2016年12月26日月曜日

マツダとスバルとメルセデス 月販5000〜10000台の攻防。

  この前もどっかの雑誌で「二大国産ブランド」とか称されていて、「ものづくり復活」を掲げる日本の第二次産業の精神的支柱になっているマツダとスバル。この2〜3年の間で何度となくこの2ブランドの比較が巻頭特集となっているのをしばしば見かけますし、話題の乏しいカーメディアにとっては、もっとも集客力がある重要なコンテンツへと成長したようです。

  「トヨタと日産」「メルセデスとBMW」といったこれまでの定番のメーカー(ブランド)構図と比べても、それ以上にさまざまな歴史と伝説を作ってきた両メーカーですから、書くネタは結構いっぱいありまして、僭越ながらも私の「マツダ・アテンザ」というブログも4年余りで300記事以上も書きましたが、まだまだ触れていないマツダの魅力がたっぷり残されているなと思う次第であります。マツダもスバルがこれまで成し遂げてきた偉業の中でも超有名なものを列挙するだけでもアレコレと多岐にわたりますし雑誌1回の特集で全てを網羅なんて到底に無理ですし、書く方も読む方も大変です。

  どちらも「ルマン24時間」と「WRC」という欧州が本場の完全アウェーなレースで地元勢を相手に「歴史的勝利」を掴んだことが素晴らしいですね。ディープインパクトやオルフェーブルでも勝てない凱旋門賞で日本馬が勝つみたいなものです。いくら日産時代の水野さん率いるチームがレースで異次元に強かったといっても、それはあくまで日本のレースでの話じゃないですかー。欧州に挑んでそこで認められるってのは。立派だなーと思うわけです(水野さんのP10とスカGは欧州人気がとにかくスゴかったらしいけどさー)。

  今のところトヨタが圧倒的優勢な日本市場ですが、2016年はホンダ&日産の見事な復活劇が見られました。「ジェイドがコケた!!」と手を打って笑うライター(K沢氏)もいますけども、ヴェゼルの大ヒットに続いて、オデッセイHVとアコードHVに使われる上級ユニットの完成度が高く、見事に登録車だけで月30000台を突破。一時は壊滅的だった3ナンバーの販売も月10000台を大きく越えてきました。さらに下半期に爆発したのが日産でセレナ・プロパイロットに続いてノートe-POWERの投入でトヨタ車が独占していたランキング上位ベスト5に食い込んでいます(11月は1位を奪う!!)。

  カーメディアでは「お先真っ暗」とまで言われていたホンダや日産が見事なV字回復。それに対してマツダやスバルは好調過ぎた前年比では苦戦が続いていて昨年比2ケタ減が続いています。なんじゃこりゃ!?カーメディアから全方向的な讃辞の嵐(高級感だけはイマイチ?)なのに、失速し始めた日本販売の低迷は止まらず年末を迎えてしまいました。このまま不調が2〜3年続けば日本市場から揃ってフェードアウトなんてことも・・・。カーメディアがなり振り構わずにベタ褒めしたために不必要にハードルが上がってしまって、その結果ユーザーがディーラーで試乗した時の印象がイマイチ盛り上がらなかったりするのかも。

  なんでもかんでもメディアのせいにするな!!と言われそうですけども、マツダやスバルの「どこが」素晴らしいのか?それを「的確」と言えるレベルで表現できているレビューなんてほとんど見た事ないです。いやライターの力量の有無とかの話ではなくて、以前と比べてマツダもスバルも神経質なまでに「弱点を潰す」クルマ作りをしていることもあって、ちょっと乗ったくらいではそれほど「強烈」な印象は残せなくなっているようですね。いくらプロのライターといえどもここまで個性が薄れたらもうお手上げだと思います。

  期待して乗ってみるも実際の印象は「あれ?」といった感じ、けれども様々な項目のパラメータ値は概ね高いので総評として好評価を付けているんでしょうね(だから伝わらない)。スバルもマツダもメルセデスやトヨタとのキャラの違いを的確に掴むのは難しくなっているのは確かだと思います。スカイアクティブ以前のマツダならトヨタとの違いはハッキリしていて、誰が乗っても全く別のクルマだったんですよね〜・・・ディーゼルエンジンなんて無くても全く別のクルマでした。

  マツダ・スバルは何が変わったのか?もちろん確信なんてないですけども、マツダに関してはブレーキの効かせ方にメチャクチャ神経使うようになってますね。ガソリンとディーゼルではブレーキの特性がハッキリ違う設定になってます車重の違いもあるけど。2012年より前のマツダ車はブレーキ技術(違和感なく停める)をマスターするのにやや時間掛かりました。トヨタ車なら適当に踏んでも「効き過ぎ」ってことはなかったですけど、マツダはドライバーにブレーキを勉強させようとしていたようです(ポルシェ的)。

  誤解を恐れずに言ってしまえば、スカイアクティブになってからマツダは「ポルシェ的なブレーキがBMW的になった!!」。それくらいにハッキリと変わっていますが、これをカーメディアでプロのライターが同じように表現したならば、ちょっと物議を醸すでしょうね。マツダの例えにポルシェだのBMWだの使うな!!ってことです(私のブログにもたまに脅迫が来ます)。マツダの進化に関しては味が落ちるという意見もあれば、乗り易くなったという意見もあるでしょう。そこをアクセルのオルガンペダル化で良い評価に持っていってますね(たしかに足が吊ったりはしなくなったけど)。

  マツダやスバルの販売台数減は、多くの人は車両価格の上昇が原因だと指摘しています。多少減少していても日本市場単体で「利益2ケタ」が現実的な目標になっているのでそれほど株価を心配する必要もなさそうです。すでにマツダ12万台もスバル9万台だとするとグローバル販売での日本比率はほぼ10%程度です。日本ではこの5年余りでほぼ横ばいなのに対して、グローバルでは50~70%程度の増加になっているようです。この数字はメルセデスやBMWにもそのまま当てはまりそうです。日本販売比率はそれぞれメルセデス、BMWともに5〜7%前後で推移しています。

  マツダもスバルも値上げしていてもそれに見合った付加価値を打ち出してはいます。インプレッサの価格はVWゴルフとほぼ同等。アテンザの最上級グレードは400万円を越えていよいよBMW3erと価格が被ってきました(3erが安くなっている!!)。多くのユーザーはまだまだ「日本車なんだからドイツ車より3〜5割は安いもんだろ!!」って思っている中でこの価格設定は、当然に軋轢を生むでしょう。

  「いままで頑張ってきたから自分へのご褒美でメルセデスだ!!」ていう50歳代の男性もいれば、30歳代の女性もいます(知り合いに・・・)。「そんな市場で勝負する準備がマツダやスバルには出来ているだろうか?」なんて考えながら、インプレッサに乗ってみるといろいろな発見があるんじゃないですかね。マツダの新しいCX5にも早く乗ってみたいですね。どれだけマツダの味が「消されて」しまっているのか!?もうこれはマツダではない!!と言わせる仕事ぶりも積極的に評価してみたいと思います。ただし新しい基準はメルセデス&レクサスですが・・・。


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2016年12月20日火曜日

日本のFRスポーティセダンは滅びる運命なのかなー

  いつも見ている英国の自動車サイトの記事で、どうしても簡単にはスルーできないくらいの「魅力」を放っていた「独英伊のFRスポーティセダンの格付けレビュー」。あー!!なんでここに日本車が入っていないんだ!!残念過ぎる!!とりあえず日本で該当しそうなモデルは現行ではマークXだけですけど、イギリスではもちろん売っていないからそもそも入る訳がない・・・。FRセダンを手掛けるのは日本ではトヨタ(レクサス)と日産だけですし、現状ではトヨタは欧州軽視の姿勢、日産もルノーの商売を邪魔出来ないので勝手なマーケティングが制限されているらしく、おそらく世界中のクルマ好きが見るであろうこの魅力的なレビューに、日本の参戦車両が無いなんて・・・。

  エントリーの3台はすべてディーゼルエンジン。仮にマークXにトヨタがエンジン供給を受ける提携をしたマツダのエンジンを縦置きで積めば、回転数で圧倒しているわけですからあっさり勝てそうな気がしますけどね・・・。マツダの作るFF車だとトルクステアが発生して危ないのでディーゼルターボのトルクフルな魅力を十分に享受出来ないですけど、これがFRだったら!!!これがディーゼル車ですかい!?ってくらいにディーゼル&FRセダンの新たな時代がやってくるような、経済的かつ動力パフォーマンスに優れたマシンが作れると思うんですけどね。

  世界最良のFRミッションを持つトヨタと世界最良のディーゼルエンジンを持つマツダ。そのどちらにも全く歯が立たない程度に過ぎない縦置きミッションとディーゼルを積んだ欧州の3車ですが、なんだかんだいっても欧州市場では人気を集めてますし、北米でも中国でもそしてもちろん日本市場でも注目されています!!これは完全に日本勢のマーケティングのミスじゃないですか(トヨタ&日産)!?欧州の3台とはもうお分かりかもしれないですが・・・相変わらずの人気を誇るBMW3erと、北米で一気に階段を駆け上がったジャガーXE、これから北米へブランド再上陸を果たすアルファロメオジュリアです。

  Dセグのプレミアムサルーンを迎え撃つ日本勢といえばレクサスISとスカイラインなんですけども、もうどちらもかつてのアルテッツァやスカイライン(34型以前)のようなスポーティさ溢れるモデルからは完全に方向性が変わってしまっています。どちらも総合力は間違いなく高いですけども、あまりに全方向過ぎて、欧州車のようなスポーティという「役割」に重きを置いてシンプルに使い方が浮かんでくるクルマではなくなっています。やたらと押し付けがましい「高級感」だったり、「HV」という日本市場における常識によって1700kg台の車重が当たり前になっています。もはやどちらも「アルテッツァ」というよりは「プログレ/ブレビス」みたいな性格のクルマです(ユーザー層も!!)。

  レクサスISとスカイラインは・・・ものスゴく良いクルマなんですけども、そういうクルマは案外売れない!!と揶揄されてしまう「ゾーン」にスッポリ陥ってしまいました。HVで売ることを前提とした設計にあとから2Lターボを追加したために、エンジンの軽さを生かした身のこなしが意外に苦手で、ごくごく平凡な320iの方がクルマを振り回して走らせている感覚が得やすいですし、ワインディングでややシビアなライン・トレースでもすれば車両感覚を掴むのも320iの方が断然に解り易いです。日本人は運転が下手だからそういう趣向は要らないとバッサリ切り捨てた!!というわけではないでしょうが、結果的にその乗り味はまるで、ボデーが縮こまったクラウン!!そんな抑揚の無い走りを無意識の内にしちゃいます。これでは全くスポーティではないだろー。

  トヨタ&日産の見解は「そんなに振り回したかったら86かZに乗りなさい!!(日本人は運転が下手なんだから!!)」ってことなんだと思います。BMW、ジャガー、アルファロメオにはそういった選択肢がブランド内には無いですからねー。そして実際にクルマが好きな日本の若者は86やZに行くわけですが、わざわざ販売台数が少ないスポーツカーをちょい割高な価格で購入し、軽い車体にもかかわらず決して経済性が良いともいえないパワーユニット。さらにいうと86もZも単一エンジンなので、FRにしてはやや非力な86と、公道ではとても使い切れないZ。いろいろ冷静に考えてしまうとなかなか手が出ないクルマに・・・結局MINIやMAZDAの方が楽しいなーっていう。パワー無いならFFでしょ。出足良いし。

  BMW3er、ジャガーXEに続いてアルファジュリアも、細かく「叩けば」ホコリがたくさん出て来るタイプのクルマだと思います。トヨタのFRミッションに比べればあらゆる意味で勝手が違う「ZF8HP」。MTの本場欧州メーカーならば出足の悪さは何も問題にされないかもしれないですが、このクラスの日本車では絶対にありえないギクシャク感があります。特にその辺りのフィールを大事にしている日産やMAZDAから見れば、乗り味の上質さには雲泥の差があります。それでも多くの世界市場で、ブランド力を使ってゴリ押ししていくには十分のスペックなのだと思います。

  これから新興国で拡大するとされるプレミアムカー市場。ややロースペック気味に作られている欧州3車と、HVありきでムダにハイスペックな日本の2車はどちらが「拡販」のポテンシャルが高いか?「日本市場ならHV」のはずが、ISとスカイラインを合わせても3erの1車種を越えられないのが実情です。クルマは素晴らしい。けれども負けは負け。オッサン向けに作った日本勢がオッサンしかいない日本のセダン市場で負ける・・・。これはもう屈辱以外の何者でもないですね。メルセデスとガッチリ提携している日産には、今後もうこれ以上は望めないかもしれません(メルセデスはスポーティに興味がないから)。

  トヨタはただちにマツダと提携してFRの共通プラットフォームを共同開発して「マークX&アテンザ」で英国メディアに訴求しましょう!!トヨタ自慢の縦置きミッションとマツダのディーゼルが協調すれば!!トヨタの社長が望んだように、「86」に続いて「楽しいクルマ」として欧州の「本丸」に楔を打ち込むことができるんじゃないですか? レクサスとは違うベクトルを持つFRシャシーがあってもいいんじゃない?トヨタの取り巻きの評論家が内輪で「シャシー性能」の高さをやたらともて囃していますけども、一般ユーザーにはその魅力全く伝わってないですよ!!失礼ですがIS350Fスポなんて、クルマは重いし、エンジンは(それほど)回らないし。何に750万円も払ってんだろーって気分になります。

  メルセデスとアウディとレクサス、それにキャデラックが加わって「ザ・プレミアム・サルーン対決」という機運もわからなくはないですが、みんなまとめてテスラに負かされる!?のがオチですよ・・・きっと。本物の金持ちが一番たくさんいるアメリカで、本物の金持ちが投資して作っているテスラには、貧乏なドイツ&日本と旧態な米国メーカーじゃ勝てないと思います!!30年後のラグジュアリーサルーンの形態に最も近いところにいるのは、やっぱりテスラなんじゃないかと・・・。

  その反面で、自動運転なんてクソだ!!と主張できるクルマならまだまだ数十年は生き残るんじゃないかと思います。それがスポーツカーであれ、スポーティセダンであれ・・・。



  

2016年12月13日火曜日

ホンダ・日本最強の「突破力」は健在か? シビック日本導入。

  ホンダというメーカーをナメている輩が多いようですね・・・とても嘆かわしいことです。特に自動車ライターのプロを名乗る連中に多いみたいです。K沢氏は「売れないってわかってるのにシビックを持ってくるホンダwww」みたいなこと書いてましたけどさ、この人は未来を透視できる全知全能の神なのかい?(なんでそんな確信めいたこと言える?)最近はト◯タに召し抱えられたようでC-◯Rのプロモーションを率先して行ってますけど、あのクルマこそ商業主義の権化にしか見えない。売れればなんでもいい!!個性の欠片も感じられない残念過ぎるクルマに見えます。

  ト◯タ自らもそれを自覚しているようで、一生懸命に「スポーティ」なパウダーを振り掛けてますけども、わざわざ車高を下げたプ◯ウスを越えるようなスポーティさにはならないはず。およそト◯タの考えてることを想像するとプ◯ウスでは低過ぎるというオッサンからカネをボッタくるために作ったクルマです。「BMWよりスポーティに走る」だって?そもそもBMWの大部分は全くスポーティでは無いですからね・・・。

  しかもプロモーションを依頼した相手がK沢さんですか!!!これはもう完全に仕組まれてますね。K沢氏が出てくるクルマなんて過去を見てもロクなもんじゃないです。コイツのうっとおしいところはレビューを1つ書くたびにどっかのクルマを蔑んで説得力を持たせようとするところ。頭の中には架空のクルマがいくつもストックしてあって、「日本車の上級セダンで後席の真ん中のヘッドレストが無くて、CVTが全く興ざめで、エンジン音がガンガン室内に入ってきて、排気音も不快に響く」みたいな・・・それ何?ってクルマが登場します。今回も「ホンダの首脳陣は能無し」という架空の設定で話が進んでましたよ・・・。

  とはいえK沢氏が言うようにシビックの日本導入はイバラの道なのも事実です。北米仕様の立派なサイズは、もはや5ナンバー時代のシビックとは全く別もの。全長×全幅はほぼメルセデスCクラスやBMW3erと同等です。アコード欲しいけどちょっと大き過ぎるという人に提案するにはピッタリのクルマかもしれません。K沢さんは日産のシルフィみたいな地味な存在になる!と言いたいみたいですけど、BMWに対抗するような1.5L直3ターボや、HVもあるわけですから、日産シルフィとは意気込みが全く違いますし、Cクラスや3erよりも合理的な提案ができるクルマだと思うのですけどね・・・。

  ホンダは戦後に2輪から始まり、日本の護送船団方式の中でも孤高の進化を遂げたメーカーで、それゆえの逆境の連続でもあったようですけど、このメーカーはなぜか絶対に転ばないんですよね。日本国内ではトヨタとのHV開発競争で壊滅的な敗北を喫したイメージが強く、それ以降は国内では「二流」の印象がありますけども、それはホンダの本当の姿とはかけ離れています。

  しばしばスバルやマツダのV字回復が良く語られてますけど、スバルやマツダをも凌ぐブランドイメージを海外で確立しているホンダは、リーマンショックでも赤字にすらなりませんでした。そしてヒュンダイやVWのように中国でのバカ売れによって驚異的なペースで販売台数を伸ばすグループとは全くの別路線で、アメリカ市場で展開する全てのメーカーのお手本のような存在になっています。

  トヨタとの対立がまだまだ尾を引いているようで、国内に優秀なミッションメーカーがあるのに、ホンダはミッションの調達で苦労している印象があります。トヨタ系列のアイシンAWが世界のFF車に供給する高品質のステップAT。余計なお世話かもしれないですが、これ無しにクルマ作りを続けるのはかなりのハンデなんじゃないか?という気がします。ホンダを上回る規模のVWやPSAだってアイシンAWに落ち着きましたし・・・。

  ホンダは2ペダルに関してはDCTとCVTで全量賄う方針のようです。確かにスバルもCVTのみ(BRZを除く)ですけども、高級志向のモデルに関してはステップATが「大正義」となってきている時代の突風にひたすらに耐えてます。B○Wとか乗ってるようなクルマを知らないアホが、「CVTなんて論外」なんてステレオタイプにホザいていても、「ZFミッションの方がカスだろ!!」と逆にディスられることもない、とってもぬるい世論における「大正義」っていうも、なんだかとってもアホくさい話ですけどねー。

  ちょっと極端に今のホンダは是か?非か?について素人がいくら考えても現状では何も分りません。4輪車のホンダはいったいどこを目指しているんだ?ちょっと価格が高過ぎる不人気なクルマはありますけども、基本的なスペックは恐ろしいほどに高い!!ホンダ・クオリティってヤツですね。

  その一方でホンダが本気出せばF1でも勝てるだろう!!という楽観的な見方がここ数年で吹っ飛んだのもまた事実です。最初にF1で活躍したときのインパクトはスゴかった!!まだ小型車専門メーカーと見做されていたホンダだったからこそ、周囲はノーマークだったですけど、いまじゃ世界中がホンダの技術を注視しています。大絶賛されたS2000もいまだに後継車無しで完全にユーザーはおいてけぼり。高級車をシリーズ化して固定ファンを増やすという気もさらさらない。どうも「人生を賭けて」寄りかかるには頼りないブランドだなーってのはあります。

  ホンダには「ブランドを育てる」という意識は無いのか?おそらく無いのだと思います。奇妙なクルマが作られたと思ったらすぐに消えたり、せっかく人気になったシリーズも峠を越えたらあっさりと捨て去る。単純に他のメーカーよりいくらか破天荒なラインナップ展開をしているように見えます。シビックやオデッセイ、アコードをもっと愛される形に「まとめ上げる」こともできそうですけど、ユーザーの想像の範疇に収まっていることを「否」とするのがホンダの社訓なんでしょうね。

  新型NSXに乗って「やっぱりFRが良かった!」と案直な感想を述べる「プロ評論家」。沖縄の米軍施設建設に抵抗する「プロ市民」のように、日本の大手メーカーにことごとく立ちはだかります。FRなら作る意味ないじゃん。SHーAWDというホンダ独自の「プロ技術」を導入しているから2000万円以上の価格に見合うわけで、フェラーリのミッドシップの焼き直しなら、初代NSXくらいの価格が妥当じゃないの?ホンダを俗物として評価している限りは何も見えてこないと思いますよ。

  さて期待と不安が相当に入り交じりつつも多くの人が待望しているシビックがどうやら日本に帰ってくるようです。近年のホンダの日本のラインナップにはなかった「GTカー」要素を持つモデルです。1.5L自然吸気の6600rpmでも1.5Lターボの5500rpmでもメルセデスやBMWには無くなったキレのあるエンジンが搭載されています。北米に上陸したフォード・エコブーストもターボなのに6300rpmがピークとなっていて、今じゃホンダ、フォード、ヒュンダイが争う北米向けターボの方が欧州車よりもずっと気持ちよかったりするんです。

  シビックが導入される!!BMWと乗り比べが行われホンダのターボの優秀性が証明される!!BMWやメルセデスがホンダに負けないいいターボエンジンに取りかかる!!シビックが結果を出したら、同じ北米のターボ陣営として、日本からの撤退を決めているフォードが再び戻ってくるかも!!まあ勝手な妄想に過ぎないですけども、このクルマが日本で成功すれば日本で売られるクルマの質が数段良くなるんじゃないか?と期待してしまうモデルでもあるんですよねー。K沢氏の決めつけなんぞに負けずに思いっきりド派手にシビックを日本で売り出してほしいものです!!


2016年12月6日火曜日

インプレッサ VS アクセラ のハンドリング論争勃発。

  某有名ライターのマツダアクセラのレビューでの話。2016年の年次改良によってGベクタリング・コントロールが搭載され、エンジンのバリエーションが変わるなど大きく様変わりしたアクセラですが、どうも担当しているライターの心象はそこまで晴れない様子。メーカーの最近のニュースなどを当たり障りなく差し込んで核心に触れないままにお茶を濁した文章が続きます。なんか「らしく」ないなー。何か奥歯に詰まったような感情が伝わってこない文面。好き勝手にブログを書くのとは全然次元が違う仕事なのはなんとなく想像できますけどね。見開き2ページの隅っこに「ホンネ」がちょっと載ってます。そのまま引用すると「ライバルはインプレッサ。ハンドリングは良い勝負で、ややインプレッサが優勢か。」・・・ふーん。

  別の有名雑誌でもアクセラと新型インプレッサの比較記事があり、どうやらそちらの判定もハンドリングに関してはインプレッサに軍配が上がるようです。ただしこのレビューに使われているアクセラは2.2Lディーゼルターボを積むタイプなので、鼻先のヘビー感はかなりのハンデだとは思います。インプレッサは新型になってやはり評価が高いですね。ハンドリングの良し悪しは街中の試乗ではなかなか分らない部分もあるので、インプレッサを購入しようとしている人にとっては興味津々なところだと思いますが、アクセラを越えた!!という評価ならばハンドリングで不満はないだろうな〜・・・と思っていたら、「あの人」がインプレッサのハンドリングを敢然と批判し始めましたよ!!動画があるのでぜひご覧ください。

  動画・インプレッサ、アクセラ&ボルボV40比較

  日本の自動車産業において、もはや誰も追い越すことはできない!?くらいの実績を持っている人だけあって言う事の重みが違いますね。自信満々に言い切りますから、とても説得力があるように聞こえます。この方に言わせればハンドリングはアクセラの方がずっと良いようですね。しかしアクセラも異様に長いボンネットがかなりお気に召さない様子です。「デザイン優先の考えが間違っている」みたいなことを仰りますが、これはマツダの開発者なら即座に反論するでしょう。どうやらアクセラのボンネット長は、マツダが取り組んだ内燃機関の進化の要所ともいえる「4-2-1排気」の設計から来ているとのこと。BMWのボンネット長に関しては苦言の一つも言わないのに、この立ち振る舞いはちょっと看過できないかも。

  この方は呼ばれた講演会ではしばしば日本メーカー全般の仕事ぶりをバカにして、自分の業績を浮き立たせるみたいですが、どうやらそのテンションのままにアクセラの設計をバッサリと斬ってしまったようです。1.5Lディーゼルターボに関しては大絶賛してましたけども・・・。この方は他のマツダ車に対しても、あーだこーだとイチャモンを付けておられます。CX3とロードスター1.5Lに関しても素人にはほとんど意味不明な難癖を付けていて、クルマは素晴らしいけど、マツダの仕事ぶりは三流だと・・・そんなことってあるかー?

  もうご自身の言葉の重荷に押しつぶされてますね。この方は講演会では「人々が興味を失っているのは500万円以下の日本車だけ!!」などと堂々と発言されます。つまり500万円以上のカタログモデルが無いスバル、マツダ、スズキのクルマは全てクソ!!って公言している相当にエグいオッサンです。決して100%間違いとは思いませけども、日本車だけでなくメルセデスもBMWもラインナップの大部分のクルマに関してはみなさまとっくに興味なくなっていると思いますけどね〜。50万円でも売れない2007年製E90を見ても同じことを言いますかね? 日本メーカーほど念入りに各部を仕上げる仕事をする連中もいないと思うんですよ。それなのに縦置きミッション一つまともに自製で作れないBMWをベタ褒めされてもみんなシラケちゃいますって・・・。

  さてカーメディアは一斉にインプレッサの躍進を報じてますが、いまのところ水野和敏さんだけはアクセラ支持のようですね。まあ新型シャシー1年生のインプレッサと、Gベクタリング・コントロール1年生のアクセラですから、勝負はこれからだとは思うんですけど、双方の熟成を2~3年も待っている内に、プリウスが全てをさらっていってしまうかも。インプレッサもアクセラも国内から撤退!!なんて事態も絶対無いとは言い切れないです。気がついたらスバルもマツダもトヨタの海外部門になっていたりして・・・。

  誤解を恐れずに言ってしまうと、スバルもマツダも「日本市場はあまり重要ではない・・・」といった不遜な態度が隠しきれていないと思います。バブルを過ぎてから長らく低迷した両社ですが、海外市場の成長に乗っかる戦略で立て直しを図り、海外で成功したクルマをドヤ顔で日本に出して来る、とっても「関わりづらいメーカー」になってしまいました・・・もはや価格もVWやBMWとそれほど変わらないくらいですし。この様子だと1980年にマツダが出した5代目ファミリア(2年ちょっとで100万台を販売!!)や、1989年にスバルが出した初代レガシィツーリングワゴンのような、日本市場を根底から揺さぶるだけの影響力のあるクルマはもう出てこないかな・・・。

  現行アクセラを5代目ファミリアの生まれ変わりだと熱弁した福野礼一郎さんの想いも虚しく存在感は希薄なまま・・・。初代レガシィツーリングワゴンの強烈なインパクトの再現を狙ったレヴォーグも、上級グレードの限定モデルがチョロチョロ発売されるだけで、スバルが日本での主導権を主張するようなことは今のところは感じられません。日本国内でCセグ人気を二分するアクセラとインプレッサと捲し立てられたって、どっちも地味だしこだわりを感じる点も少ないし、何にもないからとりあえず「ハンドリング対決」で盛り上げよう!!ってカーメディアに気を使わせる始末。ガチでハンドリング対決したいならNDロードスターとBRZでいいじゃん!!

  日本に限らず全世界のメーカーもユーザーもCセグの未来なんてあまり見えてないと思います(もちろん私にもわかりません)。なんとなく欧州の人々が愛用するサイズのオールマイティな中型車で、アメリカでも「スモールカー」としてブランドの最廉価モデルに設定されることが多くなってます。Cセグを堅実な経済感覚で乗っている欧州と米国のユーザーに対して、「ハンドリング対決」などとクオリティを重視して買う日本のユーザーの間にはとてつもなく広いギャップがあるように思います。そこそこ値打ちをつけて売ろうとするメーカーと首を傾げるユーザーのギクシャクした関係・・・これでは5代目ファミリアや初代レガシィTWのようには行かないのも無理ないなーと思う次第です。


  

  

  

  

2016年11月28日月曜日

マツダ・ロータリー復活!?虫の知らせが・・・(ガセだったら失礼)

  毎年この時期に発売される「ワールドエンジン・データブック」の2016-2017版が登場しました。おそらく一冊にまとまっている本としては世界の主要メーカーの実力が最もよくわかる素晴らしい刊行物なので、毎年楽しみで欠かさず買ってます。今回は新たに日産の3LのV6ターボ[VR30DETT]や、ポルシェの2.5Lフラット4ターボ[2.5DDN]といった、「ターボ=回らない」という固定概念すら変えてしまうであろう素晴らしい次世代エンジンが新たに掲載されています。さらに嬉しいのはこれまでベールに隠されていたヒュンダイのエンジンが復活して掲載されるようになりました。話題のメルセデス3L直6ターボは詳細スペックが「NO DATE」となっていて、ちょっと残念な部分もありますが、届いたその日から夜更かし気味に読みまくっております。

  さて密かに期待していたマツダの2.5L直4ターボも今回から掲載されるようになりました。詳細スペックを改めて見てみるとなんだか裏切られた気分です。日産やポルシェがベースエンジンで6400~6500rpmというキレキレの出力ピークを設定しているってのに、マツダのターボは「レギュラー対応」ということもあってか、なんとも平凡な5000rpmピークの典型的な欧州的ターボです。こんなエンジンは今ではそこら中に溢れてるし、もう「今更な感じ」しかしなくて反吐が出そうです・・・。あんまり言いたくはないですけど、これではクルマ音痴が大好物な、超絶つまんねードイツ車に載ってるエンジンと同等じゃんか・・・。マツダはやっぱりバカなのか!?レクサス&トヨタの2L直4ターボですら5800rpmまで頑張ってんのに・・・。

  レギュラー対応したからには、日本で発売することも視野に入っているんでしょうけど、SUV専用エンジンなのかわかりませんが、あんまりにも酷いスペックなので特に走らせたいとか思わないです。スペック的には悪名高かったBMWの「N20」みたいなヤツです・・・いらね。BMWも今年からエンジンをモジュラー化したB48に置き換え始めていて、一応5200rpmまで上げているんですけどね。それでもBMW&MINIが2L直4ターボの底辺という認識はまったく変わらないですけども。まさかマツダがそれ以下のガソリンターボを作ってくるとは・・・2.5Lだから回転は不利だって?そんなの言い訳だ!! BMWに対して「燃費勝負」でも仕掛けるつもりか!?BMWとマツダの「燃費対決」なんて誰も見たくねーって!!

  プレミアムモデル用の「クソ」2L直4ターボ・ランキング!!!(回らないエンジン)
1位BMW・N20(5000rpm)
2位BMW・B48(5200rpm)
3位VW・TFSI、メルセデスM274、GMエコテック、フォードエコブースト、ジャガー・インジウム、ルノーF4Pt(5500rpm)
7位スバルFA20DIT(5600rpm)
8位ボルボT5(5700rpm)
9位トヨタ8AR-FTS(5800rpm)
10位ヒュンダイ・シータ(6000rpm)
11位スバルEJ20DIT(6400rpm)
12位ポルシェ2.0DDP(6500rpm)、ホンダK20C(6500rpm)

  いざ表にしてみると、9位トヨタや10位ヒュンダイは、米国で着実に地盤を築くだけあってバランス感覚に優れたエンジン開発をしてますねー。11位はWRX-STI、12位は718ボクスター/ケイマンとシビックtypeRなので、ベース車用ではヒュンダイがベスト・エンジンの可能性もあります(このエンジンが実は直噴ターボのオリジナルでヒュンダイというよりは三菱のエンジンですが)。排気量こそ違いますが、マツダの直4ターボ(2.5L)はレギュラー対応で5000rpm。日産の新型V6ターボ(3L)は6400rpm。それぞれメーカーの思惑を感じるスペックです。前者は経済性とトルク重視で大型SUV用エンジンに、後者は次世代のGTサルーン&クーペ向けでドライブフィールをかなり重視しています。

  日産はさらに来年以降に2L直4ターボの新型エンジンもすでに完成しているようで、「可変圧縮比」という乗り味が想像もつかない新機構が盛り込まれているようです。もしかしたらランキングの1位から12位までの領域を数値上ではカバーしてしまうターボエンジンになるのでは?という気もします。BMWを見ても新旧の交代で若干は高回転の方向にシフトしているので、これら上級モデル用エンジンに関しては、行き過ぎたダウンサイジングから再び走りを楽しくするフィールを取り戻そうとしているのかもしれません。ちなみにターボ化が話題になったフェラーリでは3.9LのV8ターボで8000rpmと貫禄の数字を出しています。さすが3000万円するクルマは違いますね・・・。

  さてマツダはなんでBMWばりのへっぽこエンジンを作ったのか? プレミアムブランド向けターボエンジンにおける「エコ番長」を、あのBMWとマツダが争っていますよ・・・。2012年くらいまで遡るとE90系M3の「BMW・S65B40(8300rpm)」とRX-8の「マツダ13B-RENESIS(8500rpm)」がポルシェのフラット6(シリーズ最高で7200rpm)を越える次元で頭角を顕していたんですけどねー。気がつけばトヨタやヒュンダイよりもつまんないエンジン作ってます。どちらもSUVで稼ぐようになってからちょっと変調気味です。

  このままマツダとBMWのスポーティカーに対する情熱の炎は消えてしまうのか?・・・もしそうだとしたらカスです。過去の栄光にすがりついてエコなクルマを「スポーティ」と称して販売するバッタものブランドです!! ただし・・・まだモデル廃止から4年程度ですから、これは充電期間と見做すべきじゃないかと。スポーツカーなんか売れる時代じゃねー!とか言われてましたけど、いやいやそんなこと無いみたいです。自動運転が始まろうとしている時だからこそ、徹底的に運転が楽しいクルマが売れるようになるんじゃないの?いやもうすでにスポーツカーへの注目は最高潮に高まっているような・・・。アストンマーティンDB11もブガティ・シロンも売れるよ!!きっと!!

  マツダもBMWも専用設計の新型スポーツカーの開発がすすんでいて、すでに市販一歩手前まできていることが公然の事実となっています。もうこれは「やる!!」しかないでしょ。実用モデルはどちらも「わざとらしい」までに低調なエンジンになってますが、それもすべてこれから登場するキッレキレなハイチューン・ユニットがそれぞれRX-9とZ5の最上級モデルには用意されるからなのでは(と思いたい)!? せっかくの専用スポーツカーですから、軽くフェラーリ越えの高回転エンジンを用意しているはず!!BMWはトヨタと共同とはいえ、せっかくのスポーツカー専用シャシーなのに、Z4と同じの相変わらずの5000rpmエンジンだったら、間違いなく失敗しますよ(Z4で懲りただろ)。

  8000rpmオーバーで勝負するなら、もうマツダはロータリーしか手段は無いっすかね。レシプロは直4に一本化しているので、改良の余地は限られてるし・・・。そしてBMWは再びショートストロークのV8自然吸気へと回帰する? 2000年頃に時代を象徴する存在にまでなったE39系・M5のようなスーパーBMWによるエクセレントなGTカーの復活はあるのかな?あのクルマはフルサイズセダンのボデーながら996ターボや360モデナよりも「GTカー」の究極形として輝いていたっけな・・・。まああくまで妄想です。ほどほどに期待して待ちましょう。



  

  

  

2016年11月12日土曜日

マツダのジレンマ・SUVと既存モデルが並び立たない様子・・・

  ミニバン廃止!!!考えようによっては「日本市場切り捨て」と受け止められる決断をしたマツダです。大丈夫かな? 最近のスクープによると後継ピープルムーバーとして3列SUVを国内市場にエントリーする見込みだそうです。北米にはすでに3列のCX9が配備されていますが、日本向けには新たに1800mm程度の幅に抑えたCX6になるんだとか・・・。BMWと同じ設定で偶数番号のSUVはクーペ調になるならば、SUVとトヨタ・エスティマの中間ぐらいの魂動デザインがちょいと頭に浮かびます。まあマツダなら上手くやるでしょうが・・・。

  メチャクチャ失礼なこと言いますけど、才能の無いデザイナーのやっつけ仕事で次々出てくる「クーペ調SUV」のデザインはとんでもなくドイヒーですね。メーカーの上層部は早く作れ!って圧力をかけるんでしょうけど、未だかつて成功と呼べるデザインが「ほとんど」出てきていないジャンルですから、請け負うデザイナーも混迷を極めているんじゃないでしょうか?

  このジャンルで結果を出したのは知る限りではほんの2例だけです。現在はマクラーレンのチーフデザイナーを勤めるロバート=メルビルがジャガーランドローバー時代に手がけた「レンジローバー・イヴォーグ」と、中村史郎監修の日産でとんでもないアヴァンギャルドに突き抜けた・・・「ジューク」(欧州車を根底から変えた名車として記憶される?)。正統派で見事なまでに結果を出したイヴォーグの真似をしようとしたのか、ドイツの名門2ブランドのデザイン力の無さにはホトホトあきれましたよ。もっとマトモかと思ってましたが・・・。

  マツダのCX4は日本未導入が悔しいですが、中国向けとはいえこのクルマがクーペ調SUVの3例目の成功になるんじゃないでしょうか?他のモデルもですが、2016年の世界カーオブザイヤー・デザイン賞のノミネートを完全に独占したジャガー・ランドローバーとマツダのデザイン力は現状では群を抜いているように思います。デザイナーの実力も当然にあるでしょうが、これはやはりGOサインを出す上層部の人々にどれだけセンスがあるか?という部分も非常に大きい気がします。

  マツダもジャガー=ランドローバーも(ボルボもアストンマーティンも)生粋のクルマ好きばかりが経営陣に連なることで有名なフォード陣営に割と最近まで属していたことが、最近の成功にとって大きいのかもしれません。マツダにRX8を作らせたり、「ZOOM-ZOOM」のコンセプトと世界的大ヒットの初代アテンザを送り出した、親日家でスポーツカー大好きロータリー大好きのマーク=フィールズが、いよいよフォードのCEOにまで登り詰めたことで新たなる展開を期待したのですが、まさかの日本市場からの撤退・・・。

  さて「プレミアム」に一歩一歩近づいている意図は伝わってくるマツダですが・・・日本市場ではどんどん期待感が↘になっているように思います(数年前が高過ぎた)。まだ期待している人います? SUVに関してはマツダは後発の部類に入りますけど、CX5が日本で、CX3がイギリスで売れてブランドの重心が変わってきてしまいました。マツダのSUVが短期間でここまで目立ってくると、どうしても晴れやかで目新しいSUVモデルに対して既存のデミオやアクセラは「魂動」デザインをまとっていても、なんだか物足りなく感じてしまいます。

  アウディA1を彷彿させるような作り込みのデミオは果たして狙い通りのユーザーに届いているのでしょうか(そもそもアウディA1が定番モデルとしての地位を確立できてないですけど)。新型デミオはどうも街中で見ているととても地味な使われ方してます。そしてやたらと彩度が高いピンクやブルーをチョイスして、デミオにドヤ顔で乗っているオッサンのセンスはちょっと理解不能です(人のセンスをどーこー言うものじゃないですが)。マツダはおそらく当初は全く違うユーザー像のイメージで、デミオを売り出していくつもりだったと思うのですが、現実に高齢者がピンクやブルーのデミオを街中で乗り回すようになってしまいました。果たしてこの事態は想定されていたのでしょうか?この状況がブランドイメージにどんな悪影響があるのか?そこまでしっかりと考えていたのか・・・これじゃ若者はなかなか関心を持ってくれないですよ。

  デミオの伸び悩みの原因は間違いなく「カラー・ヴァリエーション」です。近年稀に見るマツダの失態だと断言します!!やや高過ぎると言われる価格なんてクルマさえまとまっていれば二の次です。もちろんマツダの藤原本部長が恨めしく語っていた「先代デミオ=98万円」という世間イメージがかなりの足枷にはなっていますが・・・。経営陣はそのことが分っているなら、もっと建設的で前向きな、かつ綿密な販売計画を策定しても良かったのでは?

  もっと「アースカラー」中心の展開にしてさえいれば結果は変わったのでは?・・・例えばMINIの伝統カラーになっている「ブリティシュレーシンググリーン」みたいな色があればだいぶ違った気がします(パッソを見る限りあまり自信ないですが)。そんなのはマツダではない!!ストリートで圧倒的な存在感を発揮してこそマツダ!!!というコンセプトなんでしょうね。「塗り」に自信があるから彩度が自然に上がっちゃうんですね・・・。

  デミオ・ユーザーは地味。しかしこれ以上に計算外だったのがアクセラ・ユーザーの地味さ・・・。ライトなユーザーが食い付くモデルというとマツダらしいですけど、デミオもアクセラもキレイに作ってそれで満足しちゃったところに、作り手の想像力の欠如が出てしまったか?トヨタ・ヴォクシーのようなアグレッシブさ!というと語弊があるかもしれないですけど、もうちょっとあえての「隙」のあるデザインだったらいろいろ「味」があるな〜・・・とアクセラもデミオを見る度に思うのですが。

  それに対してマツダのSUVは、クロスオーバーのアグレッシブさとマツダデザインの過敏な上品さがとても良い塩梅に「クロスオーバー」してるんですよねー・・・。デミオやアクセラよりも目立ってる!!というよりもマツダでのカーライフをリアルに想像すると、自然にSUVのモデルが選ばれちゃいます。より単価の高い方が売れて短期的には結果オーライなんだろうけど、デミオとアクセラのステータスは世間でもて囃されるよりずっと下になってしまいました・・・。

  マツダも相当に意識しているであろうメルセデスが、この件に関してはいくらか参考になるのかも? 小型車の販売を延ばしてここ数年でそれなりの足場を築いたのはメルセデスだけです。基本となるハッチバックのAクラスからSUV(GLA)と4ドアクーペ(CLA)を派生させてます。マツダと違ってSUVが下手くそで全く存在感出せてないので全然人気ないですけど、4ドアクーペのCLAはAクラスよりもハッキリと日本市場では売れているのだとか・・・。

  メルセデスをお手本にして、アクセラから全高を下げた4ドアクーペを作る、あるいはアクセラ自体をFMCでその方向へ転向させる・・・これが離れたファンを戻す最良の手段? あるいはSUVで結果を出して満足の日産やホンダに倣って、いまさら4ドアクーペ路線には乗っても無理だから諦めるべきなのか。はたまたBMWをお手本にして、SUV(X1)とクーペ(2erクーペ)を両方ともに成功させるか?マツダのこれまでの歩みや狙っているコンセプトを考えれば、おのずと決まってくると思うのですけどね。


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↓マツダ車はマイナーチェンジでも発売されるようになってますね!!!
  

2016年10月24日月曜日

新型マーチと日産デザイン

  コンパクトカーのデザインと言えば「日産」。クルマにあまり詳しくない人に試しに言ってみると、「へ?日産?ぜんぜんそんなイメージないよ〜」なんて返事が返ってきました。どうやら世間ではそんなイメージは定着していないみたいです。2016年のトヨタ最高の自信作と言われるCH−Rの斬新なデザインも、明らかに7年前に出た日産ジュークが切り開いたコンパクトSUVデザインの延長にあるんですけどね。また軽自動車からプチバンまで「箱型デザイン」は大流行中ですが、その源流にあるのはトヨタbBと並んで日産キューブですね。そしてコンパクトハッチバックが特に秀逸で歴代マーチとノートの水準は高いです。

  どう考えてもコンパクトカーデザインの進化にとって、世界でもっとも貢献してきたメーカーは「日産」だと思うのですが、残念ながらその印象が世間にさっぱり伝わっていないのですから、昔から言い続けられて来たことですけども、やはり日産のイメージ戦略が下手なんですかねー。そしてもう一つ気になって仕方ないのは、せっかく殻を破ってポップに弾けた斬新なデザインなのに、なんとも真面目でシンプルな「NISSANマーク」がせっかくの世界観をぶちこわしているんじゃないの?ってことです。場違いな外部パーツが一つ付くだけで、繊細なカーデザインは脆くも崩壊するものです。現行のノートもそれでだいぶ損をしているのかなー・・・と。

  そんな中、日産の新型マーチ(欧州名マイクラ)がいよいよ発表されました。同じグループの兄弟車ですから当然ではありますが、ルノー・ルーテシアに非常によく似たフォルムになっていて、ルーテシア譲りのBセグ超のサイズ感を主張しています。サイドデザインは新傾向のフランス車なのに、フロントマスクは・・・これがとっても日産らしい「やや」強めの顔つきです。コンパクトカーにはやや「強過ぎる」んじゃないかという感じすらします。

  フランス車っぽい斬新なサイドラインはシトロエンの上級ブランド「DS」を彷彿とさせます。世間では新型プリウスの破天荒なデザインに賛否両論渦巻いていますが、例えばシトロエンなどは、個性的なスタイリングを追求し続け、今日のドイツとも日本とも違う独特の、日本人から見ると少々アクの強いスタイルを貫いてきました。新型プリウスのデザインをトヨタの社長も「ダサい」と断じているようですが、声高にそういうコトを言うヤツに限って、ろくにカッコいいとされるクルマの名前を知らなかったりするので始末が悪いです。見る側の人間の見識って大事だと思いますよ。「ダサい」って表現は見る側が受け止められない=スペックを越えたところにそのデザインがあるので、単に「嫌悪感」をダサいと表現しているだけだと思うのです。

  新型マーチはサイドデザインで先進性を見せていますが、特にCピラーを黒くするのはエルグランドや新型セレナにも見られる最近の日産のこだわりみたいです。。これに中村史郎デザインらしい抜けの効いたフロントデザインを持ってくれば・・・単なるフランス車なんですけども、そこにドイツ車的な「顔面神経麻痺」したような硬直フロントが付きます。サイドは先進性に溢れていて、フロントは既視感に満ちている・・・。マツダと方法論が近似している!?

  ちょっと難癖をつけると、フロントデザインだけでブランドを主張する!!なんてセオリーがいつ頃からかブランド戦略の「いろは」として語られる風潮があるようですが、フェラーリの各モデルに共通のフロントのモチーフなんてあるか?って言えば無いです。ブランド内の各モデルが個々に「存在感」を放つように緻密に設計されていればそれで十分にブランドへの注目は集まると思うのです。トヨタのシエンタ、プリウス、C-HR、プリウスPHVの流れはそういう意味でとても健全だと感心しています。

  年間にブランド全体で1万台売れば十分なフェラーリに対し、一般的なメーカーは同一車種で年間40万台売らないと利益が出ないのが実情だそうです。ゆえに繊細なクルマ作りなんて言っている場合ではないですし、これはメルセデスやBMWといったプレミアムブランドでも状況が同じで、共通設計&共通ユニットのオンパレードに成っています。一つ一つの車種に魂を込めることが出来なくなった機能不全のブランドが、特別な記号的価値を与えるために、全ラインナップを「同じ顔」を与えたがる。これはもはや病気といっていい現象です(クルマに冷める瞬間だなー)。

  簡単に言ってしまうと、ブランド内でフロントデザインがどれも同じに似てきたら、このブランドは既につまんないクルマを作り始めているというフラグです。少々思い当たるのが、メルセデス、BMW、アウディ、スバル、マツダ・・・辺りじゃないでしょうか。果たしてこれらのブランドの現在の姿は、その歴史の中で今がもっとも良い時期と言えるのでしょうか?

  素人が生意気を言わせてもらうと、どのメーカーももっともっと自由にフロントデザインを作った方がいいんじゃねーの!東南アジアや中国で売るためには必要!という判断はなんだか安易過ぎじゃないですか?うるせー!!素人が口出しすることじゃねー!!!ってことなら俺は徹底的にアンチになるぞー(面倒くせー奴ですみません)。

  マーチなんて・・・とか言ってしまうと怒られてしまいますが、ほどほどじいさん・ばあさんが愛用するクルマであることは否めないわけですが、これも日本特有の変に世代や性別でクルマの趣味を分けたがるお国柄のフィルターが存在してます。女性向けにとりあえず「ピンク」を多用するなどして、ユーザーの嗜好にわざわざ迎合するメーカーの下世話な姿勢に問題があるのかもしれません。もちろん需要に応えてクルマを作ってなにが問題なのか?あくまで輸入ブランドと比較しての評価に過ぎませんが、メーカーの開発担当者にもまだまだ「男女同権」の意識が極めて低いのか!?

  VWにピンクピンクなモデルなんてあるか?って無いわけですよ。性別なんて意識してクルマ作ってないです。・・・というか性別を意識する製品を、無遠慮に市場に投入したら本場欧州の市民団体(プロ市民)が黙っちゃいないですね。メーカーのコンプライアンス意識にそれが刷り込まれているようです。今回のマーチは(厳密に言うと現行のマーチからですが)、東南アジアでの拡販を期待して男性的な強さを感じさせるデザインに意図的に切り替えたと中村史郎チーフがその著書でハッキリと断言しています。ユニバーサルデザインとでも言うべきVWと同じ土台でデザインされて、2代目となるマーチの国際的な評価が高いようですが、日産は日本では売れないと判じているようで日本導入は未定とのこと。インフィニティのQ30、Q60(スカイラインクーペ)に続いて日本未導入車種になってしまうのでしょうか?

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新型日産マイクラ(マーチ)動画
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2016年10月7日金曜日

アバルト124スパイダー 「これこそが日本車に対する最大の讃辞」

  カーグラフィック編集長の渡辺慎太郎氏がCG11月号でアバルト124スパイダーに対して何やら書いてます。うーんさすが意味不明だ・・・何が言いたいのか?いや何も言いたいことが無いからこういう文章になるんだろうな。ちょっと書き出しを引用してみると「もし『アバルト124スパイダー』というクルマが、マツダロードスターをベースにしたという事実を隠されたまま、こういうクルマとしてある日ひょっこり登場していたら、果たしてこのクルマに対する印象は変わっていただろうか。」

  あーあ・・・って感じですね。「マツダが関与したら価値が落ちるよー」とでも言いたいのでしょうけども、なんだかなー。ブランドで区別すんなよ!クルマそのものを見ればいいじゃん! この編集長はマツダ・ロードスターの長期テスト担当(女性)に「クルマの変化に気付け!」とかエラそうなパワハラまがいな発言をしていたそうですけど、本人がブランド抜きにはクルマの価値が正確に測れないブレブレなその辺のオッサンだったなんてー・・・ってオチですか。

  どーでもいいけど、おたくらの雑誌(CG)でちょっと前に盛り上がっていたゼノス(英国製新鋭ライトウエイト)もマツダのエンジン使ってますけど全くスルーしてましたよねー。来年に復活が噂されるアルピーヌ(間違えたTVRタスカンだった)も同じくマツダエンジンになる予定だそうですよ!ケータハムのベースモデルはスズキエンジンですけど、最上級グレードはマツダのエンジンなんですけどね。カーグラフィックっていう雑誌は日本の技術が輸入車に関与していることを徹底的に隠す傾向があるなーとは思ってましたけども。

  別にクソジジイ・ライターが、日本の自動車産業に散々偏見を持っていても、まったく構わないですけど、プロのメディア人を自認するのであれば、このような「あーあ」な書き方は残念過ぎる。イスラム教を嗤うフランスメディアのような醜悪さを感じます。こんなレビューを当たり前に続けていればリベラルな若年読者層にはどんどん煙たがられますよ。好きとか嫌いとかではなくて、フェアなモノの見方が備わっていない偽評論家の文章に誰が好き好んで金を払うのかって・・・話です。まあブログネタの為に買うっていう人はココにいますけど。

  来年に登場する予定のトヨタ・スープラが出て来たら、CGでは一体どんなレビューが展開されるんでしょうか?間違っても「BMWが関与したから価値が下がる」みたいなニュアンスはやめてもらいたい!!! さて今も尚セダン、ワゴン、SUVを中心に「グランドツアラー」の第一人者を力強く自認するBMWですが、いよいよトヨタとの共同開発による待望の専用シャシーのスポーツカーであるスープラ/Z5がほぼ完成したようです。シルエットを見ると何だかスープラとZ4の遺伝子を半々ずつ受け継いだ感じでしょうか? BMWの一般的なモデルよりも、さらにスポーティな装いになった2シーター・クーペで、Z4の後継車ですからおそらくオープンモデルも追加されることでしょう。

  マツダとフィアットのロードスター/124スパイダーでは、ユニットはそれぞれのメーカーが用意してブランド間の差別化をしていますが、BMWとトヨタの間でもそれぞれBMWのモジュラー直4、直6と、トヨタの直4ターボ・直4ハイブリッドという無難な決着になると言われていますが、今のトヨタの感覚だと専用設計スポーツカーに燃費重視に設計したハイブリッド・ユニットをそのまま使うような愚は冒さないと思いたいですが・・・。これからはスポーツカーも電動化の時代みたいですが、あくまでEVスポーツか電動ターボといったスポーティなモーターの使い方をすればいいのですけど、トヨタの既存ユニットはそういう用途には向かない気が。それでも新規モデルでユニットが4つも選べるなんてとても豪華です!マツダ・フィアットももっといろいろ載せたらいいのに(ディーゼルはとりあえず要らないけど)。

  シリンダーがモジュラー化されているとはいえ、BMWの貴重な直6ターボ搭載モデルはいったいどれくらいの価格からスタートなのか?500万円前後なんていう「戦略価格」が発動するのか? いやいや富裕層はセコい2シーターなんて見向きもしないから、安易な廉売などしても実りは少ないかもしれません。いっそのこと直3ターボ積んで限界価格で勝負したらどうでしょうか?

  BMWにとっても某・日本メーカーが仕掛けたオープン&ライトウエイトスポーツ・ブームにホイホイとのっかって作った先代までをいつまでも引き摺りたくはないでしょう。汎用の3erシャシーをそのまま安直にスポーツカーに転用!骨は重いし、サスはズブいし、まるでロードスターとはかけ離れた乗り味の全く「意味不明」なクルマに仕上がりましたが、そんなこんなで「BMWわかってねー」と嗤われて、存分に評判を落としたZ3、Z4の黒歴史をさっさと回収したいでしょうけどね(あのバングルデザインは今となっちゃいい味出してる?)。ちなみに発売が終了しましたがZ4なんてアメリカでは定価300万円くらいでずっと叩き売りされてます(エンジンスペック考えると、マツダMX5と大差ない)。日本で売られている600万円という価格が、ボッタクリ過ぎで俄には信じられないわけですけども、クルマにかかる費用なんて国によってまちまちですから(シンガポールよりマシ?)。

  さてメイドインジャパンになったアバルト124スパイダーとそのベースモデルのフィアット124スパイダーは、ブランドにとっての本国であるイタリアで既に販売が開始されていて、フィアット版はマツダロードスター(1.5L)よりもいくらか安く設定されてます。CG編集長のテンションはイマイチ上がらないようですが、多くのイタリア人にとっては、この新たなラインナップはデザインも魅力的ですし、中身もこれまでのフィアットやアバルトでは考えられないほどの本格志向ですから、当然に喜んでいると思いますよー。

  フィアットにしてもBMWにしても、日本製の専用設計スポーツカーが欧州でそれなりの需要を誇ることは十分に折り込み済みなはずです。日本の自動車産業が生み出すシャシーの中でもライトウエイトスポーツ用は世界のメーカーにとって別格の価値があるのでしょう。例えば日本にはパジェロやランクルのような本格クロカンのラダーフレーム&AWD用縦置きシャシーなんてのもあって、これも圧倒的な世界シェアを誇っていますが、この手のシャシーはBMWはランドローバーから拝借しましたし、フィアットは傘下にジープがあるので間に合っていますから特に欲しくないようです。もちろん欧州にもロータスのようなミッドシップのシャシーがあるわけですが、それでもなお日本のFRスポーツの地位は日本のクルマ好きが思っているよりも高いところにあるのかもしれません。

  「せっかく大金出してクルマ買うならば、十分に価値の裏付けが欲しい!」っていう人も多いでしょう。特に趣味性の高いクルマにはコレを求めてしまいます。アバルト124スパイダーがおよそ400万円です。同価格帯のスバルWRX、ゴルフGTI、メガーヌRS、308GTiといったホットなモデルに比べてスペック面ではやや貧弱な印象ですが、「日本の自動車技術が海外で高く評価された!その結実した証拠!」という意味では、非常に感慨深いクルマではないでしょうか。さらには1000kgの車体に160psのエンジン。1980年代のスポーツカーを思わせるクラシカルなパワーバランス。みなさん!まさにこれを待っていたんじゃないですか?

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↓編集長のレビューが一番手抜き感があるな。ほぼ素人の伊藤より酷い。
 大谷秀雄さんが唯一の希望だなー・・・と勝手なこと言ってみました。
 

2016年9月6日火曜日

レクサスに対してカーメディアが冷ややかな理由

  2005年にレクサスが日本での展開をはじめてから、まだ10年そこそこしか経っていません。導入当初は当たり前ではありますが、新参高級ブランドに対するある種の懐疑の眼に晒されて様子見が続き、その後間もなくリーマンショックが起こり、さらに追い打ちをかけるように東日本大震災がありました。それから未曾有の円高が続き・・・とこれだけ想定外のことが連続して起こってはさすがのトヨタも赤字転落やむなしですね。日本生産にこだわっていたトヨタ、マツダ、スバルの状況は悲惨で、既にグローバル生産率が高かったホンダ、スズキ、日産はなんとか逃げきったようですが・・・。

  そんな「三重苦」がトヨタ、レクサス、マツダ、スバルの強靱な成長に貢献したようです。そんな中でレクサスはトヨタ全体の利益を押し上げる「切り込み隊長」ですから、トヨタも本体ブランドを差し置いて次々と手を打ってきました。GS/IS/RC向けの新型シャシーはその限界性能においてトヨタブランドと一線を画したスペックが世界中のメディアで認知され(日本は微妙?)、SUVラインナップの拡充により北米市場で大ブレイクを果たしました。2005年の段階では本国での実績はほとんど無しの状況から見れば日本市場でも大きく躍進しました。レクサスの日本登場後に、廉価モデルを一気に充実させたメルセデスとBMWもトヨタから顧客を奪うなど巧みな戦略をとってはいますけども。

  日本でのブランド開始当初は、セルシオ、ソアラ、アリスト、アルテッツァをトヨタから移管した形だったために、「単なる値上げ」ととらえられた部分がありました。しかしいずれのモデルも、元々は1989年のレクサス開始以来に北米レクサス向けに新たに開発されたモデルであり、メルセデスやBMWの同クラス車を想定して作られていたわけですから、「安売り」が終了しただけとも言えます。それとは別に日本でのプレミアムブランドの価格はちょっとやり過ぎな感もありますが・・・。

  しばしば日本でのラウンチ時のイメージの悪さをネタにして、レクサスに冷淡な姿勢をみせる「時間の止まった」ライターを今も多数見かけます。10年前と同じこと言ってるのはK沢M宏氏だけでなく、初老のライターはだいたいそんなもんですね。ジャガーを語るときは必ず「Xタイプ」を挙げたり・・・(ライターとして本質的にダサい)。「レクサスwジャガーwマツダw」なジジイはさっさとくたばれ!!!そんなクソが溢れていてウンザリなんですけども、どうやら良識的なライターはレクサスの別の部分にネガティブさを感じているようです。

  その一つがやはり「開発姿勢が受け身過ぎる」でしょうか。トヨタグループの最大の強みは「営業力」で、どっかで聞いた話によると三菱アウトランダーPHEVやマツダアクセラをトヨタ系列ディーラーで売れば月に2万台売れるとか販売部門は豪語するくらい自信を持っているらしいです。それゆえによっぽどの失敗作を作らない限りは後でどうにでもなる。これまでもホンダの革新的なクルマを「後出しジャンケン」で追い落としてきた自信があるんでしょうね。そのためか他のプレミアムブランドに先駆けて新しいモデルを作ろうという姿勢が薄いようです。

  BMWやメルセデスの経営母体よりも一回り以上の圧倒的な規模を持つトヨタグループですから、もっともっとプレミアムブランドの可能性を広げるモデルに着手できるだろうに。だけど作られるクルマは「石橋を叩いて渡る」ような定番のモデルばかりです。同じように巨大なVWグループをバックに持つアウディだと、ランボルギーニを傘下に収めてV10をミッドシップに収めるモデルをプロパー(LFAのように限定ではない)で売っていたり、VWの小型車をベースにハイパワーユニットとアウディの代名詞クワトロを組み合わせ、MTで走る楽しみを演出した「アウディS1」など日本でも個性的なクルマを販売しています。R8やS1が新機軸か?っていわれると確かに微妙ですし、一部のマニア向けではありますが・・・。

  レクサスにもGS-FやRC-Fといった「独自路線」のモデルがありますが、カーメディアではその「独自性」を積極的に評価する空気がなかなか無いです。ちょっと前のドイツ車のパクリだと断罪しています。V8自然吸気を全身全霊で愉しむスポーティなグランドツアラーは欧州車では確実に絶滅の方向に向かっていて、新しいアウディRS5がターボ化されればドイツ車では全滅。フェラーリ・カリフォルニアもすでにターボ化され、マセラティ・グランツーリズモやアストンマーティンV8ヴァンテージなど型式の古いモデルが残るだけになっています。そんな昔日の欧州V8NAグランツアラーに想いを馳せるレクサスの「Fシリーズ」なんですけども、意地悪い日本のカーメディアがその美点を持ち上げることはしないですね・・・。レクサスFやホンダNSXが欧州の自動車文化をリスペクトし、欧州陣営も日本のランエボやスカGをリスペクトするようなモデル(ゴルフR、M4)作っていて、とても健全な関係なのになー。

  アウディの「R8」や「S1」あるいはレクサスの「F」はあくまでスペシャルモデルであって、プレミアムブランドであるならばベースになるモデルで「キラリ」と光る飛び道具があって欲しいものです。トヨタブランドではランクルを除いてV8は廃止されているので、FとLS用のV8はレクサスのエンジンと位置づけられますが、それ以外のモデルはトヨタと共通のユニットという辺りが、カーメディアやクルマ好きの温度を下げているのは確かです(V8以外は買いたいという気が起こらない)。

  メルセデスやBMWと横並び感が強い2L直4ターボ。ミッションがCVTになってしまう2.5L直4ハイブリッド。そして経年でそろそろ環境性能的に限界な3.5LのV6自然吸気。さらにその上にGS/RXには3.5Lハイブリッドが用意されていますが、やはりCVTになる。どれもクルマにこだわる人にはイマイチな印象を与えますし、さらにライバルとの比較を考えると、ポルシェの2L直4ターボ(水平4ターボ)、BMWの直6ターボ、日産の3.5Lハイブリッド&7ATがそれぞれ600万円台で売られていて、レクサスにアドバンテージは無いように思います。それでも何となく売れている現状から、ユーザー層のクルマ偏差値が伺い知れてしまうことで・・・そんなこんなで結局はカーメディアはレクサスに対してしょっぱい対応なんだろうなー。

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↓このような「血統書」が付けられているモデルはいいんですけどねー。

2016年8月16日火曜日

日本車の『夏』!!!

  日本車には果たして『夏』という概念があるのでしょうか? 『海に行ったら楽しそうな日本車ベスト5』①ヴォクシー ②ハスラー ③コペン ④カローラフィールダー ⑤ジューク 独断と偏見で選んでみました。夏の休日にレジャーを愉しんでいる人が乗ってそうなクルマがこの5台ですね。一応ズラズラと選んだ理由を書いてみます・・・ちなみに『夏のドライブを愉しむ』とはちょっと主旨が違います!念のため。

  『ヴォクシー』はトヨタのミドルサイズのミニバンでネッツ系列から販売されています。数あるトヨタのミニバンの中でもっとも『夏』らしいのがこのクルマかな?という気がします。まずはサイズがポイントで、なんとも『夏』っぽいですね(ノア/エクスワイアでもいいけど)。ゆったりサイズのアルファードだと、なんだかナンパ専用みたいな雰囲気になって『爽やか』じゃないですし、シエンタだとちょっとラゲッジが物足りないし、キャビンが手狭に感じます。クーラーボックスと浮き輪がたくさん入らない(笑)。

  ルノーにカングーというスライドドアを備えた商用車があって、日本でも絶賛販売中なのですが、このクルマがとても夏が似合うということでフランス車・イタリア車をメインコンテンツにしている月刊誌『Tipo』は先月も今月も『夏はカングー』とばかりに盛り上がってます。トヨタは以前にファンカーゴをいうこれにそっくりのクルマを作っていた時期もありました。今のトヨタのラインナップからカングーみたいな雰囲気を持っているクルマを無理やりに探したらやっぱりヴォクシーですかね。「日本のカングー」です。

  『ハスラー』はシエンタよりもっと小さい軽自動車ですけども、このクルマの武器はフランス車みたいなポップなデザイン性ですから当然に『海』にも似合う!というか『海』で最も映えるデザインかもしれません。人気沸騰のSUVを軽自動車に移植しただけのクルマと思われてますけど、よく見れば他のSUVと共通点を見出すのが難しいくらいに、独自のジャンルを築いています。目一杯に個性が詰め込まれています。2013年の発売直前に実車が公開された東京MS2013では、スキーを愉しむプレジャーSUVとしてプレゼンされてましたが、最初に見た時に「これは売れるだろーな!」と直感しましたね(ヴェゼルのオーラには気付きませんでしたが)。

  これだけ個性的なスタイリングだと賛否両論ありまして、日本の平凡な街並の中で見かけると、ちょっと浮いてしまって少々オモチャっぽいですけども、レジャー用のクルマとしては比類なき完成度だと思います。走行性能に関してはあくまで軽自動車ですから、BMWやマツダ、スバルなどに基準から見れば、誇るべきものは何も無いですけども、『カーライフを愉しむ』という意味では、BMW、マツダ、スバルが全く満たせていない部分で大きな存在感を示しています。クルマ好きが好きなクルマとは真逆だけども、とっても『幸せ』なオーラが出てる。まあそういうベクトルのクルマですね。

  『コペン』はダイハツがアイディアを詰め込んで来たなかなかの意欲作だったのですけども、S660とロードスターの影に隠れてしまったのが残念です。軽自動車のシャシーをそのまま使ったスペシャルティカーが『コペン』で、シャシーから専用設計しているガチ・スポーツカーが『S660』と『ロードスター』でして、お互いにもっと器用に棲み分けができればいいのですけども、なかなか2シーターのオープンを所有できる暇人は少ないとは思います。

ちょっと押され気味ですが、もっと『コペン』の良さってのがあって、その一つが『夏』じゃないですかね。海辺をのんびりと気軽に走るならば3台の中でもっとも「不思議」な感じがあっていいですね。これぞスペシャルティカーだな。それでいて海水浴場の駐車場に紛れこんでもすんなり溶け込める「当たりの柔らかさ」もいいですね。

  S660やロードスターだと周囲に対してちょっと攻撃的?な感じがします。ピースフルな海辺じゃなくてサーキットで汗臭く走ってろ!とか思われてちょっと煙たがられそう。「そんなことあるかー!」って反論がありそうですけども、ロードスターもS660も極論すると「走るのが好きな人」か「単なるナルシスト」のどちらかしか買わないクルマですからね。まあ周囲からはほぼ確実にそう見られてます。カーメディアに勧められるままに通勤用なんかに使ったら、「走り好き」か「変態」かとしか見られない(どっちにせよ変態)。

  『カローラフィールダー』。エクステリアが爽やか(シンプル)で『夏』って感じですねー(見た目が暑苦しくない)。キャンプにも海水浴にもとってもよく似合うクルマじゃないですか。頼りになる広いラゲッジには浮き輪もバーベキュー道具もガンガン積める。それでいて周囲に警戒されるようなスタイリングの怪しさは一切ないです(最近のカスタムだかスティングレーだかのケバさは無い!)。昼間にやってきて愉しんで、キレイにゴミを片付けて帰っていく善良な人々が乗るにはもってこいのクルマです。このクルマのユーザーに道路で因縁付けられたとかまず聞いたこと無いですよね(ユーザーはいい人が多い?)。

  ちょっとオシャレさが足りないという意見もありますね。裏を返せばこのクルマは爽やかで健康的なイケメンが笑顔で乗りこなすクルマなんですね・・・。ルックスに自信の無い人はヴォクシーかコペンかジュークでキャラのバランスを取ったほうがいいかも。別にカスタムだかスティングレーだかに乗る人がかっこ悪いなんて一言も言ってないですよ!!!暑苦しいとも一言も言ってないですよ!!!

  『ジューク』は日産が実験的に仕掛けたアバンギャルド・デザインの小型SUVなんですけども、大したインパクトを残していない日本市場とは違って、欧州では閉塞的だった2000年代後半の自動車市場をひっくり返した『英雄的』な扱いがされています。2010年の発売直後からフランスで沸騰し、あっというまにコンパクトSUVを欧州の主流にまで持ち上げました。すぐさまシトロエン、プジョー、ヒュンダイ、フォード、オペルなどが同じ方向性のアバンギャルドデザインを志向し、統一感あるスタイリングを好むVWやホンダが欧州で後退するありさまで、今では欧州全体がジュークの影響下に置かれています。

  『夏』を演出するのが上手いフランス車やイタリア車に、ポップなデザインの作り方を教えた伝説の日本車として歴史に名を残す1台になるでしょうね。ジュークの何がフランス人にウケたのか? 日本では「ゴキブリみたい」とか言われてますけども、デザインのモチーフにあったのは「装甲車」と一般に呼ばれる軍用車両ですね。テロが続発して装甲車が当たり前に治安出動する欧州では、日本人の想像を越えたレベルで親しまれているようです。ハマー、ランドローバー、パジェロへ萠える人々の心を掴みつつ、女性でも気軽に乗れる軽快なスタイリッシュさも持ち合わせてます。

  ここに挙げた以外でも、ヴォクシーの代わりにキャンピングカーみたいなリアゲートを持つステップワゴンもいいですし、ハスラーの代わりに軽自動車の販売首位を奪取した大ヒット中のNボックスも高い質感がいいですね。コペンの代わりに同じく2ドアのジムニーもいいかも。フィールダーの代わりにスバルの力作レヴォーグもこのブランドにしては爽やかなスタイリングに仕上がりました。そして欧州メディアでジュークの対抗馬として評価が高くなっているCX3もやっぱり装甲車ルックで硬派な印象があります。他にもまだまだ楽しい日本車がたくさんあるので追々紹介してみたいと思います。

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2016年7月19日火曜日

ダイハツ不調・軽増税だけじゃない!ディーラーとクルマの魅力は?

  「ダイハツってどんなクルマ作ってたっけ?」 自動車増税によって軽自動車の存在意義がちょっぴり薄れてきたようですが、とはいってもまだまだ軽自動車は大人気で、2016年の上半期の累計では王者プリウスの下に『Nボックス(ホンダ)』と『タント(ダイハツ)』が位置しています。ピープルムーバーのもっとも経済的なスタイルとしてトールワゴンが軽自動車の主流になりつつあるようです。『ワゴンRとムーブ』の軽自動車の頂上決戦なんていう構図はもうとっくになくなってるんですね〜・・・。

  軽自動車トップ10(2016年上半期)の内訳はスズキとダイハツが4台ずつでホンダが2台です(N産&M菱さようなら〜)。スズキとダイハツは主力4車種でガチンコ対決なんですが、ダイハツが勝っているのは「タントvsスペーシア」の対決だけ。「軽自動車の限界を越えた!」と大絶賛されて去年は絶好調だったムーブ(2014年12月FMC)ですが、2年目はまさかの44%減!!!で「ワゴンRvsムーブ」の直接対決もまさかのスズキに軍配が!!!さらに「ハスラーvsキャスト」「アルトvsミラ」の2分野も知名度&完成度で上回るスズキの2台が手数が完全にダイハツを圧倒していて、もちろん売り上げも圧勝!!!

  頑張って作った「コペン」も「ホンダS660」の圧倒的な完成度の前に撃沈してしまいました。ホンダの22歳高卒叩き上げの新米主査の前に敗れ去った、ダイハツのベテラン開発者(藤下修さん)にリベンジはあるのか!? コペンはともかく、ダイハツの軽自動車はどれもこれも完全に市場を見誤りましたね〜。パステルカラーでシンプルなスタイルの軽自動車が女性にウケると思いきや、田舎のばーちゃんからもそっぽ向かれる。私が住んでいる東京都多摩地区でもミラ・ココアなんて全然見かけないです。

  商用軽バンを除けば、軽自動車の割合は2割以下といったところです(多摩地区)。その中でもエッジが効いたボデーラインと、安っぽく見えない本格塗装のモデルが好まれているようで、ホンダの軽や、スタイリッシュで好評なハスラー、アルトはよく見ます。老人も若い女性でも想像以上に割とハッキリしたフェイスで主張の強いクルマを選ぶ傾向があるみたいです。ダイハツでその路線を採っているのはタント・カスタムくらいですね(キャストはちょっと!?)。

  ダイハツよりもむしろマツダの軽(スズキOEM)の方が、近所では多くみかけるかも知れないです。スズキのデザインは好きだけど「S」マークがちょっとイマイチという人が、わざわざマツダで買っているみたいです(日産にも供給しちゃう?)。ダイハツにも同じく「スバル・ブランド」という隠し球があるのですが、商用の軽バン(アトレーOEM)を除けば、ミラとムーブのOEMだけしか取り扱いがないです。それでもちょこちょこ見かけますね・・・。

  なんの事情も知らずに素人目線で恐縮ですが、スズキやホンダに比べてダイハツはちょっと「冷めてる」んじゃないのー!!!って雰囲気がプンプンするんです。実家の近くの徒歩圏にも立派なダイハツディーラーがありますけど、建物を立派でも肝心のクルマが見えてこない。最近のマツダに行けば最もイケメンのロードスターが目立つところに置いてあって、そのとなりに次にイケメンのCX3があってさー。ネッツに行けば華やかな色(オレンジとか)のアクアが置いてあって、スバルに行けばレヴォーグがドヤ顔しているのが当たり前なのに、ダイハツとカローラの店舗にはそういった勢いが無いですねー・・・。

  別に高級車を置けばいいってもんでもないです。近所の日産にはノートNISMOが鎮座してますし、そこに隣接するホンダカーズにはヴェゼル、ジェイド、Nボックス・・・なんか最近のホンダ車はどれもこれも『絵』になりますね〜。レジェンドとか置いてる店舗はまず見かけないです。小型でもカッコ良く作る!!!いやいや小型だからこそ目一杯気合い入れて作る!!!ダイハツのライバルとなるホンダもスズキもそこの部分で切磋琢磨してますよ(もうダイハツなんて眼中に無い?)。

  日本市場だけ見ているとダイハツはフェード気味ですけども、スズキがインドとハンガリーに生産拠点を築いて成長市場に資本投下しているように、ダイハツもASEANの中枢にあたるインドネシアにしっかりと根を張っています。スズキは海外生産モデルの輸入によってラインナップを増やしていますが、ダイハツも試しにインドネシア法人「アストラ・ダイハツ・モーター」が生産する看板モデルを日本に入れてみてはどうでしょうか?とくに興味深いのは『XENIA(ゼニア)』という3列プチバンです。トラクションの関係でしょうかFRが採用されています(アトレーがベース?)。ちょうどトヨタ・シエンタがFRになった感じのクルマですね。

  ダイハツの永遠のライバルである『バイエルン発動機』通称・バイハツ(BMWと表記)が、従来のFR一辺倒のラインナップを打ち破り、ちょっと前からFFのミニバンを日本でも売り出してますけども、ダイハツはバイハツとは逆行してFR化しますよー!!!でいいじゃん。ちなみにこの『ゼニア』ですけどどうやら2ペダルモデルは無い模様・・・。全て5MT。『3列ミニバン』なのに『MT』という日本では絶対にあり得ない組み合わせ!!!あのバイハツもさすがにミニバンにMT組見合わせることはしないようですね。家族を載せたプチバン5MTを完璧な回転数でシフトチェンジするお父さんはカッコいいぞー!!2ペダルのスポーツカーに乗って「モテ男」風情を気取ってるクソ中年とは人間の根本が違う!!!

  ちょっと乱暴なまとめですけど、ダイハツの日本製造車はどれもこれも「あざとさ」が目に付く、いや目に余ります。ダイハツ以外の日本メーカーはどこもブランドの『個性』を求めてオリジナリティを追求してますけども、ダイハツだけは相変わらず他社と間違えてしまうようなデザインが大半を占めています。ダイハツにデザインを真似された方も大怪我だよこれじゃ・・・スズキ各車、VWやMINIなどなど。その一方でインドネシア生産車には、ダイハツのオリジナリティも、素朴さから来る不思議な魅力も溢れてます。もちろんインドネシアのクルマが日本で好調に売れる!!とはまったく思いませんが、ダイハツディーラーに客を招く契機にはなるんじゃないでしょうか?


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2016年7月6日水曜日

86もプリウスも決して「安っぽく」はない・・・。

  トヨタ「86」のビッグマイナーチェンジが発表されました。このクルマは当初のネーミングから完全に「狙って」ますから宿命ではあるのですけども、(まだ試乗もできない)クルマの評価に関しては4年前とまったく変わらない「一般人のコメント」がネットメディアに並んでますよ・・・すごいな。クルマなんて全くわからないド素人さんから、これだけたくさんのコメントを頂戴する。これこそがトヨタが仕掛けている「注目を浴びる」ってことなんでしょうね〜。先日発表されたポルシェ718ボクスター/ケイマンなんて、残念ながらド素人さんの食い付きは皆無で完全に無視されてますから・・・。

  268万円〜の設定に関して「価格が高過ぎる」という声がもちろん多いです。たぶん268万円が高いというだけではなくて、「ガチで買う気になると最上級グレードが欲しくなる」「値引きが辛過ぎる」「アフターパーツのことも考えると頭が痛い」などなど個々にニュアンスは違うと思われます。2012年の「86」発売の1年後くらいから自動車保険制度が大きく改定されまして、保険を何度も使うと車両保険に加入できなくなる恐れがリアルにでてきました。人的損害などは保険業界の使命として出来るだけ引き受けますけども、スポーツモデルの車両保険までは面倒見れないよー。基本的にはサーキットで派手にやっちまったら自腹で直すのが当たり前(正論です)!!という時代ですから、スポーツカーを愉しむハードルは予想以上に高くなってます(ネット上には車両保険無しでスポーツカー買って数日で全損したという不幸話がたくさん転がってますよ・・・)。

  「価格が・・・」という声には、まだ納得ができますけども、「86は安っぽいからもっとスゴいの作れ!」という暴論は完全に理解不能です。トヨタもRC-Fとか作ってるのに。中には「8000万円くらいするスポーツカー作ってみろ!」といった挑発的なものもありましたが、これはやっぱりド素人な小金持ちのオッサンがポルシェ918の価格と比べているのかなー。だったらさー「86」をザガート(イタリアの名門チューナー)に頼んで8000万円分チューニングしてもらえばいいのでは? スポーツカーなんてどっかのショップで仕上げてもらうのを愉しむクルマじゃん。外装はザガートの気品溢れる完全オリジナルで、内装もベントレーやマセラティみたいな素材に貼り替えて、レバー類も全てアルミ削り出しにしてもらえますよ。これなら918やヴェイロンを所有するよりもレアなので、雑誌の取材とか殺到して一躍有名人になれそうですけども・・・。

  スポーツカーの話題に首突っ込んでくるド素人さんって、いくらか特徴がありますけども、例えば「スポーツカーといえば『911』と『ロードスター』だと思ってる」とか・・・あるあるですよね。まるで沢村慎太朗さんの本を読んだかのようなご名答ですけども、この2つのシリーズはあまりに有名になりすぎて、ちょっと距離を置きたい感じがします。どちらも価格帯が一般向けスポーツカーとややズレがありますので、この2台を軸にスポーツカーの基準を語るのは無理があるよー!!

  911はベースモデルでも1200万円とかいう法外な価格になってますが、これとほぼ同等のパフォーマンスを持つスポーツカーなんて、実際は新車で半額程度で買えます。「ジャガーFタイプ」「日産フェアレディZ」「ポルシェ718ケイマン」の3台が500~800万円くらいの価格帯で手に入ります。これらのモデルならばまずスペック面で高級セダン/SUVに遅れをとるという、スポーツカーにあるまじき失態に陥ることもなく、コストパフォーマンスでも非常にバランスが取れたモデルだと思います。

  マツダ・ロードスターは存在自体が「世界遺産」みたいなものですが、現実にはプリウスに煽られちゃいそうな貧弱なスペックですから臆面なくスポーツカーを名乗るのはちょっと疑問があります。このクルマは特に現行の4代目になってからは、「スポーツ」よりも「ライフスタイル」に軸足を置いた設計になっていますし、走行性能よりもデザイン性やオープンルーフが愉しめる「プロムナードカー」といった趣向です。最近のプリウスを小柄なオバさんが運転していると着座位置が低くてやたらスポーティなクルマに見えます。EV機能が拡充するPHVになったらもっと速くスポーティになるのかな?プリウスとロードスターの一体どっちがスポーツカーだ!?ってことに・・・なる日も近い!?

  他にも「ロータスのエンジンがトヨタ製と知って目がテンになるヤツ」とか、同じように「ポルシェのLSDは日本製と唖然とするヤツ」とか・・・いやその前に「『LSDって何?薬物?』とか意味不明なコト言い出すヤツ」とか。そういった低次元なオッサンの「無邪気」な誹謗中傷はいろいろな意味でエグいですね。スポーツカーの概念など、そもそもの前提が狂っているからどう反論していいか迷います。これをさらりと聞き流すトヨタさんのスルー・スキルはもちろん素晴らしいわけですけども。

  さてプリウスも86も乗り出しで300万円以上はします。これまで試してきたクルマの中でこれはさすがに300万円以上しちゃダメだろ!っていう「安っぽい」クルマを挙げていきたいと思います。ちなみにプリウスも86も300万円くらいの価値は十分にあると思います。この2台に特に感心するのがドア周りの作り込みですね。プリウスはドアの締まり具合を上質にする特殊な機構が組み込まれています。これ乗ったあとにメルセデスのFFモデルなんか乗ったら「プレミアムブランド」のメッキが見事に剥がれ落ちるはずです!!

  86に関しては車体剛性でドアの質感も良いんですが、ピラーレスなドアのウインドーがドアを締めると同時に外側に押し出される機構が付いてます(バブル期の遺産か?)。これはどちらも「試乗スペシャル」な装備なのかもしれないですけど、BMW7erやホンダレジェンドのハイテク機構みたいな満足感がありますよ。それに対して「安っぽいな〜」ってモデルはですね・・・。

  まずは「メルセデスA250シュボルト」(見積もり500万円)ダメなところは、ペダルフィールがクソ、ハンドリングが酷い、足回りが刺々しくて、とてもワインディングでという気にはなれません。ツアラー失格。街中でお迎えや買い物ように使ってスーパーの駐車場でちょっと目立つだけのクルマが見積もり500万円でしたー。

  続きまして「スバルWRX S4」(見積もり430万円)ダメなところは、乗った瞬間にインプレッサ(160万円)と同じ雰囲気。シート調節幅がCセグ水準でしかない。ウルサイし、揺すられる(特にビルの方はゲロゲロ)!・・・まあ私の体質に合ってなかったのかな。

  それから「VWゴルフGTI」(見積もり460万円)ダメなところは、WRX S4と同じように乗った瞬間にテンションが下がる。すぐに降りたくなる内装。しかし走ってみると、なかなかの爽快感・・・日本車とは違う!とか思わず言いたくなる気持ちもわからんでもない。カローラみたいな内装のクルマが220psで走るわけだから当たり前といったら当たり前ですけどね。内装はいろいろ安っぽいですけど、走りはなかなかでしたよ。

  ほかにも「クラウンロイヤル」の木目の内装とか、「ティアナ」や「マークX」のベージュの内装色とか、まあいろいろと300万円以上のモデルにも「安っぽい」要素ってたくさんあります。トヨタや日産の高級セダン全般に言えるのですけども、「レクサスIS」や「スカイライン」の足踏み式サイドブレーキなんかも一気に買う気が失せましたね〜・・・。86のサイドブレーキの方がよっぽどいいな。「86」と「プリウス」はレクサスもびっくりなくらいに素晴らしいです!!!なんといってもトヨタの「ブレイクスルー」能力の高さがそのまま形になった名車だと思いますよ!!


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2016年6月29日水曜日

アコードHV 「新しい日本車の礎だ!!!」

  突然ですが!!ホンダの新世代セダンがどれもこれもカッコいいです!!誤解されると困るのですが、単に「デザインが素晴らしい!!」という話ではなくて、新しく投入されたセダンがどれも印象的で、1台1台にそれぞれの「存在意義」が考え抜かれた痕がハッキリと見えます。まず驚かされたのがFCVセダンとして進化した「クラリティ」です。FCVですからもちろん最先端なんですが、それに付随するデザイン、パッケージ、静粛性(良いらしい)の総合力の高さが際立ってます。まだまだ法人向けリース車両みたいですけど、700万円に補助金が200万円出るわけですから、実質500万円の無公害車(水素生成過程は・・・)なんて最高にクールです。

  市販のFCVとして先行するトヨタMIRAIは、プリウスクラスのボデーをベースにしてしまったことで、結果的にゴルフGTE並みの割高感しか感じないですけども、「クラリティ」はFCVである前にフォーマルセダンとしての風格をしっかり備えていて、レクサスGSみたいな高級セダンの雰囲気すらあります。どうやらホンダは世界的にブレークしているEVの高級車である「テスラモデルS」を徹底的に研究しているようです。レクサスGSやテスラモデルSくらいの車格を持つFCVの実質負担額が500万円ならば、市販が解禁になったらとんでもないくらいのバックオーダーがくるはずです!

  100万円台で収まるお手頃な小型セダン・グレイスもこれまたとてもいい味出してます。東南アジア市場で売れ筋となっているBセグセダンを、未知の領域である日本でも販売してみました!という実験的な販売でしょうけども、惨敗するわけにもいかないので、細部のデザインは日本向けにしっかりと手直しされてます。特にこのモデルが「おや!?」と心に刺さってくるポイントとしては、リアのトランクエッジ部分のデザインですね。はっきりとわかるくらいにセンター部が張り出して、100万円台のクルマとは思えない意欲的なデザインを配していますが、ここに純正スポイラーを装着した個体を見たときは、思わず欲しくなりましたよ・・・。

  HV専用モデルとして導入されましたが、ユーザーの要望で自然吸気エンジンユニットを使うグレードが追加されました。ホンダの代名詞「Vテック」で132psまで伸びる1.5L自然吸気エンジン搭載で、車重は1110kg!!さらに重たいCVTを降ろして、代わりに軽量なMTを載せたなら1090kgくらいになるのかな?MT化はフィットRSで使っているユニットをそのまま移植するだけなので、全く手間はないでしょうし、実際に教習車ではすでにMT仕様があるんだとか。ただし教習車のベースモデルを所有するのはちょっと気が引けますけども・・・。

  クラリティもグレイスも興味深いですが、やはり要注目はアコードHVですね。今月になってビッグMCの詳細が発表されましたが、不人気モデルへのテコ入れとして、ほぼ全面的に見直しがされました。まずはオデッセイと共通になりますが上級モデル用に開発されたハイブリッドユニットを使っています。駆動系がリフレッシュされ出力アップも果たしましたが、エクステリアデザインもまた大幅な見直しでなんとも艶やかなミドルセダンへと脱皮しました。なんとも適正価格を見抜くのが難しいタイプのクルマですが、いまのところは410万円でレザーシートが付いてきます。モード燃費は脅威の30km/L。価格帯としては国産セダンで出色の出来であるスカイラインとアテンザのちょうど中間くらいになります。

  スカイラインか?アテンザか?でまだまだ悩んでいた人にとっては、もしかしたらアコードのMCで思わぬ選択肢が登場して、今までとは違ったクルマ選びの基準が芽生えたりしたのでは? 私自身も次に所有する予定の「長距離ツアラー」の有力候補が、ここ2年の間ずっとスカイラインとアテンザでしたが、やはりどちらも「決めて不足」でしたね。そんな煮詰まりの中で現れた20km/Lくらい走れて広くて快適といった重要ポイントをことごとく押えつつも、なかなか趣のあるエクステリアを備えてきたアコードHVが、予想外にもスカイラインとアテンザを上回ってきた印象です。

  実家まで片道20km、新宿までも20kmくらいですが、どちらもアコードHVでたった1Lの消費だけで、快適に移動できるのは魅力です。リアシートに実家の家族を乗せるにも非常に便利なサイズです。簡単に言ってしまえば、スカイラインやアテンザが先代プリウス並みの燃費で走ってしまうクルマです!!これは改めて考えても、とんでもないくらいにレベルの超越した、さらにオーラが全く色褪せない「革新的」なクルマなんだと思います。改めて考えてみると「革新的」という意味で70年代からずっと世界で最も重要なメーカーだったのはホンダでしたね・・・。これからもこのアコードHVに注目していきたいと思います。


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2016年6月20日月曜日

クルマ?かっこ良ければ何でもいいよ!という人狙い!?・・・トヨタ・プレミオがMC&フェイスリフト

  「モデルサイクルが長いからデザインをリフレッシュしました!」というブランドもあれば、「FMCでもキープコンセプトです!」というブランドもありますね。どっちが正しいということはないのでしょうけども、リフレッシュ派のトヨタからとっても気の効いたモデルが出てきましたね。クルマなんて「ちゃんと走れば何でもいいです!」っていう人でも、やっぱりちょっとテンションが上がるデザインは嬉しいはずです。

  トヨタはアルファードやプリウスのFMCによって、グローバル向けシャシーの展開をすでに始めていて、大雑把に言えばマツダやスバルのように、走行安定性を追求する設計に置き換えられています。トヨタがスバルやマツダみたいな乗り味のモデルを作るとでも理解しておけばいいですが、これは一体誰得なんでしょうね? トヨタとマツダの間に大きなギャップがあるからこそ「クルマって奥深いな〜」って思うんですけどね。実家にプレミオがありますけど、母親&妹と一緒にどこかへ行く時はかならず私のマツダは実家の駐車場でお留守番です。トヨタの方が乗り心地いいですから・・・。

  これまでのFFのトヨタは後輪サスはやや簡易的な設計のトーションビームが主流でした。しかしアルファードやプリウスといった「新世代」の現行モデルでは、ダブルウィッシュボーンに変わっています。これによって何が変化したのか? 高速道路での安定感が違うという意見が一般的ですけども、それは車重によっても大きく変わりますから、安易な決めつけは禁物です。ちなみにスバルはダブルウィッシュボーン、マツダはマルチリンクを使ってますけども、これがあまり意味ない!となると、スバルファンもマツダファンもズッコケちゃいますね・・・意味が無い!ということは無いですけど、そこにはいろいろな意見が入り込みます。

  トヨタでは新型サス派(アルファード、プリウス)と旧型サス派(エスティマ、プレミオ)にラインナップがやっと2分されてきたところでです。好きな方を選んでください!といった顧客本位の売り方といってもいいかもしれないです。「どっちが好き?」・・・まあ高い限界性能を使ってガッツリと走りたいなら新型の方でしょうね。しかしBMWやマツダのような限界性能が高さを誇るブランドを日常的のクルマとして使っていると、・・・スピード違反で捕まるリスクも高くなります。高い操縦安定性に加えてクイックでハンドリングが良過ぎると無意識の内にスピードが上がってしまう。そしてそれを意図的に抑えようとすると、こんどはちょっとフラストレーションが・・・。「捕まってもムカつくし、ゆっくり走るのもイヤ!」こんなジレンマが、BMWやマツダを止める理由だったりするようです。警察が本気出せばBMWやマツダのユーザーはいなくなる!?

  実際のところトーションビーム(車軸式)とDWBやマルチリンク(独立懸架式)との差が顕在化してくるのは、高速道路で猛スピードで走っているときくらいしか感じられません。ただし・・・その領域にさしかかるとその差はハッキリ違います。BMWやマツダにこだわっているのは大抵が運転に自信がないくせに、スピード狂を気取っているドアホです。運転が下手だからトヨタで同じ速度を出すととてもじゃないが怖くて仕方ない・・・(私もです)。

  しかしBMWもマツダもセダンで「スポーティな走りを追求する時代」はとっくに終わりました。E46系M3や初代アテンザスポーツのように500kmぶっ続けても「飽きない走り」なんてのは現行のF30系3erやGJアテンザではそれほど体感できません(どちらも悪いクルマじゃないですけど)。かつては世界を震撼させたスポーツセダンの後継モデルにあたるレクサスIS、レクサスGS、ホンダアコード、日産スカイラインにしても・・・主眼となっているのは「走りじゃない何か」です。いずれのモデルも乗ってみると「走り」以外の何かの方に心惹かれるんじゃないですかね。

  もちろんこれらのセダンはそれなりにコストをかけて全方向に魅力を追求していることは認めます。けれどもクルマなんて「かっこ良ければなんでもいいよ!」っていう人々の心は逆説的ながら捉えられません(笑)。このブログを読んでいるようなクルマ好きならば、それなりに「走り」は好きだと思いますけども、人生のさまざまな段階で、「走り」への欲求が低くなる時期があるんじゃないでしょうか。

  「走ることが面倒になった!」みたいな決定的なパターンもあるかもしれないですが、私の経験上では「究極のドライブ」を追求する過程での「挫折」がその主たる理由だと思います。簡単に言ってしまえば、「究極のドライブ」なんて人生にそう何度もあるものじゃない・・・。さらに悲しいことに、「ベストドライブ」というのはしばしばカーライフのかなり初期の段階に集中していたりします。自分の「ベストドライブ」として思い出すのは、まだ若い頃に岐阜県の国道472号線を富山市から高山市方面に向かった時のことですね。その時のクルマは・・・まだ「5ナンバー&トーションビーム」のトヨタ車でした。(良いドライブにクルマの性能はあまり関係ない!!)

  さて化石のように残る「Cセグ&5ナンバー」で国内専売となるセダン・プレミオとアリオンですが、発売から10年近くたっていよいよフェイスリフトされることになりました。あまりカッコ良く作るとカムリやマークXのユーザーを奪う結果になりそうですけども、さすがはトヨタ!!!だいぶ本気で作ってきました。もしかしたらマークXよりも儲かるのかも!?興味のある方は下のリンクから見てみてください。

リンク「プレミオ・ファイスリフト」
   「アリオン・フェイスリフト」
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2016年6月8日水曜日

プリウス と アクセラ の立場が逆転したー!!!って本当か!?

  「最も完成度が高いCセグ車は?」・・・はぁ?Cセグなんて乗って喜んでいるヤツはおめでたいね!!! とかいう話ではなくて、大衆ブランド、プレミアムブランド問わず(ラグジュアリーブランドやスーパーカーブランドはもちろん関係ないけど)、Cセグで後手を踏む中型車メーカーは「二流」だ!!!って話です。

  日本ではCセグってなんだか存在感が薄いですよね。「堅実そう」なクルマなのに、お値段は結構します。何も知らないで買いにいくと、アノ手コノ手ですぐに「ぼったくり」に遭います(笑)。日本車の代表的なモデルは4つありますが、その全てがハッキリ言って「ボッタクリ系」ですね。ちゃんと事前に研究していけばそんなことはないんですけども、例えば「プリウス」を見積もりに行くと、「人気なのはこの『Aプレミアムツーリング』なんですよ〜!!!」とか言われて、あれこれ標準で付いてくる機能の説明を受けると本体価格320万円で乗り出し350万円程度がとても安く思えるから不思議です・・・。Aクラスや1erならお釣が来る〜!!!

  同じくトヨタの「オーリス」もステータスの「ハイブリッドG」で本体282万円!!!さらに平凡な外装なので、フロントスポイラー(7万円)やドアミラーアクセント(1万円)くらいならまだ良心的ですけども、両サイドに貼るデカールがなぜか2万5千円!!!空力に利くらしいエアロスタビライジングフィン1万6千円!!!(300万円もするなら標準装備だろ!!!)とだんだんとエスカレートしはじめて、気がつけば乗り出しで350万円!!!しかもコレは旧型プリウスのシステムの押し売りなんですね〜・・・。パーツが豊富過ぎるトヨタに有りがちなボッタクリです。

  スバルの「インプレッサ」もやっぱり「ハイブリッドSアイサイト」ですよ!!!と最上級車種が眩しく見えます。新型プリウスの足元にも及ばない燃費のスバルHVで263万円・・・それでもなんだか安く感じるから不思議です。ちょっとキツいのがあと半年待てば新型シャシーになりますよ!!!ってことで、ただし待ったら待ったでトヨタのHVが搭載されるので「大人の事情」でプリウスやオーリスHVよりも割高な設定になるのは目に見えている・・・。なので残り半年がチャンスなのかも〜・・・。

  マツダの「アクセラ」を見に行くと・・・やっぱりマツダといったら「ディーゼル」です!!!となります。本体価格306万円に思わず悶絶。しかし試乗してみると、運転は刺激的だし、「Lパケ」と呼ばれるプレミアムパッケージなのでレザーシート、パワーシート(運転席のみ)、シートヒーター(前席)が標準装備になっていて、それほど割高感はないですけどね・・・。

  ちなみにプリウスもオーリスもインプレッサも「価格なり」に納得は出来ますよ!!!ただし300万円ってひと昔前ならばランエボやWRXが買えましたし、ほんの数年前でも「MSアクセラ」や「ギャランフォルティス・ラリーアート」といった超絶レベルのモデルが買えたことを考えると時代の流れを感じます。

  どのモデルも300万円を軽く越えて、なおかつ「割高感はない」・・・と客に感じさせる商売の上手さ。これはいよいよ日本の大衆ブランドがドイツブランドを上回る水準にまで達した!!!と誇らしく思いたいところですが、VWゴルフも4月から価格を249万円にしたら客が戻ったという報道も。発売以来コンスタントに日本で月1000~2000台を売っているゴルフ・・・確かに今だったら「買って上げたい」という不思議な気持ちが沸々と湧いてきます。

  VWが困っているからという義侠心もちょっとはあるかもしれないですけど、デザインがどんどん「空疎」になっているプリウス、オーリス、インプレッサ、アクセラ・・・いやーデザイナーが頑張っているのはよーくわかります。発売を決定するのは役員ですから、彼らの好みに寄せて忠実に自分の仕事をやっているんだと思います。結局のところは、私を含めたクルマ好きの感覚なんてクソみたいなものでしかなく、雑誌で大袈裟にデザイン語るヤツがやたらと空疎に見えるのと一緒で、どれも「出オチ」で「根っこ」が無い気が・・・。

  私たちが日々接しているものといえば・・・単なる情報だけ。情報の洪水の中でクルマのデザインを作ると、なんとも「インスタグラム」的なデザインが生まれます。デザインの「実存」よりも「更新」に重きが置かれた結果、買い換えが進んでメーカーの狙い通りなのかもしれないですけども・・・、更新の度に情報の洪水に飲み込まれてた瀕死のデザイナーが必死に知恵を絞るわけです。そんな極限状態(末期状態)から生まれて来たのがプリウス、アクセラ、オーリス、そして新型インプレッサのデザイン!?・・・デザイナーが心理状態を慮ると痛々しい限りです。

  この前BMWのショールームに連れていってもらいました。BMWいいですね!!!誤解を恐れずに言うと「イモっぽい」のがイイです。牧歌的なデザインからは草の匂いがします。中身はグローバルな部品でいっぱいなんでしょうけども、表面は「ローカル」で、日本でもアメリカでもイギリスでもなく・・・南ドイツだ!!!と存分に主張してます。それに対して「輸入車かと思った!!!」と言われて喜んでいるプリウス、アクセラ・・・オマエらどこのクルマだ!?。

  福野さんの連載による最新のCセグ序列によると、①ゴルフ②アウディA3③ボルボV40④BMW1er⑤プリウス⑥アクセラ・・・あと残りはずっと下らしいです。2年前のルボランのCセグ大特集では①②はそのままで③アクセラだったのですが、あっという間の年次改良で3台に追い越されたようです。プリウスで40万台のトヨタ&アクセラで40万台のマツダですが、果たしてこれでいいのか!?それともなにかが間違ってんのかな!?なんとも魑魅魍魎なCセグの現在位置です。

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2016年6月1日水曜日

アコードHVがマイナーチェンジで・・・・お!?

  現行モデルになってから日本では地味な存在になっているアコードにビッグMCがありました。主な改良点は・・・HVシステムの大幅なアップデートです。日本向けはHVのみになってからというもの、なんだか「アンタッチャブル」な雰囲気さえ醸していて独特です。これがかつて「タイプR」「ユーロR」といったスポーティモデルを有したアコードの姿なのか・・・。失礼ですが「成れの果て」という言葉しか思い当たりません。そんな惨状にいよいよテコ入れが行われました。

  PHVはあまりの不人気さに生産が終了しました。もっぱらリース専門の販売で3年間で累計300台足らずだそうですが、月に10台も出たことにビックリ・・・充電が面倒なクルマをわざわざ買う会社がそんなにあるのか!?生産中止の理由は不人気だけでなく、このアコードPHVとほぼ同じキャラクターを持った燃料電池車「FCXクラリティー」が投入されたからだと思われます。レジェンドにも廃止論があるようで、ホンダの高級車路線は迷走しています。

  「ホンダには高級イメージがない!」とかしばしば言われますが、今のメルセデスやBMWに「それ」があるか?といえばさっぱりなわけで、E/Sクラス、5/7erの販売もまた低調です。高級セダン全体が販売好調なんてありえない状況で、ホンダのようにさっさとサジを投げるメーカーと、レクサス、メルセデス、BMWのように安易には撤退できないメーカーがあるってだけの話です。

  トヨタとほぼ同じ感覚で、高級セダン向けにV6と直4の2種類のハイブリッドを用意しているホンダですが、いよいよそのHVを使った待望のスポーツカー・NSXがラインオフしたようです。2000万円の二輪車が大人気なようですから、同じくらいの価格のNSXはもっと売れる?・・・かどうかはわかりませんが、高性能HVをスポーツカーに使うという取り組みを見事にポルシェ、フェラーリ、日産に先駆けて市販車化しました。

  1997年以来ホンダにとってはHVはやや鬼門となっています。世界ナンバー1の高回転型量産エンジン「Vテック」で一時代を築いたメーカーですから、トヨタのTHSⅡを導入したマツダ同様に従来のファンからHVの支持がなかなか得られない部分もあるようです。HVのAWDスーパースポーツに生まれ変わったNSXですが、生粋のエンジン屋であるホンダにはアウディRS5のV8みたいなロングストロークで、8000rpmを余裕でブン回すエンジンを期待するファンが多いはずです。残念ながら計画が頓挫したV10をミッドシップ(和製ランボルギーニ?)に搭載する幻の次世代NSXが実現していたら・・・しかしもしかしたら今よりひどいことになっていた可能性も否定できませんけど。

  ホンダのHVにとって一つの転機となったのが、昨年のオデッセイHVの追加でしょうか。SHーAWDが追加され、HVの利点であるインホイールモーターによる自在のトルクコントロールを武器にする!!!という方針はとても説得力があります。これまでのスポーツカーがトレセンLSDを使って行ってきた旋回時の内輪・外輪差の克服を遊星ギアなどによらずにトルクの出し入れが容易なモーターで配分してしまおうというシステムです。

  現行のアコードHVは、トヨタのようなモード燃費で度肝を抜くアッパーセダンとしては異例の20km/Lオーバーの燃費、それからトヨタや日産の高級FRモデルに匹敵するようなインテリア&エクステリア・・・どちらも「らしくない」ところを組み合わせて市場に放り投げて、「あれ?リアクションが少ないな?」と首を傾げている呑気な状況です。メルセデスやBMWでもなかなか売れない高級セダンなのに、北米で2万ドルで売っている大衆車をベースにしたクルマを充当しようというユーザー不在の戦略が上手くいくはずない・・・結果論かもしれないですけど。

  しかしオデッセイから投入された新しいHVシステムは、「新しいホンダ」としてそれなりに認知されたようで、本体価格400万円の「ハイブリッド・アブソルート」が予想以上に好調な滑り出しをみせました。アコードHV登場時のモード燃費30km/Lは相当に走りが犠牲になっているのでは?というヘンな先入観もありましたし、HVセダンに対する偏見もまだまだありました。しかしそれなりの年月があれば当然に人間工学的にも正しいものへと進化しますし、鉄道が「ガソリン気動車→ディーゼル気動車→電車」へと進化したわけですから、自動車も同じ道を辿るはずで、新型プリウスやオデッセイHVそしてこのMCアコードHVがその進化を示しているのかな?という気がします。・・・来年にはスープラHVが!!!

K口Mなぶ氏がオデッセイHVにイチャモン動画(笑)!!!

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2016年5月25日水曜日

新エンジンで不毛なスカイライン論争にケリをつけろ!!!

  スカイラインを「是」としない不機嫌な人々がまだまだ多いみたいです。あれだけライバルメーカーが脅威に感じる最強のセダンが出来たというのに、評論家連中は最初からお茶を濁しっぱなし・・・。何だかんだ言っても、現時点では日産にしか作れない孤高のセダンであることは事実です。

  トヨタの技術を使ってレクサスより上手く作ってしまった高級車向けHVシステムや、門外不出のステアバイワイアの実用化などなど。C3ISもマークXも大きく括れば同じクルマじゃ?だからこそ比べてしまえば終わりです。しかしこのスカイラインは褒めるのも殴るのもかなりの知性が要求されるのでこれは・・・バカ発見器?

  そもそもDセグサルーンなんて突っ込みどころが満載のクルマです。というかツッコミどころのないDセグサルーンなんてゴミクズだ!!!そんなこともわからないS下さんは著書でスカイラインを散々に貶してますね(完全否定モードで読者に「買うな」オーラを発信)。なになに!?Cクラスと同じエンジンなのにダメダメだって?Cクラスよりも走行音とか相当なレベルに抑え込まれていてさすが日産だと思いましたけどね・・・(あれ!?発見しちゃいました!?)。スカイラインの致命的なツッコミどころといえば・・・ユーザー感覚で言うとまずは「足踏み式のサイドブレーキ」じゃないですか?

  Dセグサルーンの最大市場は北米で、スカイラインもそこを目指して作られているのは認めますけど、S下さんは1820mm×4790mmってデカ過ぎるとか騒ぐレベルわけです。え!?同じサイズの「レガシィB4」やもっとデカいサイズの「アテンザ」にはそんなこと全く言及していないのに・・・。北米で驚異的な販売を記録している日本メーカーのセダン(カムリ、アコード、ティアナ)を日本に持って来てもさっぱり売れません。売れないのは、突っ込み所が満載だから!!!「Dセグサルーン」こそ好きな人だけ乗ってくれ!!って大声で言えるクルマじゃないですか!?だから究極的には「なんでもあり」です。

  ディスろうと思えばどこまでもボコボコにできる!その一方で評価できるポイントも非常に多いですから、腕のいいセールスマンならこの手のクルマはものすごいペースで売れるはずです。だって売り込むポイントが目一杯ありますから。ティアナ、シルフィ、ラティオのFF3兄弟もそれなりにセールスポイントは豊富ですけど、スカイラインはかなりのクルマ好きにも火を付けるくらいのスペック持ってます。

  せっかく「ちょっと贅沢」なクルマを買うのならば、ものすごい「飛び道具」がついていてほしいです。スカイライン(350GT)の場合は、車重1800kgもある重厚感たっぷりのセダンが、ポルシェのスポーツカーと互角の加速をしちゃうわけですから・・・これは申し分ない贅沢過ぎる!!!それでいて燃費もリッター10kmは十分に上回る経済性ってのがスゴい!!!サイズも大き過ぎることはなく、日本でも十分に使いやすい水準です。それでいて500万円そこそこ。こういうクルマを「コスパ抜群」というんじゃねーの!!!

  さらにスカイラインにツッコミを入れるならば・・・。はっきり言って日産得意の「やりすぎ!」ってことです。周りがドン引きするぐらいに異次元の商品力を持つクルマが突然出てくると、高級車市場などは急に「冷める」よー。2007年のGT-Rのときもそうでした、空気読めない超絶ハイスペックマシンの登場で、著しく体面を傷つけられたポルシェ911は性能アップによって車両価格がどんどん跳ね上がりました。間接的にユーザーに不利益が・・・。

  もちろん決して日産が悪いわけじゃないですけどね。ポルシェ911だけでなく、同様に世界に名の知れ渡ったAWDスポーツカーの雄・三菱ランエボもいつしか消えていきました。アウディのスポーツトップエンドは2007年頃までは「RS4アヴァント」が担ってました!!!モンスターワゴン!!!として「らしさ」を持っていましたが、いつしか「猛牛」を移植した「R8」に変わりました!!!なんだかな〜・・・・。


  S下さんもそんな背景を踏まえた上での抗議行動だったのかもしれないですが、日産も「S下を黙らせる!!!」とばかりに、今回のMCで自社開発の新型エンジンを投入してくる!?と思ったのですが、どうやらグレード追加は延期になった模様です(やっぱり年末のクーペ発売までお預けになるのか!?)。え〜!!!!!!!!!!

  新型エンジン(3LのV6ツインターボで300psと400psがある・ボア❌ピッチは86❌86のスクエアだそうです)はいわき工場で作らせていて、日本の技術系カーメディアの新型エンジン特集にも担当エンジニアが登場してさんざんに「すごいですよ〜!!!とりあえずBMW、アウディ、メルセデス、ポルシェはすべてマークしてます!!!」くらいのこと言ってたのに、日本では売りませんとか言わないですよね!?いわき市にあるエンジン工場(下請け)に結構キツい条件で作らせてるみたいなことも漏らしてましたから、来年までに出てこなかったら「下請けいじめ!!!」と大バッシングを繰り広げようかな〜〜〜(脅迫の意図は毛頭ありません!!!!)。楽しみにしてます!!!

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2016年5月17日火曜日

カローラ50周年記念モデル「W×B」ですが・・・、アレがない!!!

  超有名ライターによるちょっと衝撃的な記事を見ました!!!あまりにインパクトがあるのでここで言うのはちょっと気が引けるのですが・・・要はT社の新型「P」はM社の現行「A」を完全に凌駕した!!!といった内容でした。これにはM社に夢中だったユーザーはがっかりだと思いますよ・・・Mがんばれ!!!

  さてこれはCセグメント車での話なんですが、トヨタ伝統のカローラに50周年記念モデルが登場しました。PRのページにはでっかく「SPORT」と書いてあったので、これは!!!と一瞬テンションが上がるのですが・・・。どうも売りたいのはハイブリッドみたいですね。例の「P」の納期が長いので、オーリスやカローラのHVへ急ぎの客を誘導しようという策略ですね。どこがどう「SPORT」なのかやや不明・・・。

  社長の肝いりで「86」を企画してしまうメーカーですから、カローラのような大衆的乗用車は「趣味性」という点では内部でも軽んじられているんだろうな・・・。大衆的乗用車は「趣味性」が乏しくセクシーでもない!と決めてかかるような開発姿勢は、日本メーカー全体にどんより感じる欠点だと思います。世界の自動車産業に目を向ければ、大衆的乗用車として開発されてきたクルマでも、しっかりと「趣味性」とセクシーさを併せ持っているものも多いですけどね・・・。例えばフィアット500、ミニ、VWザビートルなどなど。

  これらのクルマと比べても全く遜色がないくらいの歴史を誇り、なおかつ世界中で販売された大ベストセラーの「カローラ」ですから、もっと多くの人から「尊敬」の意味で注目されるべきだと思います。フィアット500、ミニ、ザビートルに見られるように、一部のグレードは300万円くらいになっても構わないので、「趣味のクルマ」だと十分に認知されるような作り込みをですね・・・やれるもんならやってみろ〜!!!「86」のように専用設計のFRスポーツみたいなクルマは、有り体に言ってしまえば、開発費さえ降りるならばどこのメーカーでも出来る仕事なのだと思います。しかしごくごくありふれた庶民的なクルマを「趣味のクルマ」に磨き上げるのは、どのメーカーにでも簡単にできることではないはずです。

  日本メーカーでそれを上手くやってのけているのは「スズキ」くらいなものでしょうか、コンパクトカーのスイフトと、軽のアルトの2車種では、なかなか趣味性の高いモデルを現在進行形で作っているんじゃないですか? なによりベース車のデザインからしてある程度は意図的に「愉しさ」が表現できるものに工夫されています。どうしてもトヨタ、日産、ホンダの場合は上位のグレードのクルマの販売を邪魔してはいけないという意識が働くせいでしょうか、下位グレードの量販車を売ろうという意図はなさそうですね。

  今回のカローラの特別仕様車は、エクステリアのイメチェンが中心で、ワイド&ローに見せる良さげなエアロが付いてくるようです。トヨタの純正アフターパーツは、まあどれもやたらとカッコいいので、こういう企画のタイミングでぜひクルマを買ってみたいな!という気にはなりますね。「W×B」という特別仕様車であることを示すエンブレムも付いてきて、専用に誂えたホイールがこれまた「幾何学」的で美しいです!!!これなら200万円そこそこで買えるクルマとしては満足度は非常に高いですね・・・今こそ買いなのかな!?

  しっかーし!!!アレが無いんですよ!!!ローダウン・スプリング?いやいや・・・パドルシフト?いやいや・・・そうです「MT」ですよ!!!なんでHVとCVTのモデルしかないの〜!!!「SPORT」はどこいった!!!フィアット500もミニもMTあるぞ!!!ザビートルだって本国ではMTが売れてるぞ!!!なんかすっごく惜しい気がするんですけどね〜・・・。追加設定希望!!!


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2016年5月11日水曜日

トヨタ86がMC・・・うーん進化のペースが。

  他のブログ記事でも書いたのですが、5年後のGTカー市場はいったいどうなっているんだろうか?・・・例えば多くのファンの懐疑の想いの中でフェラーリやポルシェでも相次いでターボ化が断行されるなど、趣味性が高いクルマに対しても相応の環境性能を高める要求が強まりつつあることで、今よりももっともっとクルマはつまらなくなるんじゃないか・・・そんな悲観的な意見の人もいると思います。

  もしくは、フォード撤退によってせっかく右ハンドルが出来たマスタングも新たに発売されるフォードGTも日本には正規ルートでは入って来ない見通しです。ホンダも日本ではNSXを売るつもりがあるのでしょうか?トヨタもレクサスLCを日本でもフルスペックで展開するでしょうか?(HVのみとか・・・) つまり日本市場だけが世界のGTカーシーンから放置されるようになり、中国人が楽しむのをじっと動画で見ているだけになるのかも・・・。上海、北京はもちろんバンコクやジャカルタのMSにはやってくるのに、東京MSには来ないというブランドも多くなりましたね。フェラーリ、ランボルギーニ、キャデラック、リンカーン・・・etc

  それとは別の問題、いや多少は関係あるかもしれないですけど、2007年頃からGTカーのスペックが飛躍的に高まってからというもの、それに合わせて次第に価格も高騰したこともあって、最新のGTカーを楽しむ環境は一般的な日本人ユーザーにとってはだいぶ窮屈なものになりました。いまも2002年に一斉に絶版したスープラやシルビアの人気が高くてかなりの稼働率を見せてます。これらのクルマはもう15年前後を経過しており、いくらレストアの技術が進歩したとはいえ、「クルマを楽しむ」使い方をしていれば、いろいろと維持が難しい局面に突入していると思います。だけど乗り換えるクルマがねーんだな・・・。

  2012年にトヨタとスバルの共同開発によって、これらのGTカーやスポーツカー需要を取り込めるような新型スポーツカー「86/BRZ」が発売されました。せっかく出てきて専用設計スポーツカーですから、日本のクルマ好きが温かい姿勢で育んでいかなきゃいけない・・・そんなことは百も承知なんですけども、GTカーだったら必ず要求される「クルマの魅力」についてはいまいちピンとこないという意見も少なくないです。「限られた予算で楽しめるクルマ」という合理的なコンセプトを忠実に達成するとこに関しては優秀すぎるトヨタの仕事ぶりには納得ですが、その計算高さゆえにやや魅力が限定的なのかな〜・・・という気も。

  このクルマのどんな点が気になるのか? これは86/BRZの根幹的な部分ではあるのですが、スバルのボクサーエンジンを採用するという大前提からして、とっても「営業的な視点」を感じてしまいますね・・・あまりに厳しい意見かもしれないですが、すでにボクサーエンジン搭載の段階でこのクルマの終着点がほぼ決めてしまっていると思うのです。なんで汎用性や耐久性に優れるトヨタのエンジン(直4かV6)ではダメだったのか? まず開発者の念頭にあったのは、ボクサーエンジンの希少さで商品価値を上げようという判断だと思います。できるだけ売りやすくすること・・・スポーツカーを作ることによるリスクをヘッジする「コンサル」的な判断だとは思いますけどね。

  例えば世界的にも評価が高い、英国のスポーツカーメーカーの「ロータス」や「ケータハム」では、それぞれの最上級のモデルに日本メーカーが設計したレシプロエンジンを使っています。「ロータス・エキシージS」にはトヨタの3.5Lスーパーチャージャーを、「ケータハムR620」にはマツダMZRエンジンをベースにした2Lスーパーチャージャーが使われています。トヨタはエキシージだけでなくエリーゼにも1.8Lエンジンを供給しています。

  トヨタは従来からスポーティなエンジンは提携しているヤマハにチューンさせているので、スバルに頼むかヤマハに頼むかの2択だったとは思いますけども、「ポルシェと同じボクサー」という目先のことを追い求めた結果、クルマの拡張性に重大な疑義が出ていると言われています。低重心なエンジンを使うことで、限界領域でのコントロール性を向上させろ!という指示はトヨタの社長から出されているのかも知れませんが・・・。

  完成したトヨタ86の設計から読み取れる設計の意図は、スポーツカーとして「汎用性」よりも「専門性」に重きを置いているようです。ボデーはクラシカルなクーペスタイルで、それこそフェラーリ・デイトナやジャガー・Eタイプの頃から受け継がれてきたFRのGTカー的なスタイルを踏襲しています。それなのに走りは全くロードゴーイングではなく、競技用車両を目指しています。

  GTカー、つまり高性能プライベートカーとしての需要に長いスパンで応えていくためには、なによりクルマの拡張性が大事です。場合によっては直4、V6(直6)、V8とブランド縦断的にエンジンが搭載できるような柔軟な設計であるべきだったと思います。それがデビューの段階でフラット4の自然吸気というガチガチの設計で固めてしまった結果、車高の低さゆえにターボチャージャーの有効性が保証できないとして、ターボ化が棚上げされたままになってしまいました(走りの楽しさについてはターボ化すれば良いというものでもないですけど)。

  スポーツカーという話題性で売るクルマに、大胆な刷新ができないのは少々つらいですね。ポルシェはノーマルと「S」、「GTS」、「GT3」、「R」とクルマが持つ拡張性を上手く使ってモデルサイクルを生き抜いています。今回の86のMCは公称値で5psのスープアップを実現したそうですが、これでいったいどれくらいの人が動くのか?馬5頭分のパワーアップってなかなかスゴそうだけど、じっさいは素人に関知できるレベルではないですね。ミッションの特性だけでもあやふやになってしまうレベルです。

  2012年の発売時に86/BRZはユーザーが「弄る」ためのクルマだと開発陣は声を揃えて宣言していました。トヨタが音頭を取ったことで国内外の多くのチューナーからエアロなどのパーツが登場しました。ユーザーが好きなハネを付けて、好きな音にしたらいい!とまで言い切っているわけですから、欧州のGTカーの王道を歩む必然性もないのですが・・・。さてトヨタですがこの86と併売をする前提で、欧州GTカー文化ど真ん中のスープラ後継モデルをBMWに作らせていると報じられてます。BMWが手掛けるわけですから86のような「250万円〜」といった価格設定にはならないでしょうけども・・・86に不満なGTカー好きはそれを待て!ってことのようですね。


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2016年5月4日水曜日

アコードMCにホンダが大胆なティザーを展開!!!果たして・・・。

  なんでオデッセイには非ハイブリッドのNA・Vテックが用意されているのに、アコードの日本仕様にはそれが無いのか? ここ数年で一番ホンダがファンを踏みにじった瞬間だったと思いますね。アコードはアメリカでは今も200万円そこそこで売られていて、若者がリーズナブルに楽しめる中型セダンの代表格なんですけども、日本にくるとどうしたことか、これがちょっとした、いやいやたいそうご立派なハイソカーに変身します。

  誰がどう見ても明らかにクラウンを意識した作りですね・・・。そのジャンルのナンバー1シェアに狙いをつけるのは、ホンダに限らず戦略のセオリーではあるとは思うのですが、相手は日本市場向け(香港でも販売)に開発されていて、小回りが利くFR車で車幅も1800mmに抑えた「ドメスティック・スペシャル・サルーン」ですからね・・・。いくらトヨタのユーザー相手だからって燃費だけで安易に引き付けられるとでも思ったのでしょうか?確かにアコードHVの市街地燃費は堂々のクラストップというか圧倒的な強さと評判ですけど・・・。

  アコードは、アメリカではフェイスブック創業者のマーク=ザッカーバーグがかつて愛用していたクルマとして知られ、「賢者のクルマ」(地味だけど良いクルマへの讃辞!?)とか言われているみたいです。200万円で後席もゆったり座れて、衝突安全性もスズキ・キザシ、ボルボS60と並んで「三大安全サルーン」に数えられる・・・やはり「賢者のクルマ」ですね。これそのまま売っても日本で評価されると思うんですけどね。ホンダの役員や系列販売店の社長が乗るクルマだから「若者向けじゃ困る」という内部事情が透けてみえるのは、「ユーザー軽視」という意味で残念ですね。(ホンダがどんな風にクルマを売っても自由だろ!!!)

  さてホンダがそんなアコードのビッグMCを予告しています。なんだかやたらとシルエットがスポーティになっていてとっても「思わせぶり」です。現行モデルではボデーがほぼクラウンと同等にまで拡大されていて、その結果スポーティでもVIPでもないなんだか中途半端な立ち位置になりました。同じサイズのアテンザはデザインで注目されて、そこそこの結果を出してますが、アコードはその波に乗れずにデザインでインパクトが残せなかった?ことで完全に逆風が吹きました。そんなこれまでの経過からか、ホンダのコンプレックスが、いや「焦り」が、見えるティザー広告になっています。

  身も蓋もない話ですが、アコードもスカイラインと同じで、少々ファンが多過ぎるその名前がかなり不利に作用したかもしれません。現行へと移行した段階、つまり欧州アコードを廃止して、北米アコード=旧インスパイアに切り替わった段階で別の車名になって登場すれば、ホンダの新しいハイテクなハイソカーとして別の見方がされたと思うんですが・・・。200万円台のアコードの刷新を期待していたユーザーには、100万円も上回るHVだけの設定と聞いて大きく失望したはずです。

  最近になってホンダはシビック・セダンの日本復帰を計画していることを明かしました。タイのバンコク・モーターショーではいよいよ新型シビックの右ハンドルモデルが公開されました。そのスタイルは日本のユーザーがシビックの名称から思い浮かべるものとは大きく違っていて、まさしく往年のアコードが甦ったかのようです!!!アコードが現行になって、切り捨てられたユーザーからの「スポーツセダンを!」の声が多く・・・とホンダはシビックの日本導入検討の理由を明かしています。まあそりゃそうだよ・・・これまでインテグラタイプRやアコードユーロRなどで、世界最高峰を見据える高性能エンジンと「Vテック」技術の乗った乗用車ということで多くのホンダ・ファンを集めてきたのに、今更になってHVのスポーツカーや、ターボになったタイプRに乗り換えろ!とか言われてもさ・・・。

  1970年代のマスキー法(史上最も有名な排ガス規制!)を最初に突破したホンダとマツダ(マツダは燃料を濃くしてちょっとズルしたらしい・・・)以来、日本の自動車産業は世界のお手本として注目されました。しかしホンダのそんな偉業をも意に介さないゴミクズ野郎どもが「自動車評論家」を自称して、今に至るまでホンダの経営をディスったりしていたことで、ホンダはあたかも日本に背を向けているかのようなイメージすらあります。米国政府と米国民に愛される自動車メーカーとして、ホンダはスバルの20年先を歩んでいる存在なんですけどね・・・。

  オデッセイとアコード・・・この2台は日本の若者ユーザーとホンダとの絆みたいな存在だと思うんです(勝手な解釈で恐縮ですけど)。それが今ではオデッセイの最量販グレードの本体価格が400万円(HVアブソルート)!!!新しくスポーティにビッグマイナーが施されるアコードも同じくらいの価格帯になるんでしょうね・・・。今度はホンダの意地が炸裂してカッコ良くなって、400万円でも売れるかもしれません。・・・けど200万円台の自然吸気Vテックもオデッセイ同様に設置できないもんですかね!?「賢者のクルマ」の復活にも期待したいです。

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↓日本のBMWとか言われて時代が懐かしい!

2016年4月29日金曜日

日本車の「現在地」は自分で感じるしかないな・・・。

  日本のスポーツカーが世界各地で大人気みたいです!!!日本の自動車メーカーといえばトヨタを始めとして比較的おとなしくてやや庶民的なクルマ作りを得意としているイメージがあります。700psとか出すマッスルカー(ハイパワーな改造乗用車)が根強い人気のアメリカ車、200psそこそこでもニュルブルックリンクでかなりの好タイムを出すドイツ車・・・に比べるとやっぱり地味かも。速さの為に6や8気筒を使うアメリカやドイツに対して、日本メーカーでは大型エンジンを静かさの為に使ってます・・・。

  それでも先日発売された「トップギアジャパン」の第二号を読むとですね、世界の(イギリスの)ジャーナリストが15年前とは全く別の視線を日本車のスポーツカーに送っているのがわかります。日本車の多くは静かで知的なんだけど、ひとたびスポーツカーになれば彼らの妄想が次々と具現化された官能領域で「走り」のクルマを作ってきやがる!!!エンジン頼みのドイツ、イギリス、イタリア、アメリカでは、その変態っぷりに対抗できませーん!!!いつから日本車はこんなにまでの羨望を集められるようになったのか!?

  この15年の間には「R35GT-R」や「レクサスLFA」といった世界中のエンスーを騒がすような究極的なクルマが発売されるなど、日本車のステージは確実に上がったでしょう。しかし15年前のクルマだって、もちろん「究極」な存在であることは変わらずで、スカイラインGT-Rは公道車両の世界最速を達成するためのクルマでした。BMWが300psそこそこで、メルセデスの方がいくらか洗練されたシャシーで400psに耐えられるくらいの時代に、650psの大出力でも生かせる市販車としては異次元のシャシーを使ってました。もちろんレース車両として使うためなんですが、そんな反則な車両を出されたらレースにならないわけで、全日本ツーリングカー選手権(JTC)のクラス1がスカGのワンメイクレース化しました。

  フェラーリに対して「過去の遺物」と言い放ったホンダは、確信とともにNSXを発表し、さらにフェラーリよりも優美でハンドリングに優れてなおかつ速いマツダ・RX7もありました。さらに小さいサイズのスポーツモデルとしては、ホンダ・インテグラRはスポーツクーペの次元を越えていると海外メディアから激賞され、当時話題のアウディTTなどの欧州のクーペを全く寄せ付けない「走り」のクルマでした。これらはホンダVテックとマツダロータリーを搭載しているわけですから、これまたスカGのような反則的なスポーツカーでした。

  シビック・タイプRの存在は、間違いなく欧州のホットハッチ・シーンを牽引していて、欧州メーカーからは「アンタッチャブル」な存在として煙たがられていました。二輪も作っているメーカーが参入するなんて反則だろ!!!ホンダやスズキの小型エンジンの開発力は、二輪と四輪のシナジーで、他のメーカーを上回るのは当たり前の事ですが、ホンダが創業して戦後の復興期に普及した二輪車の成功したのは、つまるところ日本がたどってきた歴史によるものです。

  二輪を持つホンダやスズキに対抗するために、ヤマハと提携してスポーツエンジンを開発したトヨタ。さらに旧財閥に系譜を持つ三菱(最初は重工)や日産の元にはプリンスなどの中小メーカーが旧通産省の主導で統合され高い技術が結集しました。その一連の統合から逃れるため!!!という名目でマツダは血眼になってロータリーを実用化に舵を切ったという経緯があります(そして住友と組んで西日本の産業を固守した!)。

  普通にクルマ好きならこれらの事をよく知っていて日本のメーカーの強みや弱みもわかっているものだと思うのですが、日本のオッサンってのはなんだか不思議な輩が多くて・・・、こういったことを全く関知せずに、ドイツ車中心のクルマ観で全てを語る「めんどくせーヤツ」が結構多いんですよ。別にプロジェクトXみたいな番組で啓蒙されなくても、ごくごく身の回りの事に関する自然科学を学ぶ姿勢があれば、情報なんていくらでも溢れていますし、クルマを実際に体験する場所だっていくらでもあるわけです。

  それでも100年の歴史があるメルセデスやBMWに比べれば、日本メーカーなんて高々60年の新参・・・だから日本車は欧州車には勝てない!とか未だに言っている人いるんですよ。そもそもプロジェクトXみたいな企画が出来ること自体に、「産業の空洞化」以前に日本人のオッサンの「脳内の空洞化」が進んでいているからなんでしょうね・・・。クルマも満足に語れない不自由なオッサンが多過ぎる・・・。決して口には出さないですけど、評論家の意見とか真に受けているなと感じると、「だっせ〜」って思います。15年前の欧州白人主義のまま頭が停止している!!!これこそ「過去の遺物」だ!!!

  さて「トップギア・ジャパンvol2」ですが、コレはかなりの意欲作です。とても面白いですよ!!!最新の日本車がシビアに評価されてます。ちなみに特集として登場する日本車は・・・NDロードスター、レクサスRC、WRX STI、シビックtypeR、S660、コペン、アルトワークス、そしてプリウス!!!外国人ライターが待ったなしで切り込んでます!
ハッキリ言うとそれ以外の部分がもっと面白い!!!大黒取材とか!!「カーグラフィック」と「VIPカー」のいいとこ取りみたいな・・・あと編集が上手い。


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2016年4月21日木曜日

三菱が・・・とうとう。

  トヨタが操業停止(熊本地震の影響)などトラブルを抱えるとやっぱり出てくる!なかなか不思議なタイミングのニュースだな?という気もしないでもないですけど。それにしても三菱の意図的な「虚偽表示」のニュースには心底ガッカリさせられました・・・。モード燃費をチョロまかすなんてさー・・・、どっかのビッグな市場の国でどっかの国を代表するメーカーが大々的にやらかして大バッシングされてましたけども、日本ではVWや三菱ほどには報じられなかったのもまた不思議です。

  繰り返しますけどモード燃費の誤魔化しなんて、まともなメーカーのすることではないと思います。まったく中長期的な戦略など立案できていないメーカーが行き当たりばったりで急場しのぎに作ったクルマで、ちょっと性能が劣っているから「継ぎ足し」しておこう!っていう子どもの発想です。現代のクルマ作りは、そのモデルが販売される予定のサイクルの中で、出現するであろう有力なライバルを予測し、それらのポテンシャルを徹底的にリサーチした上で、満を持して綿密に設計した上で出てくるものじゃないですか?

  もちろん強敵がたくさんいるわけですから、計画どおりには行かないこともあるでしょう。でも一流のメーカーならば当然に最悪のケースを十分に想定していると思うのですよ。そして万が一にも最悪のシチュエーションが再現されても、「燃費をごまかす」という詐欺行為はどう考えても合理的な戦略にはならないと思うのですが・・・。そういうメーカーにまで成り果ててしまった三菱にはガッカリだと言うわけです。

  トヨタとホンダがなんともゲスで不毛な燃費競争を繰り広げていて、その競争に参入しても未来は無い!と十分にわかっているスバルやマツダは「走る」歓びを追求する方向へ舵を取りました。そしてスズキはイニシャルコストを削減して、より経済的な負担が少ないクルマ作りを目指していて、日産はこれまでに蓄積した高度な走行システムを駆使して世界有数の総合力が高いクルマを作るメーカーへ・・・。これまでの三菱だったならば、ドイツでもアメリカでも非常に故障率が低くて高い信頼性を獲得していましたから、日産と同じ路線を突き進むことも出来たでしょう。

  しかし2000年代から俄にターボエンジンのブームが到来して、三菱重工&三菱自動車の収益体制が大きく変化しはじめました(重工は自の親会社)。2002年の排ガス規制強化を期に、欧州の有名ブランド(アルファロメオなど)が次々に三菱のGDIエンジンのライセンス取得に走り、さらに三菱がいち早く実用化した直噴ターボ技術が欧州メーカーの経営合理化策に見事に合致します。1台のエンジンにさまざまなターボチャージャーを組み合わせることで、複数の価格帯のユニットを造り分けることができる!!!という画期的なシステムはメルセデス、BMW、アウディ、VW、ボルボ、ミニなど日本で成功している多くの輸入車ブランドで採用されました。

  クルマを売らなくても、ターボチャージャーが売れるので十分に儲かる!!!そんなバブルなぬるま湯に浸かっていては、構造改革も進まないですし、中長期的なビジョンも無かったのかもしれません。そんな魂の抜けた三菱を軽蔑するかのように、スバルやマツダはアメリカのハネウェル製のタービンをFA20/FB16ターボやスカイアクティブDでは採用しています・・・。

  別に2000年代の三菱がターボチャージャー販売にあぐらをかいていて、何もしてないというわけではありません。2009年には世界もびっくりの手頃な価格のEV「iミーブ」を発売し、その後にはiミーブに関するEVライセンスもぜひ売ってくれ!とPSAグループなど欧州方面から熱烈なオファーが殺到したようです。「あの三菱が作ったのだからさぞかし優秀だろう!」といった、直噴ターボやSUVのOEM実績(シトロエンにRVRを納入)など、三菱はグローバルでのBtoBにおける「ブランド力」を存分に発揮していたようです。

  2010年頃にまとめられた自動車メーカーを分析した書物によると、2000年代後半の三菱は北米市場から車種を削減したことで赤字に陥っていたものの、欧州ブランドがバタバタと死滅した大不況期の欧州市場でもそこそこ堅調に推移し、マツダのような「火だるま」にはなっていなかったようです。さらになんと!!!大方の予想に反して国内ではきっちり黒字を確保!!!三菱グループによる商用車需要が基盤になっているので底堅いんですね。だから一般ユーザーの意見なんて聞く耳持たないのかな・・・。

  そもそも戦前の財閥直系の軍需企業が、いまでも自衛隊の兵器やミサイル部品や戦闘機を作りつづけているんです。親会社の重工業にとって最大のお得意様は、自衛隊・JR・大手私鉄などなど。機械製造の分野では、トヨタや日立を軽く凌ぐほどの構造上の利権を確保した安定企業なんですね・・・。「三菱は国家なり」マスコミに躍らされて、市井の雑魚市民が三菱をいくら批判したところで全くびくともしない!いくら不買運動を展開したところで、痛くも痒くもないのかもしれません。

  報道を聞いて三菱批判を始めた俄な人々へ!!!三菱自は日本国を守るためにこれまで粉骨砕身の献身をしてきました!!!ODAの一環として日本からの技術援助の中核を担っていたのは三菱自です!!!韓国・中国・マレーシアなどのほとんど全てのメーカーにエンジン製造技術を提供したのは三菱です。中国では三菱は「中国自動車産業の父」として崇められています。貿易摩擦軽減の為に、不採算覚悟で747ジャンボを大量購入して、そのまま経営難へと落ちていった日本航空と同じで、三菱自は自らが犠牲になることで日本の国益に貢献しています!!!

  三菱自の会長が今回の一件で辞任といったニュースが流れるかもしれないですが、それは全く責任を取ったことにはなりません。その人物は三菱重の会長も兼任してますから・・・。
さてこの国策メーカー・三菱自は今後一体どうなっていくのでしょうか? 不死身の復活を果たして、再び世界のどっかの自動車産業を盛り上げるかもしれません。

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2016年4月14日木曜日

エクストレイル20Xt  メルセデス製エンジン搭載ではないです・・・

  「エクストレイル20Xt」昨年の12月の発売なので今更なんですけども、なんとも紛らわしいグレード名ですね。明らかに「スカイライン200GT-t」と同じ要領でグレード名が付いていると誤認させようとしている気が・・・。もちろんよーく考えてみれば、スカイラインは縦置き2Lターボですから、FFベースの横置きエンジンのエクストレイルにそのまま積めるはずもないわけで、まずはあり得ない話なんですが・・・。日産が自ら「最強のSUV」だとするエクストレイル。欧州では先代キャッシュカイにGT-R用の3.8LのV6ターボを搭載したモデルもありました!日本でももうちょっと派手な展開を期待したいものです。

  先日、別ブログの記事で「トヨタ、日産、マツダ、ホンダのクルマ作りは素晴らしい!」と白々しい理由を付けてもっともらしく書いたりしてました。そうしたら昨日届いたばかりの沢村さんの新刊「自動車問答」の巻頭を飾る一節で、なんと事もあろうか!日産(とホンダ)のクルマ作りが最近とんでもなく酷いと槍玉に上がっていて、もはや自動車メーカーとしての態を成してない!?再起不能!?とでも言いたいほどにボコボコに叩かれてるのを見て、ただただ唖然というか戦慄が・・・。「新興アジア向けの安普請車とアメリカで売るインフィニティ車だけ」という簡素な表現であっさりと叩き切られてましたよ。失礼ですが、沢村さんのようなスーパーカーが専門のやや古典的な評論家の手に掛かれば、「日産=スカイラインとマーチ」という認識なんでしょうね。

  これはもう本当にがっかりしましたよ〜・・・。欧州ナンバー1のSUVブランド「日産」という輝かしい実績は無視ですか!? キャッシュカイ(エクストレイル)とジューク以来の日産の欧州大攻勢は、もはや日本のカーメディアが全く関知しない領域のようです。他にも日産のロングセラーミニバンのセレナはフルモデルチェンジしたばかりのステップワゴンよりもよく売れてます!!!5ナンバー・ミニバン(ヴォクシー系とステップワゴン)の対決に勝利したときは、「やっぱり日産だな!」と思ったんですけどね。ライバル勢に比べて優れた静音性がユーザーから評判なのにな〜・・・。日産こそが日本市場にとって具合のいいクルマを作ってくれるメーカーだと思いますよ!!!

  「インフィニティ車」とかあっさり括られてますけど、スカイラインもフーガも日本で走らせることも十分に視野に入った素晴らしいサイズ感の高級セダンです(スカG世代には目の敵にされてますけど)。何より素晴らしいのがドイツブランドの安普請なライバルと比べて、これまたかなり具合がいいことです。単純に比較すると意図しない結果になるからか、もはや多くのカーメディアがどういう対応をとっていいかわからないほどにインフィニティ車は冴えてますよ。BMW5erとフーガを比べてみましたが、どこを切り取っても5erの優位はほぼ感じられないくらいです。クルマ全体の雰囲気もフーガの方が間違いなくいい!フーガは本気でオススメできるけど、5erは一言諌めてあげたいくらい・・・。

  日産の4気筒ノートが「安普請」というのであれば、BMWやミニの3気筒なんてFF、FR問わず低速域では「絶対に買ってはいけないレベル」のNVHを覚悟しなければならないです。度々失礼ですが、いよいよ沢村さんも耄碌してきたのかな・・・。私が思うに日本市場のクルマは相対的にレベルが高いわけですが、それでも日産無くして「上質」は語れない!ような納得のクルマの仕上げをしています。

  確かに現行マーチのような「?」なクルマもありますけど、主要なモデルに関してはコンパクトカーもミニバンもSUVもセダンも・・・全てのジャンルにおいて、日産車が質感における「スタンダード」を作っているといっていいくらいです。スカイラインがあるから、アテンザがセダンとしてまだまだのレベルだということがわかる。これをCクラスや3erを基準に測定するのは無理ですよ!ハンドリングやらNVHやらでアテンザが下剋上してますから・・・、もはやスカイライン以外で、他のライバルモデルの性能を測ることはできないです。

  SUVではもちろんエクストレイルです。マツダのCX5が高く評価されるのも、エクストレイルという既存勢力が比較対象として存在したからこそ、その性能の高さが伝わったはずです。SUVなのにここまで操安性が高いのか!? エクストレイルもCX5発売後にフルモデルチェンジをして、やはり「操安性」というマツダと同じテーマに挑んで、トラクションとハンドリングを同時に改善する装置「ヨー・モーメント・コントロール」をAWD車に装備してきました。スカG時代の遺産といわれる日産自慢の「ATTESA(アテーサ)E-TS」をさらに進化させた機能のようで、トルク配分を絶えず適性化してハンドリングやコーナー時の加速性能を高めるのだとか(スポーツカーか?)。

  理屈としてはホンダNSXが新たに採用するハイブリッドのモーター制御によるSH-AWDシステムと同じですね。マツダも似たようなものを開発していて、空転によるロスを徹底的に減らすことで2WD車よりも燃費の良いクルマを目指すことを掲げています。沢村さんの最新作で「自力で開発している!」と評価されていたマツダですが、そのマツダの進む先を走っているのが日産とホンダ!!!やはり開発力は素晴らしい!!!。「日産に対する批判」いくら沢村さんの主張でもこればっかりは疑問符を付けざるを得ないです。


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2016年4月6日水曜日

マツダCX4 「ビーエムの真似とか言わないで〜」

  発売から3年半が経過した3代目アテンザが当初の目論見通りにグローバルで月に1万台を売り続けているマツダ。アテンザは日本市場でもしぶとく月1000台を確保するなど予想外に健闘しています。フラッグシップが好調ということもあって、他の下位モデルも全て堅調に推移しています。

  以前のスポーティなハンドリングへ突き進むマツダがとても好きだったので、「スカイアクティブ」以降のややどんよりしたマツダには個人的には懐疑の目を向けていました。実家のトヨタと自分のマツダ(旧型)は「走り」に関するあらゆるパラメーターが違っていて、実際にそのギャップはとてつもなく大きいです。同じCDセグのセダンなんですけど、クルマの乗り味ってこんなに振り幅が大きの!?というくらいです。おかげさまで、それを尺度に他のメーカー車の乗り味をあれこれと断定させてもらってます。BMW3erはトヨタとマツダのほぼほぼ中間くらいでしょうか、電動ステアになってからなんとも薄味に感じます。スカイラインは「あのステアリング」のインパクトもあってかかなりマツダ寄りです。Cクラスは完全にトヨタ寄りですね・・・現段階ではとてもスポーティとは表現できないです。

  しかし「スカイアクティブ」になってからというもの、マツダのハンドリングはハッキリとマイルドになりました。当初はフロントサスの変更が影響したのかな?と勘ぐってましたが、マツダのエンジニアがいろいろな場所で、ステアリングの切り始めをマイルドにした!と言っているので、どうやらメーカーぐるみの意図的な変更のようです。2012年まではロータリー搭載車を販売していたので、その機動性を生かすためにも、「アウトロー」で「アヴァンギャルド」なハンドリングをブランド全体の個性として打ち出してきたマツダですが、自己都合によりディーゼルをブランドの目玉に据えるようになったり、排気を改良したガソリンエンジンを積む為に長いノーズのボディが必要だったりするなどで、どうも凡百な輸入車と同じような「ゆるさ」が出てきています。

  それでもデザインを中心にマツダの美徳とする「こだわり」が存分に出ていて、それが世界的なヒットに繋がっているようです。しばしば「マツダのデザインはいい!」と漠然と評価されていますが、細部までしっかり作り込んでいるという意味では新型プリウスやミライもそれなりに時間はかけているのがわかるデザインだと思います。マツダよりも圧倒的なインパクトを持つド派手な「面(ツラ)」をつかってます。

  マツダ車を見ていて「すごいな〜・・・」と思うのは、どのモデルも「デザイナーとの対話」が楽しめるところです。近くで眺めていたら、さりげないこだわりにあれこれと気がつきます。例えばアテンザならば・・・グリルやライトの造形に最初に目がいきますけど、これらはそれほど感銘深くはないです。しかしサイドの肉厚なパネルとそこから醸し出される全体の素晴らしいバランスに気がつくと、もうクルマの全景が一気に変わって惚れ惚れします。これを見てしまったあとでは、アホみたいなライン入れてるレクサスISや、妙に弱々しいオモチャみたいなCクラスや、何も意図していないジャガーXE、スカイラインや、パサートやレガシィと見分けが付かないアウディA4や、ただただ安っぽくて塗装もずば抜けて下手くそなBMW3erなど・・・これらのサイドのデザインが自分の意識の中で完全否定されてしまうほどです。

  「セダンはサイドデザイン」・・・ドイツ車も他の日本車も全く欠落していた真理を再発見するのが、マツダ・デザインの非常に有り難いところです。もしアテンザが無かったら?・・・メルセデスCLS→CLA→S→Cのようなリアからボデーが溶け出してしまったようなブサイクな「デザイナーズ・セダン」が流行っていたでしょうね。この4台を街中で後ろから見るとあまりに酷いデザインに失礼ですが嗤ってしまいます。新型Eクラスも相変わらずの「小さなケツ」デザインで登場しましたが、発売前からすでにダサいです。もっとも「小さなケツ」の源流は日産レパードJフェリーなんですけどね・・・。

  マツダに話を戻すと、CX5もとてもバランスの良いSUVデザインだったと思います。もしこのクルマが無かったら、レクサスもメルセデスもSUVデザインの方向性を完全に見失っていたでしょう。素人が言うことではないですが、余計なことをせずに淡々とマツダのデザインをパクっておけば、ロングテールで売れる評判良い定番SUVが作れるような気がします。レクサスもメルセデスも雑然としたSUV市場を「派手な仕掛けデザイン」で楽に目立ちたいと思うでしょうが、ハイクラスのブランドがジューク路線を安易に追従するのは危険です。

  とにかく「俄」「俄」「俄」なSUV市場ですから、トヨタのように開発に手間ひま賭けると完全に商機を逸します(プリウスSUVはまだまだ先でしょうか?)。そこで登場するのが、BMWのような「ヤクザ」なブランドです。BMWのSUVはなんとも玉虫色で、そもそも開発が面倒だからM&Aでランドローバーのノウハウを手軽にゲットして、他人のふんどしでクルマ作りをする超合理主義で、ルノー経営陣にいちいち楯突く日産のクルマ作りとは真逆です。もはやBMWのSUVはドイツとは何の関係もないクルマでしかなく、デザインまでそれぞれ他社に丸投げしてますから、X1、X3、X5でも統一感がかなり希薄です。ちなみにX1は中国の下請けが、X3はオーストリアのマグナシュタイナーが、X5はサウスカロライナがそれぞれ担当しています。

  参入・撤退が比較的に容易な「ライセンス生産」でやっつけ仕事で作られているBMWのラインナップを、マツダが真似してる!?みたいなミーハーな記事を見かけると、なんだかとってもやるせない気分になります。いよいよマツダ公式HPでもCX5→CX3に続いて「CX4」という名称の新型SUVが北京MSで公開されることになりました。

  実際のところBMWのSUVはどれも良さがよくわからなんのですよ。何がしたいのか?全くわからない!近頃じゃセダンも同じ臭いがいますけど・・・。SUVでは特にBMWらしい操安性の良さなんてまるで感じないですし、スタイルも日本で販売している全メーカーのSUV中でも最低レベルに「すぼら」です。X5とX6はクロカン好きのツボを押えたラダーフレーム車ですけども、X1、X3、X4はまるで存在意義がわからないです。ホンダのCR-Vやヴェゼルの方がよっぽどいい。この3車種を褒めているライターは絶対に信用できないな・・・。まともなライターなら「コメントは控えます!」と評価を放り投げるレベルですから。

  そんなBMWのSUV展開に対比されちゃうマツダは少々気の毒ですね。マツダのCX5とCX3は国内外で販売も至って好調で、各地のCOTYでも軒並み高い評価を受けていて、激戦区を見事に勝ち抜いた「傑作SUV」としての評価を勝ち取っています。・・・が今回のCX4はプロトモデルが中国の工場で作られたようで、かなり早い段階で情報が漏れてました。いよいよマツダもBMW的な「投機」に走ったか?と嫌な予感もしましたけど。

  CX5のCD値を改善するボデースタイルで高速道路での風切り音を低減させたり、「低床車と同じように走れる操安性」をCX5からさらに高めた企画なのだと思いますが、ボデー以外はCX5の「ノックダウン(流用)」になるのでしょうか? それともCX5とは全く別の世界観を見せてくれる、マツダらしい「こだわり」の新型車として登場するのでしょうか? マツダの予告だと、デザイナーとの対話が楽しめる自信のデザインのようです。セダンを越えた操安性で・・・アテンザユーザーをも取り込むのか? まあボチボチ発売が楽しみな1台ではあります。


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↓福野さんの新刊だってさ〜!!