2018年1月22日月曜日

ホンダ・シビック(2018 / NO1) 売れる理由

10代目シビックはグローバルを変えつつある

  日本市場に突如シビックを放り込んだホンダですが、その後は特に目立ったキャンペーンもなく、淡々と受注分を納車しているようです。ちょっとクール過ぎる気が・・・。受注が好調なので北米向けの205ps版の「CIVIC Si」を導入しよう!!くらいの予告が出ても良さそうなものです。シビック・クーペにも設定されている「SI」ですがエンジンチューンだけでなく、BMW・Mのような派手なダクト付きバンパーがなかなかカッコいい。(ハッチバックのフロントデザインはいいかも)

  すでにtypeRが設定されているので、余計なことはしないで静観。シビックのモデューロ・コンプリートモデルとか期待する人もいるとは思うのですが、とりあえずしばらくはホンダアクセスのセットオプションでも付けて楽しんでくれ!!ってことのようです。

シビックは86から学んだ!?

  『86 vs シビック』という盛り上がり方をしてもいいかも。2012年にトヨタ&スバルがグローバルで賞賛された「手軽なスポーティ」は、2015年にアメリカでFMCされた現行シビックにも大きな影響を与えたと思われます。2.4LのVテックでブイブイ言わせていた「シビックSi」を1.5Lターボ(205ps版)に置き換えるのは規定路線でしょうけども、エコ&スポーティでアメリカの大排気量トレンドに風穴を開け、その勢いで2016年には中国市場へ侵攻・・・。

  世界のカーメディアで語られるライバル関係としては「フォーカスST vs シビックSi」なんでしょうけども、ホンダにはそんな枠組みに囚われた対立構図は似合わない・・・トヨタvs日産じゃねーんだからさ。よってゴルフGTI、メガーヌGTとの比較もよく目にしますけども、ホンダにとってはちっとも得じゃない取り上げられ方してますよね。やっぱり『86 vs シビック』であってほしい!!日本メーカーのクリエイティビティこそが、世界の自動車産業の生命線だと思うから・・・。



ホンダの価値

  ホンダやトヨタはなんだかんだ言ってもやってることが「新しい」です。(許されるのであれば、)これまでになかったクルマを作ることに非常に熱心です。シビックにさりげなくまとめられたのが、高い操縦性を支える世界最高水準の『シャシー&足回り』。この半年で注文を入れたほとんどの人が、ここの完成度だけで完全にノックアウトされたはず。

  VWゴルフがいい!!とかBMW1erがいい!!といった『念仏』とは違って非常に科学的な判断。ハイペースでもスローでも破綻しないワイドレンジな足回りは、実際のところマツダやBMWの「究極の泣き所」だったりするんですけども、そこを圧倒的な開発力(今も青天井の研究開発費)を背景に押し切ってしまったところにシビックの「凄さ」がある。やっぱりカネをかければいいクルマができるんですねー。

  とうとう北米で月に30,000台以上を売るようになったシビック。北米ではスバルもレガシィ B4が低調で、新型シャシーになったインプレッサへユーザーが移っているので、DセグからCセグへは北米のトレンドとも言えますが、その中でもシビックは他の追従を許さない圧倒的な強さが目立ちます。


300万円のシビックがうまくハマった!?

  日本でもゴルフやメガーヌには全然興味を示さなかったユーザーが、シビックを認めて300万円を喜んで払っている!!・・・もうこの驚嘆すべき事実が全てじゃないでしょうか。「絶対に売れない!!」と断言していた、国沢さんも小沢コージさんもこの現実がなかなか受け入れられないようですけども。 そもそもこのクルマに乗ってゴルフやメガーヌと比べようとしている時点で、評論家失格だと思う。

  プロの評論家ならば、シビックの前に発売され、スバルが「世界最高水準を見据えた!!」と断言して具体的に「ゴルフ」という名前を挙げて発売したインプレッサが、日本市場で思いっきりスルーされたことと、シビックに人気が集まっていることを、もっと冷静に分析すべきだと思う。もう『ゴルフだ!!」とか言っていることにユーザーが飽きていることを。

クリエイティヴィティを引き継ぐ

  シビックが機能面で86を真似たところがあるというわけではないです。しかし86が世界のクルマ好きを唸らせたアジリティに富んだハンドリングは問答無用で日本でもウケましたが、ユーザーが業界に感じている「倦怠感」をうまく処理してブレークにつなげるという意味で、86の成功はシビック開発の大きな鍵を握っていると思うのです。

86にできたことが、アクセラやインプレッサにはできなかった・・・。評論家が唱える「念仏」に沿ったクルマ作りだから、カーメディアは盛んに賞賛こそしましたが、ハードルが高すぎるせいか、試乗すると結構がっかりするんですよね。この2台は・・・。先代モデルの方が楽しかったんじゃない!?って思うくらい。

日本のユーザーは甘くない!!というのは某輸入車ブランドの役員の言葉ですけども、ゴルフなんて「念仏」は、オリジナルだから成立するわけで、真似たところで意味はないです。そこの部分がわかっていたホンダ。そしてスバルやマツダとは桁違いの開発費が使えるってのも大きい。エンジンやミッションなど個々のメカニズムも相変わらずに水準が高い!!シビックみたいなクルマを生み出せのが「真面目なメーカー」なんだと思う次第です。


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