2015年10月24日土曜日

スズキ・エスクード 「実力派らしいCM展開?」

  国産車も輸入車もまるで競うように「新型・MC・グレード追加・イヤーモデル発表」が連日連夜もの凄い勢いで発表されています。東京モーターショーで主役になるため?か日本メーカーは宣伝に余念がないようで、ボケーっとしてても新車情報が入ってきてしまいます。各メーカーはわざわざご丁寧にホームページに詳細な情報を上げていて、なんでも知りたがりのマニア体質なので見始めてしまうとどんどん時間が・・・、休みの日の半日くらい平気でネットしていたりでちょっとヤバいなと感じています。

  そんな中で登場してきたのが、スズキ「エクスード」というこのブランドの中でもっとも高級な部類に入るSUVで、ちょっとわかりにくいフルモデルチェンジが行われました。日産のエクストレイルやスカイラインでも行われていましたが、先代モデルを一部残したままで併売が行われています。エクストレイルの場合はディーゼル搭載モデルを残すという主旨だったのですが、このエクシードは2.4L(直4)の先代モデルと1.6L(直4)の新型モデルの同時展開になっていて、先代モデルを残した意味は2.4LエンジンとMTを残すことにあるようです。

  エンジンのダウンサイジング(自然吸気です!)によって新型は、先代と比べて約2倍のモード燃費を誇るようになりました。さらにATの6段化(先代は4AT)もかなり燃費に効いているようです(BMW方式!)。新型には新たにFFが登場し、AWDも選択可能ではあるものの、このクルマの魅力であった?MTが新型では設定されていません(追加されるかも)。

  先代モデル(3代目)が登場したのが2005年なのですが、あまり見かけないクルマということもあるかもしれないですが、10年前のデザインとは思えない鮮度にビックリです。スイフトと並んでスズキの近年の傑作デザインと言っていいですね。CX5が売れてヴェゼルが売れたのに、このエスクードが売れなかったのは、ディーゼルやらHVやらの飛び道具がなかったことで話題性に乏しかったのもあるでしょうけど、何といっても発売時期が悪かったですね・・・。同時期に発売されたBMW3シリーズなどは結構イケイケの状態だったようですが(ローンを上手く展開した?)、その裏でリーマンショックに震災が続いて、日本メーカーは何ら展望が持てない状況でした。

  2005〜2009年頃に発売された日本車は国内ではほとんど売れずに苦境に立たされましたが、おそらく10年後くらいに「これはいいクルマだった!」なんて特集が組まれるようになりそうな名車が揃っています。V36スカイライン、レクサスIS-F、GHアテンザ、V8エンジンを搭載したフーガとレクサスGSなどなど・・・。その中にこの3代目エスクードも入っていいと思います。他にもGT-R、エボX、先代WRXといったAWDスポーツなどがあります。

  先代のエスクードは発売当初はV6が搭載されていて、当時のインプレを見ても静粛性が高く、SUVながらも機敏なハンドリングと優れた快適性を両立させた、ちょうどCX5のようなSUVでした(今も直4モデルがありますが)。内装もジムニーやスイフトから連想されるスズキ車のシンプルなインパネとは全く違っていて、現行のマツダやスバルの上級モデルを彷彿させる機能美が湧き出るような洗練されたものになっています(新型よりも良いかも!)。内装って面白いもので、メーカーの本気度が一番よくわかる場所だと思います。車両価格が1000万円を軽く越える超高級車でも、インテリアデザイナーの執念が伝わってくるものと、そうではないものがありますが、先代エスクードに注がれたスズキの情熱はハンパじゃないと感じられます。

  2.4Lの自然吸気にAWDで本体価格が200万円台前半というのは、他の日本メーカーやジープの同クラスと比べてもありえないくらいにお買い得です。しかもMTまで選べるなんて!いくらスズキでも安売りし過ぎだと思うので、販売が停止されてしまうのも時間の問題でしょうか。新型(1.6L)のAWDモデルよりもわずかに安い価格を維持するカラクリは一体何?と勘ぐってしまうくらいです。・・・買っておくべきか!!! しかし新型がリッター18kmに対して、完全に旧世代を想像させるリッター10kmというモード燃費が悩ましいところですが、MTを操って郊外の林道を駆け抜ける!といった用途ならば・・・燃費はそれほど問題ではないかも。もちろん買い物にも行けますし、スズキのフラッグシップ車ですから堂々と都心に繰り出すのもOKですね。

  それに対して今回発売された新型は、MTなんかに執着するクルマ好きを完全にバッサリと切っていて、ターゲットはレヴォーグにするかエクシーガにするか迷っている善良な2ペダル限定ユーザーにしたようです。ヴェゼルやCX5のヒントとなっただけで、完全に「早過ぎ」てブームに乗れなかった先代エスクードは、スズキにとっては口惜しかったはずです(ハスラーである程度は晴らした?)。ホンダやマツダのマーケティング手法にヒントを得たかどうかわかりませんが、ヴェゼルのようなエッジの効いたエクステリアの面構成と、マツダ車のような見る人を惹き付けるビビットなカラーリング(アトランティックターコイズパールメタリック!)を使ってきました!

  ヴェゼルとCX5のいいとこ取り!といった安易な結論は、開発者に対して失礼かもしれないですが、スズキの本格SUVとして開発されてきたエスクードの車名をそのまま使って、方向性を変えてしまった!?のは確かなようです。三菱がアウトランダーの派生車に「パジェロ」と名付けたり、トヨタがRAV4の後継車に「ランドクルーザー」と名付けちゃったような、「やっちまった感」がちょっとあります。それでも三菱やトヨタよりもスズキに頑張ってほしい気持ちは日々高まっています。ヴェゼルやCX5を追うような新型エスクードを手頃な価格で作ってくれるのもいいですけど、先代エクスードの理念を引き継ぐモデル・・・新型ユニットにMT&AWDそしてセンスのいい内装!というのも期待したいですね。

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