2018年1月31日水曜日

マツダCX5&CX8(2018 / NO1) またしても起こるMAZDAの奇跡

広島の新名物・SUVの価値とは!?

  ここ数年における全ての日本メーカー車の中で、一番勢いがあるモデルといえば間違いなくMZADAのCX5です。グローバルであまりにも売れゆきが良いので、初代発売からたった4年という異例のショートサイクルでFMCを敢行しました。歴代MAZDA車の例に漏れず、日本市場ではそこそこの売れ具合でしたけども、インド、ブラジルを除く『G20市場』ではおそらく世界最強!!想像を超える快進撃を見せ、6年前に生まれたばかりのモデルが、今では堂々の年産40万台を超えています。この数字は全メーカーの国内生産車の中でもトップクラスに位置します。プリウスやランクルと互角。

マツダが目指す世界一のクオリティの意味。

  北米価格もボトムグレードで堂々の25,000ドル。日本で500万円オーバーの価格がつけられているメルセデスCLA250(AWD)が北米では30,000ドルくらいですけども、新たに投入されるCX5のディーゼルは、それを超える価格設定になりそうです。やはり『日本代表』の国内製造モデルで、はるばる海を超えて『メイドインジャパン』クオリティで輸出販売するならば、300万円以上の価格帯にしないともはや長期的には全く採算の目処は立たないらしいです。

国内生産維持はイバラの道

  つまり北米でメルセデスやBMWと同じくらいの価格設定にしても、ユーザーに選ばれて販売が拡大するくらいのクルマを作らないと「国内生産」は維持できないようです。マツダの2017年の国内製造は96万台。これを平均価格300万円以上の価格で売りさばければ、国内製造分だけで売り上げが3兆円に達します。ここがマツダの目指す「本当の」損益分岐点であり、CX5に引き続き投入されたCX8の売れ具合によっては、かなり現実的な数字になりそう。

日本で売れている輸入車ってさ・・・

マツダのデミオベースの小型車はトヨタブランドへのOEM車として密かにアメリカで販売されていますが、これは全量がメキシコ工場で生産されています。メルセデスもBMWも小型モデルの生産設備を北米に用意していないので、30,000ドルの設定は絶望的なAクラスや1シリーズをアメリカ市場に投入することができないわけですが、それでは日本で300万円で売ってるA180や118iはなんなのかって!?・・・まあオーナーは知らない方が身のためですよ。

MAZDAのビジネスモデルは単純明解

かなり批判もあるようですが、別にMAZDAは変に気取って「高級路線」を歩んでいるわけではないです。バブルの頃も今もMAZDAのビジネスモデルが成立する条件は、300万円以上するクルマだけでラインナップを揃えること。バブルの頃のマツダの戦略は、ユーノスコスモや、アンフィニRX-7といったスポーツモデルでグローバル市場を切り開いた上で、結局は幻に終わったV12搭載のアマティ(日本のロールスロイスになる予定だった)で、世界の自動車業界の『頂点』に君臨する予定だったようです。

20年後にはMAZDAが本当に世界の頂点に立っているかも!?

全然想像つかない人もいるかもしれませんが、かつてルーチェレガートのような気品溢れる高級車を作ったこともあるマツダなら、「東洋のメルセデス」くらいにはなれたんじゃないか!?という気がします。広島、防府で集中生産しているCX5も増産体制が整ったことで、北米販売も月10,000台リミットから、月15.000台リミットになり、12月度はアメリカだけで14000台のCX5を売り上げました。





MAZDAの欧州ビジネスはそろそろオワコン!?

  300万円・・・で思い当たるのがCX3。フォード時代の名残から今もせっせとデミオを欧州へ輸出しているマツダですが、欧州ビジネスでは利益は全然出ていないようです。トヨタ、日産、ホンダが発売するライバルモデルは当たり前ですが、全量が欧州での現地生産ですから、日EU間の関税すらかからない。たとえマツダが欧州フォードの遊休ラインを間借りして勝負したところで、相手は世界トップ10の巨大グループなのであまり意味はないかも。そこでデミオベースのシャシーを使って、欧州で稼げるクルマとして開発されたのがCX3ですね。

WCOTYを獲った『お荷物』・・・

  プリウスやランクルなど、トヨタの長年の巨大な資本投下と技術の結晶みたいなモデルに対して、CX3で同じ『国内生産ビジネス』を成立させるのは、ちょっと小手先過ぎたのでしょうか、いくらなんでも欧州のユーザーを舐めすぎ!? スバルに言わせれば、欧州に生産設備を持たないなら、デミオのようなCセグより小さいサイズは問答無用でカットすべきだったんだろうけど、先代デミオはマツダ車初のWCOTYだったりするわけで、そう簡単に切るわけにはいかなかったようですね・・・。

ホンダとマツダの違い

  ホンダのように過去の栄光などあっさり捨て去るくらいのドライなビジネス感覚があれば、リーマンショックが起こっても赤字にはならないのでしょうが、CX5で頑張りつつもデミオで足を引っ張る感じのMAZDAの人情味溢れる経営はやっぱり好きですね。どう考えても採算に達しないであろうロードスターを作り続けたり、ロータリーを復活させようとしたり、ホンダだったらとっくに止めているだろうけどさ。

ホンダに勝てるのはマツダだけ

  でもそんなMAZDAだからこそ、天才的な商品力を発揮するクルマを作れるんだと思います。ポルシェ、フェラーリ、メルセデス、ロールスロイスをライバルに回しても戦えるだけのクルマを作れてしまう不思議なメーカー。グローバルで立ったの160万台規模なのに。CX5もCX8も慢性的に訪れるMAZDAの不安定な経営環境ゆえに完成した傑作モデルですねー。





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