2016年3月21日月曜日

マツダの決断!? プレマシー終了との報道。

  日本市場で一部のユーザーから「コア」に愛されていたプレマシーが姿を消すことになりそうです。同クラスのミニバンなんていくらでもあるから影響はない・・・とはいえ、国産最強レベルのハンドリング・ミニバンの突然の終焉にショックを隠せない人も少なくないはずです。メルセデスやBMWのFF車に乗っていて「やっぱり欧州車はハンドリングがいい!」とか周囲に噴いている人に、「プレマシー!」と冷や水を浴びせる「ネタ」が無くなってしまうのは、私のような日本車大好きな輩にとっても痛いですね・・・。

  「(マツダが目指す)高級車ブランドにミニバンはいらない」とやや乱暴気味に専決されたとは思わないですけど、トヨタやホンダがすっかり市場を独占したプチバンの「商品性の高さ」(低価格&パッケージ性)によってマツダのミニバンは閉め出されつつあるのも事実です。アクセラベースのプレマシーが、デミオクラスのBセグをベースにしたプチバンに負ける・・・というのは完全なる「市場構造上の敗北」です。マツダにとって悔しいのは、プチバンが未だに国内専売モデルにとどまっていることで、オール・グローバルのマツダには手も足もでないジャンルです。

  プレマシー(マツダ5)ももちろんグローバル車ですが、元々は欧州市場を狙ったマツダの戦略車で、エスティマの前にに敗れさったMPV(マツダ8)を価格面で補完するためのクルマでした。しかし1999年の初代デビュー以来17年が経過し、ミニバンのマーケットもマツダの当初の狙い通りでは無くなったことで、プレマシーとMPVの次期モデルの開発を凍結するのはある程度は致し方ないとは思います。プレマシーが当初想定していた欧州市場は「成長性」「関税」「円高」「輸送コスト」などマツダにとっては厳しい条件を揃っていて今後の見通しが立ちません。それでは他の市場は・・・!?、残念ながらアメリカや中国ではもっと大きなサイズのミニバンが好まれ(MPVが下限?オデッセイはわざわざ日本とは違うサイズで売ってました)、日本では逆にシエンタのようなもっと小さいサイズの販売が伸びています。「帯に短し、たすきに長し・・・」

  個人的に惜しいな・・・と思うのが、「マツダのミニバン開発」という仕事が見れなくなることです。マツダのラインナップは「セダン/ワゴン/ハッチバック」「コンパクト」「SUV」「ミニバン」「スポーツカー」の5部門に分けられますが、ライバルと比較したときに、どの部門が最も「マツダらしさ」を出せていたか?と考えると、断然に「ミニバン」だったと思うのです。ちなみに順位付けすると「ミニバン」「スポーツカー」「コンパクト」「セダン/ワゴン/ハッチバック」「SUV」です。・・・上位3つはそれぞれにいい仕事している!けれども下位2つはどうもダメですね・・・もしディーゼルが無かったら商品として成立するのか?それすら危ういレベルだと思いますよ。

  裏を返せば・・・下位2つで売り上げ全体の8割以上を占めるわけですから、開発者はどうしても慎重にならざるを得ないということだと思います。アテンザもアクセラも決して悪くはないのですけど、このクルマを所有する理由を聞かれたら、ちょっと返事に窮すると思います(魅力がわかりにくい)。ネットリでゴリゴリした感じのディーゼル車の乗り味は、やっぱり愛車するにはちょっと躊躇いがあります。かといってガソリンモデルを試してみると、
 「2.5Lのアテンザは『クルーズカー』にはちょうどいいかな」
 「2Lのアクセラは『GTカー』としての汎用性は魅力だけど、3人以上で使うには狭い」
乗ってみて気になるポイントが、結局トヨタやアウディと同じなんですよね。

  「プレマシー」「ロードスター」「デミオ」はマツダらしい「フォロソフィー」がド素人にでもわかるレベルで詰まっているクルマです。最初からそれほど売れるなんて思っていないからでしょうか、なにかと思い切ったことを「やらかして」います。
 「Bセグにディーゼル積む」
 「オープンスポーツに専用シャシー」
 「BMW並みのマルチリンク装備ミニバンを廉価で売る!」
大手メーカーではどこもやらないことをズケズケとやります。そもそもこんな不採算部門を3つも保持していること自体がクレイジーです。スバルなんて、BRZこそトヨタと共同開発してはいますが、「ミニバン」「コンパクト」は既に廃止しています。

  アメリカ市場で成功を収めているスバルを見れば、プレマシー廃止は当然の成り行きなんでしょうけども、、を惜しむ声は多いようで、走りのミニバンとしての完成度圧倒的な定評です。VW、BMW、シトロエンなどが「走りのミニバン」を日本へ投入しはじめていますが、現状ではまだまだプレマシーが完成度で勝るでしょう(未確認ながら)。2010年に登場した3代目プレマシーのハンドリングはミニバンのレベルを超越していました。ラージサイズに迫るアテンザを「上質でスポーティ」だと唸らせるマツダの味わい深いハンドリングも、この車から始まったようです。

  BMWから3列ミニバンの「2シリーズ・グランツアラー」が登場したときに、なぜかカーメディアはプレマシーとの比較を避けました。円熟のプレマシーと出たばかりのグランツアラーではさすがに勝負は明らかですし、BMWを貶めるコーナー展開したところで、メーカー(BMW)からも読者からもブーイングは避けられません。後輪サスにインテグラルアームを採用した450万円のBMWと比べて250万円のマツダがどれだけ凄い走りをするか・・・日本のカーメディアには絶対にありえないテーマです(笑)。

  マツダにとってもBMWのミニバン参入によって、「切磋琢磨」できる環境が期待できたとは思います。もちろん経営判断が待った無しの状況ではあるんでしょう。(マツダの説明によると、年産250万台というマツダの生産能力の上限に迫っていて、メキシコ工場以外に新設するつもりはない、だからSUV作るためにミニバンをやめるとのことです)。それともいよいよミニバンに「まで」参入してきたBMWに対してマツダの幹部が幻滅したのかもしれません・・・。

  さてマツダの決断によって乗り換えのクルマが無くなってしまった、コアなプレマシー愛好家はどこへいくのでしょうか? オデッセイはゴツすぎる、ストリームはヤワすぎる・・・シエンタは論外。VWゴルフトゥーランは街中での使い勝手がDCTと固さでダメ。シトロエン・グランドC4ピカソが最もプレマシーに近い気もするけど100万円以上高くなる。そこで期待できそうなのが、トヨタのヴォクシィの次期モデルでTNGAを使って生まれ変わることが予想されていて、一気にアクセラに接近したプリウスの進化をみる限りでは、プレマシー的なクルマになる予感も。プリウスと同じで、シエンタとアルファードによって上下の需要が押えられているから「個性」が要求されるポジションではあります。思い切ってヴォクシィの開発をマツダに丸投げする・・・愛知産OEMの次期プレマシーってのもいいかも。

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