジックヒーロー別冊)

2017年6月4日日曜日

三菱ミラージュ 『日本車が世界最高品質であることの証明』

  何だかBMW2シリーズ・アクティブツアラーをちょっと小さくしたようなスタイリングの三菱ミラージュ。もちろん真似してくるのは『三菱マニア』として密かに有名なBMWの方です。これまでもディアマンテのエクステリアデザインだとか、SUVのスタイリングだとか、直噴ターボエンジンだとか、ことごとく三菱の真似をしてます。

  単純に似ているだけでなくて、走りの質もBMW2シリーズATに近い!?もちろん2シリーズの方がワンクラス上なので、ステアフィールから感じる横方向の軸剛性の高さ(グラグラしないでジワワと重厚に回る)などは、其の分しっかりとしていますが、狙っている乗り味の『質』が何となく近い。いうまでもないことですが、この奇妙な近似は三菱とBMWのライバルブランドが一心同体で歩んでいた歴史があるからです。360万円の2シリーズATに対して、150万円でミラージュの上級グレードが買えるわけですから、その他諸々の性能も考えたなら、ミラージュは相当にお買い得だと思います。

  別にBMWが悪いわけではないのですが、BMWの一般乗用車向けのガソリンターボ(B38/B48)は、縦置き・横置き兼用となっているのですが、エンジンそのものの低速トルクの付きが良過ぎるせいか、そのままFFモデルに使うとトルクステアの悪影響でクルマ自体がアンバランスな乗り味になります。FFのディーゼルモデルともなるとなおさらです。2LターボのBMWエンジンを押し込んだ『MINIクーパーS』は、キックダウンすると車体が『踊り』出しますよ・・・。

  直噴ターボの生みの親である三菱は、6500rpmピークの超絶スペックへと上り詰めると同時にハイトルクを制御するために『AYC』『スーパーAYC』を熟成させ、全てを犠牲にして絞り出した出力を路面に擦りつける技術を磨いています。本気で速いクルマを作ろうとしている三菱と、スペックだけを追い求めてまともに走れない車を作るBMW。つまりこの両者には、自動車メーカーのレベルを比べたら「大人と子供」「月とスッポン」くらいの歴然たる差があるわけです。

  そんな『偉大なる』三菱の最もベーシックなモデルが『ミラージュ』。タイ生産モデルということで発売当初から人気が今ひとつなのですが、カーメディアのずさんな評価を意に介さずに、フェアな気持ちで試乗してみたら・・・これはびっくり!!おそらくBセグの全ての国産・輸入車の中でも、ハンドリングとブレーキに関してはナンバー1の出来ではないでしょうか。もちろん『ピーキー』なハンドリングをご所望な人には、MINI、スイフト、デミオ(ガソリン)といったモデルの方が合っているとは思いますが、4大メガグループのモデル(ヴィッツ、ノート、フィット、ポロ)を買うくらいなら、これオススメですよ!!やっぱり三菱はすげーなー。




  ミラージュの前のモデルであったコルトは、ブレーキングテストでVWポロに圧倒的な差をつけるなど、グローバルコンパクトカーとして確固たる地位を築いていました。とにかくポルシェ、マツダと並んで三菱のブレーキはスゴイ!!『三大ブレーキブランド』と命名したいです!!そしてそんな良質なコルトの設計を受け継いだのがミラージュと、日本でも大人気のブランドのあのクルマです。確かにあのクルマもエンジンとミッションはダメダメだけど、ブレーキだけは素晴らしい出来でしたね。ドイツメーカーの同クラスの中で一番良く止まる!!(他がカスなだけだけど)

  なんで三菱はタイからわざわざ輸入してくるのか?日本では採算が取れないから!!とかテキトーなことが書かれてましたけど、じゃあなんで軽自動車のekは日本で作るのか!? あくまで噂ですけども、三菱は『ダンピング』によるブレークスルーを狙っていたと言われています。確かに生産コストが抑えられば、80万円程度で販売することも可能!!そんな安いクルマはありえない!!と思うかもしれないですが、日本よりもGNIの水準が高いEU諸国でも70万円程度でVW車が売られています。けど『ありえない!!』と決断してしまったのが『エリート』の三菱グループからやってきた首脳部なんだって。必要最低限装備のミラージュにNGを出したとか・・・。

  日本向けは内装も豪華になって、直3エンジンの音もクラストップレベルまでしっかりと対策がされています。140万円でも全然『損』ではないと思います。三菱は実は世界中に設置した生産工場を次々と閉鎖しています。北米生産も去年終了しました。なんでタイは続いているのか!?というと、東南アジアや台湾のユーザーが『三菱』に特別な愛情を持っていて、三菱車がカルト的な人気を誇っているからだそうです。ライバルのVWやフィアットに比べれば基本性能も優れていますし、戦後70年以上が経過していますが、『三菱=帝国海軍』のイメージがまだ残っているのか!? 旧日本軍が東南アジアを解放した!!と伝えるインドネシアやマレーシアでは日本車のシェアが物凄いらしいです。ベトナム、フィリピン、タイではそれほどでもないようですが・・・。

  東南アジアの英雄『三菱』が現地で作るクルマ!!なんだか心に刺さる『ストーリー』じゃないですか!! そしてマレーシアを代表する自動車メーカー・プロトン。このメーカーは三菱の全面的な援助によって成立した過去があります。今では旧宗主国イギリスのロータスを傘下に収め、トヨタと資本提携をするなど、新興メーカーとして存在感を高めています。プロトン、ヒュンダイ、キアそれから乱立する中国メーカーといったアジアの自動車産業では、ことごとく三菱エンジンが使われています。BMW、アウディ、アルファロメオといった技術力の無いメーカーも、三菱の直噴ターボライセンスを使っています。そんな『世界の自動車の起源』とも言える三菱が作るコンパクトカーなんだから、いいクルマに決まってんだろー!!カーメディアなんか無視して一度試してみることをオススメします。

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2017年5月26日金曜日

三菱デリカD5 「封殺された日本の傑」

  2000年代に社会現象とも言える大流行を見せたミニバンが、曲がり角を迎えているようです。まあどんなジャンルでも10年以上に渡って売れ続けるなんてことはほとんどないので、実用車ゆえに避けられない『デフレ傾向』からくる設計・企画の歪みが出てくる段階に突入したということですねー。出せば売れるから、各メーカーがこぞって企画したミニバンでしたが、グローバル展開においては重荷になるとかでマツダみたいに開発を中止するメーカーも出てきたようです。マツダはCX8が売れなかったら、何もなかったようにスライドドアーを復活させそうな気がしますが・・・。

  先代はデリカスペースギア、そしてその前は『三菱車といったらこれ!!』というくらいに定番化した。あのグリルガードの付いたデリカスターワゴンです。この2世代で築き上げた『イメージ』を大事に引き継いで2007年に登場したのが『デリカD5』で、ちょうどミニバンバブルのど真ん中の時期でした。三菱自にとっては、リコール問題で叩かれ続けた悪夢の2000年代を払拭して、新しい三菱を打ち立てるための決意のニューモデルだったわけですが、このモデルもあまり運がなく、間も無くリーマンショックと震災に巻き込まれ、三菱のメインプロダクトは「災害に強い」アウトランダーPHEVへと移っていきました。

  いつも髪を切ってもらっている美容師さんは、先代アルファードに乗ってますが、現行アルファードはデザインがあまりにもアグレッシブというか、「アレ」な感じなので、別の車種を検討しているそうです。『何かおすすめある?」と訊かれ、マツダの新しい3列SUVがちょっと頭を過ぎるも、まだ発売前のクルマをおすすめしても意味ない・・・そもそもスライドドア車ユーザーのニーズなんてよくわからん。オデッセイHVが良さそうだけどピープルムーバーに400万円近く支出するのは、なんか違うような気がする・・・。

  そもそもピープルムーバー(ファミリーカー)を選ぶ基準なんてさ、休日のお父さんのファッションを選ぶみたいなものだよねー。ジーパンにヨレヨレのTシャツで済ませられる人なら、『日産キューブ』とか『ホンダNボックス』くらいが合ってるかも。きれいめなポロシャツにコットンパンツでそれなりにスタイリッシュにしているなら『ヴォクシー』か『ステップワゴン』。ちょっとイカツいブレスレットを腕や首に欠かさずつけるようなら『アルファード』。上下がセットアップのパーカー&スウェットがお気に入りなら『ソリオ』!?。冬はウール、夏はリネンと季節によって素材を分けたアースカラーのボタンダウンシャツが欠かせないなら『エクシーガクロスオーバー7』。上下のカラーがどうもちぐはぐな人(モノトーンにはしない人)は『マツダ・プレマシー』か『エスティマ』。

  テイラードジャケットでキメるお父さんは?・・・そういう人はスライドドアには乗らない。いやいやジャケットルックでも似合うピープルムーバーがあってもいいはず!?ネイビーのカジュアルセットアップスーツに、上質感漂うクラッチバックを合わせるお父さんは、サングラスをしてラグジュアリークーペに乗るしかないのか!? 日本車はデザイン段階で既にユーザーへの迎合が企画としてたくさん盛り込まれてしまうので、ちょっとだらしないくらいの格好の方が、似合ってしまうという悲しい宿痾を抱えてしまうんですよねー。ミニバンは絶対に嫌!!というお父さんはこの辺の嗅覚が鋭いのです。

  そんな中で三菱のクルマは「いい意味で」ズレているように思います。東富士(サプライヤー集積地)より西のメーカーを、どこか『鼻で笑う』ような雰囲気があります。三菱は『丸の内のクルマ』という誇り・意識は当然に持っているでしょうし、西のデザインは絶対に真似しない!!三菱は西のパクリ屋とは違う!!丸の内の『格式』に合ったクルマでなければ三菱車ではない・・・。とにかくやることなすことが全て『エリート』っぽい。誤解しないでほしいですが『成金」っぽいではないですよ!!『エリート』です。どのドイツ南部のメーカーが『成金』っぽいなんて無粋なことは言いませんよー。




  まるで西(スズキ、トヨタ、ホンダ、ダイハツ、マツダ)のクルマとは全然違いますよ!!という『意識高い系』の仕事ぶりばかりが少々鼻につきます(笑)。ライバルは日産とスバルだけ!!確かにスバルも日産もそういう雰囲気出してるかも。しかしお高くとまっているメーカーから、リコール隠しとか燃費偽造とか出てくると、そりゃ炎上しますわ・・・。霞ヶ関官僚が「しゃぶしゃぶ屋」に行ったみたいなもんですかね〜〜〜。余談ですが、当時ゴミカスレベルの倫理観だった官僚連中が、加計問題で内閣に楯突くようになるなんて、時代も変わったなー。風俗通いを菅官房長官に注意された文科省官僚が腹いせに暴露なんて・・・日本の恥だよ。
  
  三菱の技術が抜きん出ているのは、紛れもなく政府(防衛省)との長年の癒着の結果であり、国の青天井の防衛予算に育まれてきた結果です。三菱傘下の『パジェロ製造』で組み立てられるデリカD5(ベースはパジェロではなくアウトランダー)。他のメーカーのミニバンとは意味合いが違う見たいです。ランクルの前身モデルを自衛隊(警察予備隊)に採用してもらえなかったトヨタから見れば、デリカD5は『ズブズブ』が作った『オーバースペック・ミニバン』が偉そうにすんな!!ミニバンは曲芸をするクルマじゃないし・・・。乗り心地・居住性が全てなんだよ!!そんな相容れないピリピリした関係が伝わってくる対比ですねー。三菱自の評価って難しいですよねー。


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ニューカー速報プラス 第2弾 最新デリカD:5 (CARTOP MOOK)
  

2017年5月23日火曜日

ホンダ・ジェイド 「ホンダ・絶品クオリティの新時代」

  いくらスタイルが良くても、パッケージが良くても、乗り心地が良くても・・・売れないことがあるんですねー。発売当初は『これは人気になるんじゃないの!?』と気になった人も多かったんじゃないですか? オデッセイとエリシオンがまさかの統合となり、フラッグシップ・ミニバン新生『オデッセイ』はハイルーフ仕様になり、先代までの『あの』オデッセイと『ザ・HONDA』のイメージをも含めて引き受けるモデルがこのジェイドだったはずです。よって単なるストリームの後継車種ではないわけですが、ファンには「価格はオデッセイで、スペックはストリーム」じゃねーか!!と判断されてしまったかな・・・。

  私も「ジェイドは売れるんじゃないの!?」と思っていました。先代までのオデッセイを連想させるスタイリング。いやそれをさらにアグレッシブに進化させたデザインは、世間で評判の良いメルセデスやマツダ、あるいはホンダ・ヴェゼルなどと並ぶくらいに「優秀」だと思うんですよ。下の動画でも担当開発者が自画自賛してますが、おっしゃる通りですねー。先代のオデッセイからして非常に完成度の高い個性的なスタイルでしたが、さらにこのクルマに影響を与えたと思われるのが『シトロエンDS5』。

  うーんちょっと暴言まじりに好き勝手語りますけど、ホンダの開発者は先代モデルのストリームでもオデッセイにもなかった『キャプテンシート』にこだわったみたいです。ホンダが絶好調な軽自動車で人気の後部座席スライド機構が頭にあったのかなー。ミドルクラスの普通車と軽自動車では、さすがにイメージが断絶していると思うんですよ。Nボックスとジェイドをつないだのが・・・シトロエンDS5だったんじゃないか? シトロエンDS5にキャプテンシートは採用されているわけじゃないんですけどねー。

  同時期に開発されたであろう現行オデッセイは、トヨタのラウンジシートに対抗してフルフラットにもなるオットマン機能付きの『キャプテンシート』にこだわりを見せてます。しかしジェイドの2列目はそれとは全く違うレベルで、あくまで軽自動車のように足元スペースを広げる狙いです。軽自動車でも十分に広いのに、300万円近くするミドルクラスの普通車が狭かったら話にならない!!ってことなんでしょうね(当たり前ですが)。そして内装やらスペースの使い方やらをトータルで考える中で、イメージが重なったのがどうやらシトロエンDS5だった?(下の映像は似た雰囲気出てますね)


 

  ちょっとホンダに対しての悪口になってしまうかもしれないですが、先代オデッセイよりも150mm短いサイズに3列を押し込んで「同等のクオリティ」を狙うことにそもそも無理がありそうです。頑張ってインテリアを綺麗に作っているんですけども、当然に問題になってくるのがシートレイアウトです。それを2列目のスライドシートで解決しようとしたものの、結果的にミドルクラスの普通車にとって重要な要素になっている「高級感」が十分に上手く表現できていないのかも。動くシートの『軽さ』とサイドウインドーが気持ち大きすぎで、包まれ感が好きなユーザーにはちょっと不満かも。ユーザーはジャンルを超えて、CX5やハリアーなどと比べるわけですから。

  「走り」「個性的なスタイル」「やすらぎの空間」・・・欲張り過ぎってことはないですけど、開発者の頭にはホンダ内外のトレンドがギッシリ詰まっていて、いろいろ工夫を凝らしているし妥協する気もさらさら無いのもよくわかります。しかし出来上がった『ジェイド』とはどんなクルマ?と聞かれて、最初に浮かぶのは「6人乗れるクルマ」。うーんこれは無念でしょうね。『走り』を厳正に判断するならば、FF車同士ならどのドイツメーカーにも負けてないですから。BMWの2シリーズ・アクティブツアラーなんぞ買うくらいならこの『ジェイド』の方がよっぽどいい。そもそもBMWのFFってホンダのノウハウをローバーから受け継いだものですけどね・・・。

  さてこの『ジェイド』ですが近々予定されているビッグマイナーチェンジによって、5人乗り2列シートを追加して『走りのワゴン』として出直しを図るみたいです。タイミングとしてもシビックの発売時期に重なるので、1.5Lターボも現状の150psから174〜205ps版へスープアップしたりしないのかなー。しかし2列シートにしてしまったら、欧州で販売しているシビック・ツアラー(ワゴン)とほぼ同じだな。だからツアラーは日本に来ないのかな?



  日本のカーメディアではなかなか「ホンダ vs BMW」という対峙は見られないのですが、アメリカの雑誌ではしばしばライバル関係として持ち上げられます。四輪車に関してはホンダは後発メーカーなのですが、北米で先に存在感を発揮して現地生産を始めたのはホンダ。さらにVtec機構による高回転高スペックを実現して世界を驚かしたのもホンダ。そしてホンダに対してバルブトロニックを開発して対抗したのがBMWです。ホンダというと軽自動車やコンパクトカーばかりが売れてますけども、上位モデルは間違いなく世界の有名ブランドと互角以上に戦えるモデルばかりで、その出来栄えはどうもBMWをかなり意識しているんですよ。

  惜しむべくは先代まで圧倒的な『走り』の質と普及できる価格に抑えたエンジニアリングで、成長を続けるホンダの象徴だった、4輪DWBのアコード&オデッセイの時代が終焉してしまったことです。同じく4輪DWBを配するBMWの上級セダン(5/7er)に対抗するレジェンドはもちろんそのままですけども、ミドルクラスのアコード、シビックそしてこのジェイドは、BMW3シリーズと同じクラスのサスペンションに格下げされています。セダンに関しては意図的に車格を上げてシビックは3シリーズに相当するクルマになりました。上級グレード『Si』にはBMW・Mスポのような電制サスペンションがついたり、BMW・MのようなLSDがつけられたりしています。

  そしてジェイドに相当するモデルが『3シリーズ・グランツーリスモ』です。どちらも上質な走りとゆとりあるキャビン空間を狙ったモデルですが、FFの4650mmとFRの4825mmの2列目の快適性を比べると、これが結構いい勝負になります。どっちも『親孝行なクルマ』として十分に満足できますよ。320iGTをレザーシートで見積もってもらうと大まかに550万円くらい。ジェイドRSを本革シートやハンドグリップ4つに革巻きなどの上質装備を加えて見積もると値引きなしで340万円くらいです。排気量で100万円。ブランド料で100万円。どっち選んでも『家庭的でいいクルマ』だと思いますね。結婚する気がある独身貴族もコレにしておけ!!


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↓265万円のRSです。タマ数少ないからちょっと高めですね。
  

  
  

2017年5月17日水曜日

ホンダ・オデッセイ 「理念のクルマから、納得のクルマへ」

  F1参戦中のホンダの評判が悪いです。まあ実際に弱いから仕方のないことですが、エンジンを供給するマクラーレンやそのマシンに乗るフェルナンド=アロンソからの批判や皮肉がF!開催ごとに同じような内容で日本のメディアから報道されていて、「またかよ・・・」と報道以外にも意図があるんじゃないか?なんて気分にさせられます。あれ?WRCのコルシカ(4th)、アルゼンチン(5th)でヒュンダイの前に手も足も出ないトヨタへの批判はあまり見かけないよなー。なんだこの扱いの差は!?

  1970年代に最後方から一気にごぼう抜きをして躍進、二輪工場がアメリカにあったことから、真っ先にアメリカで四輪車の製造を始め、トヨタに先行してアメリカ地盤を築きます。レクサスよりも先の1986年に高級車ブランド「アキュラ」を北米に設置しているなど、日本ではあまり知られていない実績を積み上げた結果、創業者の本田宗一郎はアメリカ自動車産業の「殿堂入り」を果たしています。

  誰の目にもトヨタやヒュンダイの北米戦略はホンダの模倣だと思うのですが、ヒュンダイはホンダのパクリと言い放つのに、トヨタをホンダのパクリとは誰も言わないのはなぜなの!?(今更ですが)これがメディアの力ってやつなんですね。なんでニューモデルマガジンXは今も「フィット・リコール事件」を追い続けるのか? 確かに「日本車ならば安心」という信頼を根底から崩壊させかねない出来事だったとは思いますけどねー。

  さらに不可解なのが、ホンダがここ数年力を入れている軽自動車に関しては非常に評価が高いことです。「ホンダは軽自動車をつくるのがちょうどいい。」・・・そんな意識がカーメディアに蔓延している? そしてそんな評価をホンダが自ら受け止めて、逆手にとって利益を獲得しているように見えなくもないです。日本人は「軽自動車のホンダはすごい!!」と言いますが、北米や欧州で軽自動車を販売しているはずもなく、世界ではホンダの中型の3モデル(アコード、シビック、CR-V)で、大半の実績を稼いでいるんですけどね。

  軽自動車のない世界のホンダにおいてボトムを担うフィットにしても「安いクルマ」というイメージがありますけど、スズキ、VW、ルノー、フィアットが参入するインド市場(50万円市場)には参戦していません。VW、ルノー、フィアットは日本で販売活動を活性化させていますが、少なくともインドで1台売るよりも4倍以上(200万円以上)の売り上げが確保できる日本市場はまだまだ捨てがたい魅力があるようです。ホンダにとっては主力の中型車がなかなか売れない日本市場はしんどいみたいです。フィットとヴェゼルはよく売れているのですが・・・。

  日本に導入されている中型モデルは、プラットホームベースでは現状はアコードのみです。オデッセイ、ジェイド、ステップワゴンそして新たに導入されるシビックtypeRは、VWのMQB、トヨタのTNGAと同じようなホンダの小型車汎用プラットホームが使われているようです。面白いことに、北米向けシビックと日本で新たに作られるシビックはアコードと同じ中型車シャシーになります。なんと紛らわしいことでしょう・・・。

  北米展開されている中型車プラットフォームは、各ジャンルで北米NCAPで頂点を取っているので、安全性は太鼓判です。日本ではスバルが安全だと思っている人が多いようですが、北米での成績は圧倒的にホンダ!!次がマツダ。この2メーカーが際立っています。ホンダの魅力ってここじゃないの? しかし小型車プラットフォームで作られているフィットやフリードも、JNCAPを見るとプリウスやVWゴルフといったライバルメーカーに対して優位だったりします。MQBやTNGAを使うモデルに比べて、フィットはレベルが低いかのように捉えられていますが、エンジンや安全性などを吟味すれば150~200万円の価格設定は妥当ですし、性能面でなんら劣ったところはないです。

  その「小型車プラットフォーム」を使った最上級車が現行のオデッセイです。先代まではアコードと同じシャシーを使っていたのですが、アコードの「大刷新」のタイミングで、エリシオンとオデッセイを統合するという「ファン不在」の改革が断行されました。なんで「大刷新」で「ファン不在」かというと、先代までのオデッセイはホンダの技術の「塊」みたいなクルマだったんですよ。Vテックと4輪DWBを装備したオデッセイとアコード。こんなの出されたら他のメーカーはもう手出しができないですよ。ホンダの成長戦略において大きな意味があった「ハイテク」でした。これをベースに車体を拡大してSH-AWDを組み込んだものが先代レジェンドでした。

  Vテックとはエンジンに付随する吸排気システムです。これを原動力にホンダはロングストロークエンジンをフェラーリなどに匹敵する9000rpm。もちろんフェラーリはショートストロークですから、これ結構すごいことです。世界の一流メーカーはこのホンダに勝つために極限までシリンダーのピストン速度を上げます。アウディ、BMW、アルファロメオ、トヨタ(ヤマハ)の4グループがVテック対抗の高回転化に挑みましたが、結果的には泥沼の消耗戦に突入し、リーマンショックがそこに襲いかかります。

  ホンダとしてもこれ以上の高性能化は先が見えないですし、多額の開発費をかけても搭載するモデルが北米でも日本でもせいぜい300万円前後のアコードとオデッセイですから、もはや創業者から引き継いだ「理念」や「ロマン」だけで続けることは無理だったのだと思います。「ホンダ1300」以来、あらゆる市販モデルの頂点は「ホンダであるべき」という伝統は、700万円するレジェンドに引き継がれました。北米中型車プラットフォームでも4輪DWBを諦め、エンジンも1.5Lターボへとシフトしていて、頂点ではなくて合理的に市場のライバル関係を見据えた設定へと変わっています。

  その中で、日本&欧州向けの小型車プラットフォームへと振り分けられたオデッセイですが、2L級のVテック自然吸気が残る唯一のモデルで、HVにはアコード用の2Lの2モーターシステム(i-MMD)が搭載されています。またまたややこしいですね。とりあえず乗ってみるとアコードの方がいくらか静かでハンドリング・加速性能に優れていますが、これはシャシーというよりボデータイプによる差かな?と思います。

  トヨタのTNGA新型車であるC-HRの売りの一つはザックス製ダンパーですが、オデッセイは2013年からすでにザックス採用しているんですけどねー。ザックス大好きな国沢さんですが、オデッセイにはなかなか言及してくれないですねー。ちょっと前にカーメディア業界を揺るがす大騒ぎになりましたが、やっぱりVWやトヨタから何かしらの依頼を受け取っているんでしょうか?

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↓Vテック&4輪DWB時代のアコード最終モデル。163万円でBMWを圧倒します。